旅行作家・茶屋次郎1梓川清流殺人事件(2001)
一作目、みんな若い!あと、もう亡くなった方々もちらほら。上高地などおなじみの観光地をめぐる茶屋。泊まるのは坂巻温泉。駅で見かけた若い女性浅沼(今村恵子さん)も偶然同じ宿に。うれしいことに彼のファンらしい。夕食に誘ったら快く応じてくれたし。翌朝川岸で彼女の死体を見つける。彼は今まで旅に出ても殺人事件にはぶつからずに来たが、これが最初か。豊科西署の道原刑事(西田健氏)らには容疑者扱いされ、おもしろくない茶屋は、取材は中止、犯人捜しをすると宣言。それを聞いた山倉は、それを書けと・・。茶屋に協力するのは信濃タイムスの記者小口(細川ふみえさん)。彼女によると、浅沼は大学の後輩。一年ほど前から何かを調べようとしていたが、小口は自分の仕事の忙しさもあって話をよく聞いておらず、それを悔やんでいる。12年前、浅沼の父泰三は梓川で死亡。自殺か事故という扱いになっているが、浅沼は殺されたのではないかと疑い・・。二代続けて梓川で・・と思ったら、何と祖父の与吉も。三代続けてとはと驚く茶屋。話はそれから野麦峠を通って岡谷の製糸工場へ送られた女工のことに。与吉は製糸工場の見番・・女工の監督の仕事をしており、それをいいことに女工達を痛めつけていたらしい。その中でユウという女性が妊娠し、いなくなる。今回の事件は与吉の時代にまでさかのぼるらしい。あれこれ調べ回ってやっとユウ(三條美紀さん)を見つけ出す。彼女が産んだ男の子はすぐもらわれていったが、その子が25歳になった時、与吉に引き合わせたところ・・。まあ奧さんがいるのに女工に手を出すというのがまずアレですな。しかも女工達を痛めつけるようなやつ。ユウがなぜそんなやつを愛するようになったのかは不明だが、息子と認めてもらって涙の再会・・なんて期待する方が間違ってる。案の定俺の子供かどうかわかったもんじゃないとかひどいこと言われる。彼女の与吉殺しは36年も前のことで、とっくに時効。泰三は父の与吉の死因を調べていってユウの息子に殺される。でもその息子は五年前に病死。泰三の死因を調べていた浅沼はユウの息子の息子、つまり孫に殺されるはめに。犯人が誰かは途中でわかる。彼まで殺人犯になる必要はないんだけど、運命は残酷だ。ユウの弟好春が左右田一平氏、記者の斉木が吉見一豊氏、助産婦の市山が杉山とく子さん。秘書のハルマキが久本雅美さんなのにはびっくりした。
旅行作家・茶屋次郎2長良川殺人事件(2002)
夜、川、水に落ちる音・・毎回始まりはこれだ。最上川の取材から帰った茶屋。少し休みたいが、今度は長良川だ。吉村里美という若いコがアシスタントに応募してきた。ハルマキは心穏やかでないが、取材の際の写真撮影係ということに。その里美が提案したのが長良川。泊まったホテルでは赤坂に店を持っている有名な料理人、白川による美濃料理フェアをやっていて。ある男性が茶屋達を見て驚くが、見ている者は茶屋ではなく里美を見て驚いたのだろうと推測する。翌日、取材の途中で里美がいなくなる。一晩待っても帰ってこないので、翌朝警察に届け出る。当然のことながら会ったばかりの里美のことなど何も知らない。そのうち川に漂う小舟の中で男女が見つかる。ホテルで見かけた男性・・川野屋という料理屋の板前和彦はナイフで刺されていてすでに死亡。女性は里美で、睡眠薬を飲んで昏睡状態。一見里美が和彦を殺して自殺・・に見える。和彦は川野屋の婿養子で、妻百合子の妹知香は四年前に自殺。二人続けて・・と思ったら百合子の父親恭助も。ここらへんは1と同じですな。それにしても今回は首を傾げたくなる部分が多い。里美の所持品を茶屋がずっと持っているのはおかしい。いちおう彼女は殺人の容疑者なのだから、警察はリュックを押収し、なかみを調べるはずだ。昏睡状態が続いていて、彼女から事情聴取ができないとなればなおさら手がかりを求めて・・。後でやっとなかみを調べることを思いついた茶屋が見つけたのは一枚の写真。双子の赤ん坊を抱いた女性の写真。茶屋は里美が殺されそうになったのは、犯人に知香と間違われたからだと思っている。それはいいとして犯人はなぜそんなふうに思い込んだのか。見ている人は皆、川に飛び込んだ知香の死体はちゃんと見つかって、ちゃんと埋葬されたのか、警察の八百板や知香の友人今日子に茶屋が確認しないのを不思議に思う。双子だったと明らかになるのはかなり後になってからで。また、犯人はどうやって里美に大量の睡眠薬を飲ませたのだろう。それと彼女がいなくなってから見つかるまでには一晩たっている。よく手遅れにならなかったね。里美・知香役は小崎友里衣さん、今日子が高橋かおりさん、百合子が岡本舞さん、八百板が鶴田忍氏、白川が江藤潤氏。ハルマキは性格はともかく仕事はきっちりやる。それに比べ山倉は会社の金を使っていい思いをすることばかり考えている。よくクビにならないものだ。
旅行作家・茶屋次郎3四万十川殺人事件(2003)
夏休みから帰ったハルマキは、地元の男性から求婚されたと有頂天。石戸というその青年はカヌーの指導員らしい。そんなのありえないと茶屋も山倉も信じないが、今度の取材は四万十川に決まり。ついでに石戸に会って、ホントに求婚したのか確かめよう。高知の中村市、石戸はシーズンで忙しく、香織という女性が代わりに茶屋を出迎える。彼女は夜も別の仕事をしていて、マリーンというスナックで働いている。そこのママが真理(芦川よしみさん)。以後茶屋はハルマキのことなどすっかり忘れ、彼女をヤキモキさせることとなる。茶屋はケータイ持ってないからな。途中で例によって山倉が現われ、会社の金でいい思いをする。翌朝香織の死体が見つかり、茶屋が疑われるのもいつものこと。石戸は香織が好きなようだが、香織はその気なしのようだった。母親には大事な人を連れて行くと言っておきながら姿を現わさず、死体で見つかったわけだが、その大事な人とは誰だろう。大事と言うからには結婚を考えている相手・・となるのが普通。香織と石戸、医師になった角坂(前田耕陽氏)の三人は幼なじみ。角坂は総合病院の院長の娘さやかと結婚が決まっている。それに彼にはアリバイがある。それをどうやって崩すか。すべては半年前の医療ミスから始まっていた。さやかの誤った処置のせいで小児喘息の少年が死亡。病院はこのミスを隠蔽。処置は角坂がしたことに。少年の母親は自殺。母親は香織の同僚だったから、父親がぶちまけた医療ミスの件も知っていて。香織は角坂がさやかと結婚すると知り、自分と結婚しなければミスの件をばらすぞとか何とか。角坂は知らなかったけど香織は妊娠していて。彼をつなぎ止めようと必死だったのだろう。角坂は医師になるための援助をさやかの父から受けていて、大きな恩がある。まあそれぞれのおもわくや打算があったわけですな。一番純粋だったのはさやかの角坂に対する愛情だったかも。自分のミスで少年を死なせたことをずっと悩んでいたけど、最後には公表する決心をする。あの院長がそう簡単に同意するとは思えんけど、同意したことになってる。刑事の池内が岡本富士太氏。「Gメン’75」の頃の面影なしで全然気づかんかった。
旅行作家・茶屋次郎4熊野川殺人事件(2004)
和歌山県の熊野、川湯温泉で見つかった死体は、茶屋の元妻和子(大谷直子さん)の叔父、袋田だった。酒に酔っての転落死と警察は見ている。でも和子には事故とは思えない。叔父は建設会社の顧問だが、熊野で何をやっていたのか。遺品には女性と一緒の写真や、その女性の肖像画。茶屋は少し休みを取りたいと思っているが、周囲はそうさせてくれない。袋田は民自党副総裁の芦田(勝部演之氏)と知り合いで、熊野川にかける橋の建設をめぐって何やらありそうで。地元の東友新聞の記者矢口(岩崎良美さん)はスクープを狙って茶屋と行動を共にする。茶屋の生き方について行けず、離婚したものの、和子は今になって後悔しているところもありそうで、若い女性が現われるとすぐ牽制する。茶屋の方はきれいさっぱり何もないのとは対照的。一人で自由なのが一番だ。例の絵のモデルになった旅館の女将誠子が殺される。茶屋と和子は喫茶店やませみにいたのでマスターの三浦(田中実氏)がアリバイを保証してくれるが、逆に言うと三浦のアリバイも茶屋らによって保証されるわけで。途中で従業員の美香が帰ってくるので、共犯だな・・とすぐわかる。結局絵を使った収賄事件ということになるのかな。三浦は画家で、誠子に作品を何枚か贈る。彼女とは恋人関係だったが、誠子は芽の出ない三浦に見切りをつけ、袋田と深い仲に。それだけでもショックなのに彼の知らないうちに絵がリベートの道具として使われていて。おまけに絵を取り返しに児島(左時枝さん)のギャラリーへ行ったら、自分の絵に筆が加えられている。塗りに力がないから手直ししておいたから。ガンガンガーン!お前は才能がないのトリプルパンチ。犯罪が明るみに出ても秘書が罪をかぶって芦田は知らん顔。でもいちおう矢口はスクープをものにできた。茶屋の方は・・和子は彼を事件に引きずり込んでおきながら報酬支払わなかったようで。
旅行作家・茶屋次郎5千曲川殺人事件(2005)
1983年、夜、橋の上での争い、片方が落下して死に・・いつものパターン。戸倉上山田温泉には行ったことないけど、夜、山の斜面にも明かりが・・というのは何度か見たことがある。列車の窓から、車の窓から。小諸の懐古園、藤村記念館・・行ったことあります。新幹線ができる前は小諸にも戸倉にも特急あさまが停車したけど今は・・。茶屋が君島恵子(結城しのぶさん)と会うのは20年ぶり。若手編集者だった彼女と結婚寸前まで行ったけど、彼女は老舗旅館清風園の一人娘、そのうち家業を継ぐため田舎へ戻ってしまった。何か茶屋に相談事があったようだが、聞き出す前に彼女は殺されてしまった。例によって千曲東署の横山(蟹江敬三氏)に犯人扱いされるが、酒からは睡眠薬が出たし、茶屋は芸者の梅若(仁支川峰子さん)や泉香(田中千代さん)とカラオケパブにいたし。その後河原で恵子の草履や、血のついた石が見つかり、犯行現場はここで、殺された後茶屋の部屋に運ばれたのだと思われた。それでも横山はしつこく茶屋を疑う。まあ普通の犯人なら自分が殺した女性と一緒の布団で寝たりしませんけど?事件のせいでキャンセルが相次ぎ、客は皆ライバルのホテルたからやに流れてしまう。このたからやは温泉じゃないのに温泉と謳っており、恵子の夫雅彦から早急に源泉権を買い取ろうとしていた。雅彦は元々は板前だが、腕が悪く、金を持ち出してはギャンブルや愛人につぎ込む。たぶん恵子の相談というのは、雅彦との離婚のことだったのだろう。その雅彦が殺される。そもそもは水明館という旅館で食中毒が起き、若主人が自殺。大女将が病死すると若女将は3歳の娘を連れて東京へ。水明館はつぶれ、源泉権は清風園に。もちろん若主人は自殺ではなく、冒頭殺された人物。殺したのは当時水明館にいた雅彦。22年たって成長した娘は芸者となって復讐の機会をうかがう。それが泉香。協力するのが元水明館の従業員で、今は清風園で働く下田(犬塚弘氏)。それにしてもあの後清風園はどうなっちゃうのかしら。恵子も雅彦も死に、跡継ぎもいない。雅彦の愛人のおなかには子供がいるけど・・。今回ハルマキに代わって小夜子(山口もえさん)が登場。
旅行作家・茶屋次郎6伊豆狩野川殺人事件(2006)
山倉は編集長昇進祝いだと伊豆へ。途中茶屋達は男につきまとわれているという奈津子(菊池麻衣子さん)を助ける。ケガをしていたが病院も警察もいやがるので宿へ連れていく。山倉に電話が来て、昇進がだめになったとかであわてて東京へ帰る。料理などはもう変更できず、無駄にするよりはと茶屋は奈津子を夕食に誘う。どことなく暗い影のある奈津子。大切な人が必ず死ぬとか悪いことばかり起きるとか。山倉の部屋があいてるし、泊まるよう勧める。茶屋にしてみれば自殺でもしそうで心配だったのだ。翌朝手紙を残して奈津子はいなくなっていた。茶屋が写真をとっていると死体に遭遇。きのう奈津子を追いかけていた男だ。静岡県警の丸目(佐藤B作氏)には例によって疑いの目を向けられる。死んだのはフリーライターの小南。扇情的な記事を書いては裁判沙汰になる評判の悪い男。遺品には奈津子の写真が。彼女は先頃亡くなった高柳水産の社長の妻。70近くなって若い後妻をもらい、しかもおかしな死に方をしたというので疑われている。高柳には娘が三人いるから、遺産をめぐってももめる。長女七海とその夫雄作、次女千波とその夫純也、高柳が愛人に産ませた三女みさき。奈津子は生命保険のセールスをしていて沢登菊枝に気に入られ、その息子と結婚する。菊枝の夫が事故死すると保険に入っていたおかげで大金が下りる。そのせいで息子は人が変わり、菊枝や奈津子に暴力をふるうように。あげくの果ては入浴中に突然死。保険に入っていたおかげでまた大金が下りる。警察には疑われ、小南にはひどい記事書かれ。その後高柳と知り合って結婚するが、小南の記事を知ると態度が変わり・・。小南が殺され、疑われても警察に出頭しなかったのは菊枝の具合が悪かったため。そのうちレストランのオーナー岡本が殺され、手には奈津子の髪が・・。まあ雄作が羽場裕一氏で、純也が宮川一朗太氏なので、犯人はこのうちの一人と予想つく。菊池さんは薄幸な感じがよかった。高柳の死で遺産の半分は彼女のもの。またまた大金が入るわけだが、彼女自身は介護士の資格を取って菊枝のいる施設で働こうと思っている。大金はどうするんだろうなんてこっちは思っちゃうけどね。小夜子役は坂下千里子さんにチェンジ。
旅行作家・茶屋次郎7天竜川殺人事件(2007)
新しく茶屋の担当になった咲江(藤田朋子さん)。天竜川の取材には山倉もついてくる。県会議員の松永、後援会会長の堤、リンゴ農園をやっている岡本(尾美としのり氏)、咲江の四人は同級生。岡本と咲江は結婚を考えていたが、岡本は人形浄瑠璃、咲江は出版の仕事の夢を捨てきれず別れた。大学を卒業して就職する時、咲江はそれでもと思って岡本に手紙を書いたが、託された堤はそれを握りつぶしてしまう。あの時岡本と会っていたら自分の気持ちも変わっていたかも。しかし何も知らない岡本は飯山に残り、明子と結婚。幸せは一年しか続かず、明子はひき逃げにあって死亡。すぐ病院へ運んでいれば助かったのに。おまけに彼女は妊娠していた。五年たってひき逃げは時効になったが、岡本は犯人に復讐するつもりでいる。松永はサラリーマン時代部下だった千代と不倫。選挙のため身辺整理をとなって彼女と別れた。その手切れ金で千代はバーのママに。ひき逃げ犯は松永。酒を飲んでいたし、助手席には千代。選挙を三ヶ月後に控え、スキャンダルを起こすわけにはいかなかった。そんなに強く当たったわけじゃないし、大したことないだろうとその場を去る。翌朝新聞を見てびっくり。相手は死亡し、しかも岡本の妻だった!堤に事情を話し、車を処分してもらう。その代わり建設会社やってる堤に仕事を回す。そのうち規制が厳しくなってそれができなくなる。経営不振に陥った堤はあのことをばらすぞと松永を脅迫。で、始末。今度は千代が自首して、出てくるの待ってるからと迫ってきたので始末。咲江にしてみればどうしてこんなことになっちゃったのかしらとなる。まあね、学生時代のままではいられないのよ人は。結局彼女は異動願いを出して文芸誌へ逆戻り。そりゃ無理もありません。ここにいたんじゃ山倉がべったりつきまとって仕事どころじゃありませんから。飯山署刑事坂井が大友康平氏。
旅行作家・茶屋次郎8渡良瀬川殺人事件(2008)
例によって夜、橋、川面に漂う死体の三点セット。今回の取材には山倉も同行。茶屋には邪魔で仕方がない。おまけにまだ何も起きてないのに変な予告勝手に掲載するし。取材に協力してくれるのが群馬新報の早野(渡辺梓さん)。彼女は元教員。夜、連れて行ってくれたのが小料理屋みずうち。以前鹿島という織物会社があったが、社長の鹿島が変死し、ほどなく倒産。清次郎(三浦浩一氏)は鹿島の未亡人里江(朝加真由美さん)と結婚。義理の息子隆とは折り合いが悪く、隆は家を出ていたが、なぜか帰ってきた。店で飲んでいた小柴(鈴木正幸氏)はその晩河原で死体に。そばにいた隆は自分じゃないと言って逃げてしまった。小柴の娘真奈美は以前隆と付き合っていた。彼女によると清次郎と隆は仲が良かったが、ある時急に・・。隆も真奈美も早野の教え子。桐生北署の佐竹(石倉三郎氏)は早野の遠い親戚でもある。今回に限ったことではないが、出てくる人みんな隠し事をしている。かと思えばみんな私がやったと罪をかぶろうとする。あるいは自分が鹿島と結婚したのがいけなかったのだとなる。そしてみんなして泣く。見ていてバカバカしくなる。里江は鹿島のDVに悩んでいたが、暴力にさらされているうちに、自分が悪いからなのだと思い始めたのだろう。あるいは自分さえがまんすれば・・とか。悪いのは亭主なのに。このシリーズでは石で殴られて死亡とか、頭をぶつけて死亡というのが多い。半分は運が悪くて、半分ははずみ。事故的な場合が多い。それでもみんな隠そうとする。よっぽど警察は信用されていないのだろう。何年も、何十年もビクビクして暮らすことになる。それにしてもなぜ隆はパチンコ店襲撃に加担したのだろう。第一なぜ両親の店に顔を出してもんちゃく起こしたのだろう。主犯は園田。演じている中村繁之氏は大人しくてやさしそうな感じで、とても強盗をやるようには見えないが、そこがかえってよかった。会社が倒産した後、多くの者は生活に困ったようだ。清次郎は成功した方。あまり生活が豊かでないのか、小柴が盛んにいやみを言っていたが、その彼の家は広くてりっぱ。でも田舎ならいかにもありそうなことだ・・と思った。さてこれでこのシリーズは全部見たことになるのかな。
旅行作家・茶屋次郎9笛吹川殺人事件(2011)
2時間ドラマも見始めるときりがないな。それなりにおもしろくできてるから。茶屋が名川シリーズを書いてるのは女性サンデーではなくて週刊ロイヤルになってる。担当も牧村ではなく山倉。茶屋が橋爪功氏で、山倉が角野卓造氏。二人とも60過ぎで、もう15年もコンビ組んでる。茶屋は作家だから定年はないが、山倉の方は定年後が気になる。今回は山梨の笛吹川。でも山倉は柴田ワイナリーの美人社長美鈴(いしのようこさん)に会えると浮かれている。笛吹川で取材をしていた茶屋は女性の死体を見つける。木村という保険会社の外交員で、山倉は偶然石和駅前で彼女をビデオにとっていた。不思議なことに山倉はこのビデオを警察に見せない。役に立つかどうかを判断するのは警察であって、山倉が見せるか見せないか判断するのはおかしいと思うが。結局最後まで見せてなかったような。次に殺されたのは、美鈴に近づいていたステーキレストランチェーンのオーナー窪塚。彼は最初の妻を鬱病による自殺で、二度目の妻を火事でなくしていて、その度に生命保険金を受け取っている。二度とも担当は木村。そのため、保険金詐欺を疑われている。火事の際の窪塚のアリバイを証言したのは秋山(坂上忍氏)。彼は10ヶ月ほど行方をくらましていたが、ひょっこり戻ってきた。二人は高校で一緒で、陸上部に所属。秋山はオリンピックも夢じゃないほど期待されていたが、ケガでだめに。そのケガの原因作ったのが窪塚。窪塚は金遣いが荒く、いくら金があっても足りない。木村の方は株の取引で大損し、金に困っている。窪塚が美鈴に近づいたのも金目当てだろうが、その彼も殺される。秋山は魔が差して金を盗んだことや、窪塚に頼まれて偽証したことを思い悩んでいる。川の流れは清く澄んでいるが、人間の方はなかなか清く正しくとはいかないようだ。刑事の小林役木場勝己氏がよかった。ヒゲのよく似合う人だ。エンドクレジットに西田健氏の名前が・・あれ?どこに出ていたんだ?確かめてみたら・・ん?校長役の人?ひよ~「帰ってきたウルトラマン」の頃の面影ゼロだな。
旅行作家・茶屋次郎10箱根早川殺人事件(2012)
例によって夜、川・・なので、次は殺人かなと思っていたら母子の心中未遂。止めたのは雄一郎。18年後、箱根にやってきた茶屋と山倉。早川には二人の古い知り合いで、芸能組合長をやっている多佳子がいる。茶屋は作家になろうか悩んでいた時に彼女に相談に乗ってもらったらしい。それ以上の関係も?茶屋が宿泊している島田屋の社長、雄一郎が殺される。発見したのは甥の洋介。雄一郎には洋次郎という弟がいたが、金を使い込んだため先代に勘当されていた。洋次郎が亡くなったため、妻の芳江は洋介を連れて戻り、島田屋で仲居をしている。雄一郎は独身のまま死んだため、遺産は洋介に・・というので、芳江は動機があると疑われたりする。しかし彼女は金には興味がなく、箱根を出て行こうかと思っている。一方冒頭の母子のうち、母親は病気で死亡、娘の翔子は成長した今は駒蝶という芸者に。新聞に記事が載ったこともある。多佳子は彼女が妊娠しているのに気づき、三味線の先生、児玉を疑うが彼は否定。後で翔子が雄一郎と深い仲になっていると知ってビックリ。てっきり父と子のような関係と思っていたからである。そのうち芸者の乙菊が殺される。茶屋は彼女が殺人の共犯者だと思っている。彼女は勤め先の信金で金を着服し、逃亡の身だった。あれこれあるが、実は翔子と児玉は兄妹。再会のきっかけは例の新聞記事。母親は夫の酒癖の悪さに耐えかね、翔子を連れて家を出、心中しようとしたのだ。でもなぜ息子の方は置いてきたのかな。二人がいなくなれば夫の暴力は息子に集中するとは考えなかったのかな。雄一郎に助けられた後、息子を引き取ろうとは思わなかったのかな。もっとも夫はそのうち心を入れ替え、暴力はふるわなくなったようだが。雄一郎はゆくゆくは洋介を養子にし、全財産を継がせるつもりだった。金を使い込んだのは実は彼で、洋次郎は身代わりになってくれたのだ。だから自分に跡継ぎができないよう独身を通した。ところが翔子に子供ができてしまった。児玉からそれを聞いた彼は子供を堕ろさせると言い出し、児玉ともめるはめに。やれやれ、翔子をすっ飛ばして二人で話をつけようとするからこういうことになるのよ。多佳子役は野際陽子さん、芳江が伊藤かずえさん、翔子が黒川智花さん、及川警部補がきたろう氏。芳江に好意を持っているが、きっぱり断られてしまう専務の松岡が岡本富士太氏。洋介にも父親がいた方がいいと思うんだけどねえ。松岡を犯人かもと思って見ていたけど違いました。疑ってごめんネ。
旅行作家・茶屋次郎11日光鬼怒川殺人事件(2013)
今回茶屋の娘沙織(中山エミリさん)が取材に同行する。彼女はロスの通信社にいたらしい。宿泊するのはパークホテルズ。山倉はひどい風邪をひいており、女将(藤吉久美子さん)の勧めで鬼怒川中央病院へ。内科の工藤に見てもらう。女将は以前ここの看護師長をしていたらしい。独身なのか夫らしい人物は出てこない。茶屋の作品のファンだという外科の田中(青山草太氏)がたかしなというラーメン屋を紹介するが、主人の高品(大鶴義丹氏)の田中に対する態度は冷たい。工藤や田中、自動車の整備やってる岩瀬(伊嵜充則氏)は同級生。岩瀬は七年前まで看護師だった。茶屋達がボランティアガイドの中谷(山本圭氏)と一緒に川沿いを歩いていると、田中の死体が流れてくる。7キロほど上流に靴が揃えてあり、遺書はないが一見自殺に見える。七年前高品の娘美穂は田中の医療ミスで死亡。それ以来彼は決して田中を許そうとしない。ミスが明らかになったのは彼のところへ匿名の手紙が来たから。それまで高品や妻の明子は、持病の小児喘息の悪化が死因だと思っていた。後でわかるが、この手紙を出したのは岩瀬。当時看護師だった彼はその場にいたのだ。でも・・待ってくださいよ。実際は田中ではなく、工藤のミス。田中は工藤家に恩があるため、頼まれて断り切れず自分のミスということに。手紙でも研修医とあるだけで名前はなし。事件は表沙汰にならず、田中は他のクリニックへ移動。最近戻ってきたらしい。田中を殺したのは中谷。孫の美穂の復讐をするため。殺されそうになった田中は本当は工藤のミスと弁解したけど、頭に血が上った中谷は聞く耳持たない。ところが殺すところを工藤に目撃されてしまう。取引を持ちかけられた中谷は工藤も始末。で、何でこんなことになっちゃったかと言うと、岩瀬が手紙なんか出すから。おまけに本当は工藤のミスなのに黙っていて、田中が誤解を一身に受けているのをそのままにした。事件が起きてからも警察に言わず、茶屋がほじくり出すまで黙ってるし。彼の父親は中央病院に入院しており、工藤に負い目があるからか。田中は美穂の命日に花を贈ったり高品の店をネットで宣伝するなどやさしい性格。一方中谷は高品と娘明子の結婚に反対。そのくせ美穂が生まれるとかわいがり、亡くなるとおまえ達のせいだとののしり、二人を離婚に追い込む。そして今度は人違い殺人。困ったジジイですな。山本氏は昔「ただいま11人」に出ていたな。カリッとした声が印象に残っているけど、今回は全然カリッとしてなかったな。2022年に亡くなったようだ。
旅行作家・茶屋次郎12大井川殺人事件(2014)
今回は大井川と言うことで、大井川鐵道も出てくるし、茶畑も。週刊ロイヤルは売り上げが落ち、連載もそろそろ打ち切りなんて話が出ても、茶屋はあせる気配もない。まあ他にも連載持ってるだろうしな。茶屋が大井川を選んだのは、古い知り合い坂上の縁で。彼は早くに妻を交通事故でなくし、娘彩花を男手一つで育て上げた。その坂上が河原で死体となって発見される。石で後頭部を殴られており、殺人だ。彼は宿では若い女性と赤ん坊の三人で泊まっていた。彩花にとっては二重のショックだ。坂上の紹介で訪れることになっていた製茶工場。女社長岡本と、娘婿の浩介。社長の話では以前坂上の紹介で蒼井という女性を雇ったことがある。蒼井はすでに死亡し、その娘美鈴もここで働いていたが、妊娠がわかり退職。その美鈴が例の若い女性。彩花は父親が自分に内緒で若い女性と交際し、子供が生まれたのだと思っているが、茶屋の推理では坂上と蒼井の間に生まれたのが美鈴。要するに母子二代にわたってシングルマザーというわけだ。坂上は彩花に再婚をほのめかしたことがあったが、まだ子供だった彩花はいやがり、それで坂上もあきらめるしかなかったようだ。子供にとって新しい母親というのはねえ。父親が取られてしまうように感じるのだろう。父親であると同時に男でもある(あるいは母親であると同時に女でもある)ってことは多くの場合後回しにされてしまう。彩花が反対せずにいれば、坂上もまた違った人生を歩めただろうに。彩花によれば、彼は肝臓に腫瘍ができ、手術もできない状態。長くは生きられないと悟り、美鈴や赤ん坊のことを何とかしようと。赤ん坊友美の父親は誰かということになるが、浩介の妻理沙は妊娠六ヶ月。もうバレバレですな。片方は祝福されて生まれてくる、片方は日陰の身。もっともこのままだとあまりにもひねりがなさすぎるので、死人をもう一人増やし、浩介が逃げた後で別の人物が坂上にとどめを刺し・・というふうにしてある。美鈴と浩介の関係は不明。無理やりなのかいちおう愛し合っていたのか。まあ全部美鈴のせいと恨む浩介の気持ちもわからんではない。美鈴とはちゃんと話をつけたのにぃ・・。坂上役は川野太郎氏、彩花役京野ことみさんは「七人のおたく」に出ていた人だな。静岡県警の向島が尾美としのり氏。ラスト、彩花は父親を失ったけど、異母妹とかわいい姪ができた。よかったネ。
新・旅行作家・茶屋次郎 富嶽三十六景殺人事件(2016)
新シリーズ作るつもりだったのかしら。新編集長が烏丸(高畑淳子さん)、助手が元妻の英恵(宮崎美子さん)で。今回から川シリーズではなく世界遺産シリーズ。英恵は銀座で画廊やっていて、藤尾開発社長藤尾(石丸謙二郎氏)はお得意様らしい。旅館では英恵に赤ん坊押しつけたまま母親がいなくなる。彼女早紀(西原亜希さん)は大蔵山の山頂で松金不動産の社長と何やら話すが、直後社長は転落死。死体はなぜか富嶽三十六景のうちの一枚を握っていて。母親が戻らないので赤ん坊はしばらく英恵が世話する。この赤ん坊がまあかわいらしくて。視線の先とか明らかに別のもの見ていて、赤ん坊専門のトレーナーでもいるのか。は~い、こっちですよ~。例によって茶屋は死体の第一発見者に。ただ今回刑事の勝又らの態度はさほど乱暴ではない。世界遺産になった富士山、藤尾はむやみに開発するのには反対しているが、死んだ松金は開発推進派。両者はライバル関係にある。議員なども二派に分かれているらしい。県会議員の宍戸(佐藤B作氏)は保護派だが、娘の美香は松金の息子智也と婚約中。美香役多岐川華子さんは多岐川裕美さんの娘。智也は早紀から赤ん坊の認知と養育費の支払いを迫られている。早紀は大蔵山で父親の方にかけあったが拒絶され、その場を去るが、松金が死体で発見されたため姿を現わすことができなくなってしまった。次に藤尾が毒殺される。手には富嶽三十六景のうちの一枚。そのため連続殺人だということになる。茶屋が疑惑の目を向けたのは藤尾の秘書香坂(大浦龍宇一氏)。彼の以前の職業は乗っ取りのプロ。藤尾も息子憲之ではなく、彼を後継者にとまで思っていたらしい。その香坂が殺され・・。英恵は赤ん坊の世話をしていることが多く、茶屋に協力するのは地元の新聞記者黒川の方が多かったな。黒川役加藤虎ノ介氏はどことなく哀愁を帯びた顔立ちでなかなかよかったと思う。英恵は老後は一人ではさびしいかなと思っていたようだが・・つまり茶屋とよりを戻すことも考えていたようだが、彼が昔と全然変わっていないのを見て、そんな気も失せたようだ。もちろん茶屋にも全くその気なし。