アンダーカバー・ブラザー

アンダーカバー・ブラザー

主演のエディ・グリフィンは知らない人。ウェズリー・スナイプス似だけど迫力に欠ける。・・最近の黒人文化がぱっとしないのは謎の人物ザ・マンのせい。白人至上主義の彼は、黒人の無力化を企む。おりしも戦争の英雄で人望もある将軍に、大統領選出馬のうわさが・・。実現すれば黒人初の大統領だ!この作品は2002年頃の製作。黒人大統領が実現した今、これを見ると変な感じ。ところが将軍は出馬ではなくフライドチキンのチェーン店を開くと宣言。実は彼はザ・マンの部下Mr.フェザーに薬を盛られていた。その薬はフライドチキンによって広まり・・まあこんなストーリーはどうでもいい。メチャクチャだし、つぎはぎ。主人公アンダーカバー・ブラザー(これが名前?)の職業もはっきりしない。アフロヘアにハデハデ衣装、キャラメル色のキャデラック乗り回し、貧しい人を助ける。彼は黒人を守る組織ブラザーフッドにスカウトされる。将軍の変心の理由探るため。思った通りザ・マンやMr.フェザーのカゲが・・。私がこれを見たのはフェザー役クリス・カタン目当て。彼の出演作品は少ない。「モンキーボーン」「TATARI」「コーキー・ロマーノ」くらい。今回は悪役だが私の目はカタンに釘づけ。大きくて青い目が印象的。ドタバタ、おふざけ、おバカ・・分類すればそういうジャンルの映画だけど、彼の目は悲しみでいっぱい・・私にはそう見える。この映画で残念なのは人が死ぬこと。おバカ映画なんだから一人も死なないようにしてよ。多少つじつまが合わなくてもいいからさ。特にフェザーは・・エンドクレジットの後で生き返って出てくると思ってたんだけどなあ・・。他の出演は将軍がビリー・ディー・ウィリアムズ(まるで生気なし)、ディヴ・チャペル(相変わらず笑わせてくれる)、「イベント・ホライゾン」のジャック・ノーズワージー、ジェームズ・ブラウンなど。ブラザーを骨抜きにするため送り込まれるホワイト・シー・デビル役はデニース・リチャーズ。とってもかわいい。ブラザーをめぐってのシスタ・ガールとの戦いはすごくおかしい。我々にはわかりにくいギャグも多いし、主役に魅力もないけど、こういう映画にはつきもののいやらしいシーンもなく、わりと楽しく見れた。マイケル・ジャクソンの歌をバックにしたフェザーとブラザーの戦い・・もっと長くうつして欲しかった。カタンはアクションもいけるのだ!!