アド・アストラ

アド・アストラ

予想では「コンタクト」みたいな感じかな・・と。宇宙の果てまで行って父親に再会したけど・・。求めていたものは・・。つまりはっきりした答もないままに終わる・・みたいな。サージ電流による地球の危機というのがまずあって、海王星の近くにいる父親が生きてて、この原因を作っているのかも。で、息子のロイが火星まで行ってメッセージ送ることになるけど、自分は利用されてるのではないかしらん。救出なんて嘘で、排除する気なのは見え見え。ロイ役はブラッド・ピット。もうちょっと若い彼にやって欲しかったなというのが正直なところ。こういう内省的な役の彼は魅力的だが、ちょっとくたびれている。父クリフォードがトミー・リー・ジョーンズで、使われている写真が「スペース カウボーイ」っぽいのが笑える。そう言えばスタンフォード役ローレン・ディーンはあれに出ていたな。地球の危機とわかるとパニックが起きるので、任務は極秘。火星へ行く途中救難信号を受信するが、ろくな結果にならないのは見え見え。船長が死ぬのもお約束。実験動物のサルが出てくるが、一瞬エイリアンかと思っちゃった。ロイのメッセージに対しては何か応答があったのだろうか。彼は任務からはずされるが、海王星行き宇宙船にもぐり込む。彼を排除しようとしたクルーは全員死んでしまうが、船内で銃を使うのが信じられない。日本人らしいヨシダのキレぶりも信じられない。海王星に着いたあたりからは、よくわからなくなる。こういうストーリーをうまく着地させるのは難しい。だから結末には最初から期待していない。太陽系の端まで行っても、人間は精神的におかしくなるだけで、知的生命体どころじゃない。まあ人類が存在していられるのはその距離のおかげだろう。離れているおかげで攻撃を受けずにすんでいる。逆に言うと人類が他の生命体をおびやかさずにすんでいるのも離れているから。月では資源をめぐって紛争が起き、盗賊が横行している。人類はどこへ行ってもろくなことはしない。帰還後のロイは(「コンタクト」みたいに)裁判にかけられたはずだが、そういうのはなかったな。元妻イヴ(リヴ・タイラー)とよりを戻せればそれだけで十分。出演は他にドナルド・サザーランド。静かな音楽は私好みだが、眠気を催すかも。てなわけで全体的には「コンタクト」と言うより「サンシャイン2057」風味でした。