ペット・セメタリーシリーズ


ペット・セメタリー(1989)

見るのは何年ぶりだろう。原作も読んだ。ペットの墓地がまずていねいにうつされる。子供達によって作られ、管理もされている。後でジャドによって説明される。ルイスの家の前を通る道路。そこを走るオリンコ社のトラック。そのせいで犬や猫がひかれて死んでしまうのだ。もちろんそれ以外の・・金魚とかも葬られている。墓には子供達によって文字が刻まれる。犬や猫だと首輪がかけられる。リメイク版では実際に子供達による葬列が出てくるが、こちらではなし。あっちでの葬列は何だか「ウィッカーマン」みたいで、いやだったな。道沿いに建つきれいな家に越してきたのがクリード一家。原作によるとルイスは大学付属の診療所に勤務する医師。下の息子ゲイジはまだオムツをしている。トラックにひかれそうになったのを向かいのジャドが助けてくれたので、レイチェルも最初から愛想がいい。リメイクでは長女のエリーと話しているジャドを疑り深い目で見ていて、あんまり愛想がいいとは言えなかった。こちらでは家政婦のミッシーが出てくる。暗い性格で、いつも胃が痛い。ルイスが見てあげようと言っても断る。そのうち自殺する。何のために出ているのかよくわからないキャラで、いなくてもいっこうにかまわない。原作ではジャドには妻ノーマがいて(リメイクでは故人)、途中で病死するが、この映画には出てこない。いろいろ変更されているんだな。ルイス達はシカゴから来た。初出勤の日、交通事故で運び込まれたのが学生のヴィクター。手当のしようもないような重症で、すぐに死んでしまうが、その直後起き上がり、謎めいた言葉を・・。一番不思議なのは彼がルイスの名前を知っていたこと。その後も何度か現われる。これを最初に見た時は、ヴィクターがなぜルイス達を助けようとするのかよくわからなかった。リメイクだと、自分を助けてくれようとしたからと、その理由らしきことを言ってたが、こっちは・・。心臓マッサージするとか、そういうシーン入れときゃよかったのに。また、リメイクでは猫のチャーチを生き返らせたことについて、ジャドは穏やかな猫だから大丈夫だと思ったとか言っていて、リメイクはわりと親切と言うか、説明的な作りになっている。そのうち感謝祭のため、レイチェルは子供達を連れて両親のもとへ。ルイスは一人で残る。彼はレイチェルの両親とはうまくいっていないらしい。

ペット・セメタリー2

映画でははっきりしないが、原作では義父のアーウィンとの確執が描かれる。さて、チャーチが死んでいるのが見つかり、ルイスはエリーにどうやって説明しようかと頭を悩ませる。レイチェルがこれまた死に対してピリピリしていて、ルイスとは考え方が違う。ジャドは何を思ったのかルイスを連れてある場所を目指す。原作では心臓発作を起こしたノーマをルイスが救い、それに恩義を感じたジャドがお礼に・・となっている。映画の方はここまで書いてきたことでもわかるが、何々だからこうなったとか、これにはこういうわけがあったとか、そういった部分が希薄。あまり説明もないままやり過ごされる。素朴なんだけど骨太なところがなく、見ようによってはやや危なっかしいと言うか。それでいて何とも言えない魅力があって胸キュンで。で、運よくこの映画では欠点も美点になっちゃったんだけど、「2」では欠点は欠点のままだったと。話を戻して実はここでびっくりする。驚く。仰天する。リメイクではこのチャーチを埋めにいくシーンは夜で、ほとんど何も見えなかった。原作でも夜だけど、それにしたって何も見えない不親切な描写だった。しかしこちらは昼間に変更されており、ちゃんと見せてくれる。そうよ、そう来なくっちゃ!もうそれだけでこの映画に対する評価はビョ~ンと跳ね上がる。見える、うれしい!境界を越え、岩場を上り、たどり着いたところには石などが奇妙な配置をされていた。土はとても硬いが、何とか穴を掘り、チャーチを葬る。ルイスはすでにヴィクターに境界を越えるなと警告されているのだが、何だかよくわからないままにジャドの言う通りにしてしまう。原作では妙な精神状態になっていて、どことなく「シャイニング」を連想させられる。森や土地に妙な気が存在し、その影響を受けてしまうと言うか。ここはミクマク族の埋葬地なのだそうで、リメイクだと魔物がどうのと話されるが、こっちではなかったな。チャーチを埋め、戻る時には夜になっているが、それでもよく見える。映画なんだから夜でもよく見える、それが当然なのだ(断言)。リメイクでのチャーチは毛がフサフサなタイプだったが、こちらはわりと短め。色はグレーで、生き返ってからは目を光らせるなどして凶暴さ、魔性を表現する。実は原作を読んでいて一番ひどいなと思うのは、チャーチの扱い。

ペット・セメタリー3

頼んでもいないのに無理に生き返らせる。前とは違うというので邪険にされる。そもそも死んだのもトラックの・・人間のせいだ。何をされても文句も言えず・・何だか気の毒で。そのうち上にも書いたがミッシーが自殺。葬式のシーンで牧師やってるのはスティーヴン・キング自身だ。レイチェルは姉のゼルダが死んだ時のことを思い出し、精神が不安定に。ルイスに心の内をさらけ出し、それで少し楽になる。ははあ、原作ではノーマの死だけど、映画ではミッシーの死に変更してあるんだな。ルイスにはまだ8歳のレイチェルにゼルダを看病させていた両親の方こそ責められるべきだと思われる。レイチェルは悪くない。ある日突然惨事が起きる。ちょっと目を離したスキに、ゲイジがトラックにひかれて死んでしまった。この年頃の幼児は、走ればすぐに転んでしまうはず。追いかけたルイスは間に合うはずだった。でもゲイジは転ばず、そのまま道路へ。葬式では逆上したアーウィンがルイスをののしり、騒ぎになる。思いつめるルイスに、ジャドは不安になる。止めようとする。実は例の土地に人間を埋めたことがあった。父親が戦死した息子を埋めたのだ。生き返った息子は、元の息子ではなかった。それ以来人間を埋める者はいない。時には死の方がいいのだ。レイチェルとエリーは両親のところへ。アーウィンも、例の件をあやまる。一人になったルイスは行動を起こす。墓をあばくのも夜ではなく昼間だ。人に見られたらどうすんの?エリーは悪夢を見る。実はヴィクターは二人についてシカゴへ来ている。レイチェルやエリーに働きかけ、ルイスを止めたい。しかしレイチェルが不安になって戻ったせいで、彼女は死ぬはめになる。この映画を見てスッキリした気分になれないのは、ヴィクターが余計なことしてるとしか思えないから。ボストン行きの飛行機に飛び乗るレイチェル。すぐそばの席には、満足そうな笑みを浮かべるヴィクターが座っている。ここ、笑えってか?さて、疲れ果ててベッドに倒れ込むルイス。生き返ったゲイジは、ルイスのカバンからメスを取り出し、まずジャドを血祭りにあげる。この映画を見て何にびっくりするかと言えば、まだオムツしてるようなゲイジ役ミコ・ヒューズの演技。今回二度目のせいか、ああ、うつし方でごまかしているな的なところもあったけど、それでもすごい。

ペット・セメタリー4

リメイク版のゲイジ役の子も、たぶんこれくらいの演技はできたと思う。でも残念ながらエリーに変更されて。ゲイジより大きいだけにセリフも動きも自由自在で、じゃあその分怖さが増したかと言えばそんなことはない。こんな悪魔的少女、今までいやと言うほど見てきた。赤ん坊だからこそ怖いのであって。朝になって目を覚ましたルイスは、メスの紛失に気づく。アーウィンからの電話で、レイチェルがこちらへ向かったことを知る。不吉な予感。ジャドの家へ行ってみると、彼は殺され、レイチェルの死体がブラ~ン。ゲイジの服装は・・あら?帽子にステッキ。皮膚は青白くて血管が透けてるような。原作だとトラックに引きずられ、かなりひどい損傷受けているようだが・・首がもげたとか・・映画ではそういうのなし。ルイスは用意しておいた注射器の針を、ゲイジの首に突き立てる。首と言えばゲイジはジャドの首に噛みついていたな。あんまりうまいうつし方ではないけど。話を戻して私は注射器のなかみは筋肉弛緩剤かなと思ってたけど、原作だとモルヒネになってる。チャーチもこれで始末されていた。刺された時のゲイジの痛そうな顔。この後のゲイジの「ずるい、すごくずるい」という言葉が何とも言えない。フラフラと少し歩いて、倒れ込むような感じで、そして動かなくなる。二度目の死と言うわけで、親としてたまらないだろうな。でもルイスは今度はレイチェルを生き返らそうとあそこへ運び、埋めるのだ。ゲイジの事故の後、ルイスは少しおかしくなっている。ニヤリとしたりとか。あの土地の悪い気の影響を受けてしまっているのだ。戻ってきたレイチェルは片目がなくなっている。ゲイジにやられたのだろう。たぶんこの後ルイスも殺されたのではないか。助かったのはエリーだけ。リメイク版のエリーもいいが、こちらのエリー役の子もなかなか演技がうまい。ルイス役はデイル・ミッドキフという知らない人。若い頃のスティーヴ・ウィンウッドみたいな感じ。レイチェル役はデニース・クロスビー。哀感に満ちた映画の余韻をぶち壊すがごとくエンドクレジットで流れるのがラモーンズとかいうグループの歌。私も最初聞いた時は何じゃこりゃと思ったが、そのうちいいんじゃないのと思い始めた。リメイク版でも使われていたし。てなわけで、映画の出来はともかく、変に暗くせず、明るくはっきり見せてくれたという点を私は評価します。映画は見えてなんぼ。

ペット・セメタリー(2019)

原作はまだ読んでない。リメイクされてたとは知らなかった。画面が暗くて見えないことが多いが、ストーリーはわかっているので。ホントは早送りしたいところだ。だって真っ暗で何がどうなってるのかわからないのを延々見せられるんですぜ。忍耐力がいる。ボストンから引越してきたクリード一家。ルイスはERにいたらしい。忙しい日々に疲れ、子供と過ごす時間をもっと作ろうと、このラドロウへ。こちらでも病院に勤めるが、ある時交通事故にあった学生ヴィクターが運び込まれ、手当てのかいなく死んでしまう。このヴィクターがなぜか霊となって現われ・・手当てしてくれたお礼に・・いろいろ警告してくれるが、効果はなく、一家は破滅への道をまっしぐらに突き進む。妻のレイチェルには、子供の頃難病の姉ゼルダを死なせたというトラウマがある。別に彼女が悪いわけではないのだが、後悔し、自分を責め続ける。娘のエリーは9歳、下の息子ゲイジは2歳。この映画を見る楽しみって、このゲイジがモンスターに・・ってところにあると思うんだけど、どうも今作品では死んで甦るのはエリーの方らしい。え~そうなの?ルイス役ジェイソン・クラークは「ターミネーター:新起動/ジェニシス」とか「ウィンチェスターハウス~」で見たばかり。悪党ヅラだが、声はいい。隣人で、そもそもの原因作るジャド役がジョン・リスゴー。知ってるのはこの二人だけだな。静かな田舎のはずが、前の道を大型トラックが猛スピードで走る。もうこれだけで・・千里眼じゃなくたってどういう悲劇が起きるのかはわかる。飼い猫のチャーチがひかれて死に、エリーを悲しませないためにジャドが言い出したのが先住民の間に伝わる伝説。ウェンディゴという魔物が森を支配していて、そこへ埋めると死んだものが甦って帰ってくる。ただし性格が悪くなって・・。レイチェルやエリーは予感でもあるのかここを離れたいと言い出すが、ルイスは聞かない。エリーの誕生日・・惨事が起き、死を受け入れられないルイスはエリーを生き返らせる。その後ジャド、レイチェル、ルイス、みんなエリーの手にかかって殺されるが、ジャド以外は生き返る。あとはゲイジだ!というところで終わり。まあ何ですな、この映画のキモって人間の持つどうしようもない弱さ、悲しさだと思うけど、それが伝わってこないのがイタイね。単に死を見せ、どうだ怖いだろう・・って喜んでる感じ。

ペット・セメタリー2

「2」はひどいと評している人が多いので、あんまり期待していない。エドワード・ファーロングとかアンソニー・エドワーズとか、それでも知ってる人出てる。女優のルネが映画の撮影中、感電死する。撮影を見にきていた息子ジェフ(ファーロング)の目の前で。父親チェイス(エドワーズ)は獣医だが、ルネとはあまりうまくいっていなかったようだ。葬式後二人は引越す。動物病院は前任者がやめて以来、手入れされていなかったが、ジェフはそこで見つけた子猫を飼い始める。学校では悪ガキに目をつけられ(有名人の息子ということで)、いじめられる。デブで気の弱いドリューとは友達になる。母親の死からなかなか立ち直れないジェフだが、ドリューの方も様々な悩みを抱えていた。一番いやなのは継父のガス。母親はガスに首ったけ。ガスはドリューにいろんなことを約束させ、それを破るとお仕置きと称して暴力をふるう。ガスを演じているのは「スターシップ・トゥルーパーズ」で見たばかりのクランシー・ブラウン。この映画を見るのは、一作目を見て気に入った人か、ファーロングのファンくらいだと思う。ファーロングはファンの期待を裏切らない。はかなげで母性本能をくすぐる。女の子と言っても通るような繊細な美しさを持っている。しかし全体的に見ると印象に残るのは何と言ってもブラウンである。顔がでかい、態度がでかい。ウサギを飼っていて増やしている。檻に電流を流す。ドリューの飼い犬ゾーイはウサギにちょっかい出そうとして感電する。怒ったガスはゾーイを撃ち殺す。ガスは明らかに異常だが、見方によってはタフな男ですんじゃう。彼は奥さんとはうまくいっている。ドリューもいやだいやだ家出したいと思いつつも何もできないでいる。・・ここまで書いたところで中断し、何年たったんだろう。10年くらいはたったかも。今度こそ書き終えなくては・・。内容一部重複するけど。今回見返して、いろいろ記憶違いがあるのに気づいた。例えば子猫達が惨殺されてるところとか。もらわれていったのでそういうシーンはないと思い込んでいた。監督は前作から続投のメアリー・ランバート。調べてみたら彼女、あの凄まじい映画「メガ・パイソンVSギガント・ゲイター」もとってる。彼女は前作で生き残ったエリーを主人公にと考えていたようだ。でも会社側は少女じゃだめだと。

ペット・セメタリー2 2

で、少年を主人公に。しかも「ターミネーター2」で大注目のファーロングを据えて、大ヒット間違いなしと目論んだんだろうなあ。結果は惨敗。話を戻して、最初にルネが登場した時点で、私もあちゃ~こりゃダメだ・・とは思ったのよ。ジェフが熱愛し、墓をあばいてまで甦らそうと思いつめる永遠の恋人にしては、けばけばしく安っぽい女。今は「恐怖の城」というホラー映画の撮影の真っ最中なんだけど、ただの大根に見える。出だしでけつまずいている感じ。チェイスとルネは一時的に別居中か。仲違いの原因ははっきりしない。チェイスがルネに仕事をやめて欲しいのか。あるいはルネが浮気でもしたのか。当然のことながらジェフは母親に戻ってきて欲しい。今はチェイスと一緒だが、さびしくてたまらない。それなのにあの事故。ルネが埋葬されたのは出身地のラドロウ。父子もロスからここへ引越ししてくる。別荘があるので、そこに住むのだ。着いた早々やって来たのがハウスキーパーのマジョリー。若くて金髪で、ルネに似ていないこともない(安っぽさまで似てる)。たちまち拒否反応を起こすジェフ。チェイスが彼女を気に入ったようなのが気に食わない。ルネの大ファンだとかで、気安く彼女の衣装にさわるミーハーぶりもがまんできない。さて、あのクリード家に起きたことは何かにつけて話に出る。クリード家という札の立った家も出てくるが、空き家だろう。チェイスは前任者がやめて以来使われていない動物病院で働くことになっている。奥でジェフが見つけたのが子猫達。ジェフはそのうちの一匹を飼うことにする。最初猫が飛びかかってきてジェフを驚かせたが、母猫だろう。どこかに出入りできる穴かすき間があるのだ。なぜか母猫のことはこれ以降描写されない。それにしてもファーロングと子猫は絵になる。どちらも母性本能をくすぐる。まだ子供なのに人生に疲れたような顔をしているジェフ。ジャンパーから顔をのぞかせている子猫・・(ほよ~)。ベッドで一緒に寝ているところ・・(ふにゃ~)。かわいい猫が出てきた時点で、私の評価は甘くなる。少しくらいの欠点は大目に見る。犬だとそうはいかない(←?)。前にも書いたようにジェフは学校で試練を受ける。登校第一日目、なぜかジェフは子猫を懐に隠して連れていく。当然クライド達は目をつける。

ペット・セメタリー2 3

子猫を奪い、隠してしまう。もしかして殺されちゃった?と、心配になる。でも・・無事だった、よかった。ああ、そうか、この子猫のことと、残りの三匹のことがごっちゃになって、三匹も無事と思い込んでいたんだわ。毎日が試練なのはドリューも同じだ。もし彼がもっとやせていてはきはきした子供だったら・・少しは事情も変わっていたかも。しかしガスにはドリューとゾーイはいちいち気にさわる存在で。いつもアマンダとのお楽しみの最中に邪魔をされる。IMDbによると、このゾーイは秋田犬らしい。私にはハスキー犬に思えたけど。ある日とうとうガスはゾーイを撃つ。当てる気はなかったけど命中し、ゾーイは死んでしまう。例の伝説はドリューも知ってるけど、今までは本気にしていなかった。でもゾーイが生き返るかもと、ジェフと二人でインディアンの墓地を目指す。埋め終わってから、二人して口をモグモグさせながら話しているのが何だかいい。たぶんドリューはいつも間食しているのだろう(だから太るのだ)。その晩ゾーイは戻ってきたけど、撃たれた時のまま。チェイスに見てもらうが、治療して三日たっても傷は治らない。心音も聞こえないのを不審がるが、見ている人はチェイスの獣医としての腕を不審がる(なんちゃって)。ゾーイはケージに入れられ、病院に泊ることに。そばには子猫達の入れられたケージ。まだもらい手がないのだ。この後ゾーイは脱走し、ついでに子猫達を殺してしまう。朝になってかわいい双子の女の子達が母親に連れられて子猫を見にくるけど、惨状を見てショックを受けるはめに。もう一日早く来ていればねえ・・。ところでこの二人の少女は、「シャイニング」へのオマージュらしい。後でガスがドリューの部屋のドアを斧でぶち破り、顔をのぞかせるのもそう。ハロウィンの夜、ジェフやドリューはペット・セメタリーにいる。いじめっ子のクライドやその仲間も一緒だ。クリード家の話をしていると、ガスが現われる。クライド達は逃げたけど、ドリューは逃げるわけにはいかない。そこへゾーイが現われ、ガスの首に嚙みついて殺してしまう。首だからもっと血が噴き出ると思うけど。仕方なくドリューとジェフはガスを例の墓地に埋める。ゾーイと違い、大の大人を子供二人であそこまで運ぶのは無理だと思うが、そこらへんはスルーされる。

ペット・セメタリー2 4

疲れ果てて家に戻ったジェフはチェイスに怒られる。夜遊びしてると思われているのだ。その晩戻ってきたガスはアマンダにとっては乱暴で薄気味の悪い夫となったが、意外にもドリューにはそんなにひどいとも感じられなかった。その後アマンダがだらしない服装なのがいかにもって感じ。一方チェイスは、検査に送ったゾーイの血液が死んだ動物の血と言われ、驚く。何でも前任者のヨランダも、同じことをしてきたとか。これってチャーチのことだな。チェイスはヨランダを訪ねるが、半分おかしくなってるような感じで成果なし。ガスは飼っていたウサギの皮をはぎ、肉は食べる。ここらへんはグロテスク。もっとグロテスクなのはチェイスの悪夢。ルネがオッパイびろ~んでチェイスに迫る。かなりのボインだが、なぜか顔がうつらないので・・うつったと思ったら顔の部分はゾーイなので・・代役か?たぶん生き返ったゾーイに魔性の気がまとわりついていて、そのせいでこんな悪夢を見るのだろう。ジェフはガスが生き返ったのを見て、母親を生き返らせることを本気で考え始める。彼はクライドに襲われるが、ガスがクライドを殺してしまう。ドリューがそれを目撃してしまったため、ガスはドリューを追いかけ、アマンダともども殺してしまう。母子の車はジャガイモを満載したトラックに衝突するのだが、横転してこぼれ出るジャガイモがいい感じ(←?)。走り去るガスの車がジャガイモをペチャッとつぶすのもグー。母子の死は事故で片づけられ、クライドは行方不明ということになる。ガスはクライドを例の墓地に埋め、次にルネを墓から掘り出してまた・・と忙しいこっちゃ。まあジェフがルネを運ぶのは無理だからね。埋めるのはジェフの仕事。管理人から電話が来て、チェイスは墓地へ駆けつける。ここで管理人はクリード事件以来とお約束のセリフ。チェイスはなぜか銃を持っていて、この後傷を負いながらもゾーイやガスを倒す。ジェフは屋根裏に母親の遺品・・ドレスや化粧品などを持ち込み、飾りつけている。そこへ入り込んだのがマジョリー。彼女はハウスキーパーにしてはほとんどそれらしい仕事はしていない。この時の彼女もなぜか胸のボタンをはずしていて、セクシーと言うよりオバカに見える。ルネのドレスを着、ルネの化粧品を使って女優気分。殺されても気の毒に・・とはならない。

ペット・セメタリー2 5

ジェフはすっかり魔性の少年という感じだが、これもルネにまとわりつく魔性の気のせいだろう。ルネを崇拝し、彼女と一緒にいられるならたとえチェイスが殺されたとしても平気・・みたいな感じ。チェイスはあくまでもルネを拒否する。ジェフの目を覚まさせたのは、クライドの登場。なぜ屋根裏に現われたのかは謎だが、とにかく彼のせいで流れが変わる。ジェフは必死にクライドと戦い、やっとのことで倒す。ルネはなぜかそこらへんに火をつける。ジェフとチェイスは火の海となった屋根裏から脱出を図る。ルネは炎に包まれる。すべてが終わり、父子はラドロウを離れる。ジェフにはまだ心の整理がついていないが。ところで子猫はどうなったのかいな。ちゃんと同行してるのを見せてくれないまま終わられても困るんですけどぉ・・。てなわけでひどい出来なのは確かです。「死体のような悪臭を放っている」なんていうあんまりな書かれ方されても仕方ないです。でも・・私的にはオッケーなんですの。上目使いに人を見るファーロングとか、子猫を抱いてるファーロングとか、ルネを迎えるため正装しているファーロングとか、ルネと二人でチェイスの方見やる(勝ち誇ったような表情の)ファーロングとか・・以下省略。それとクランシー・ブラウンの存在感が強烈。「1」のような人間の持つ悲しい性(さが)は感じられないけど、大人同様に複雑な子供の世界はよく描かれていたように思える。いじめられる側のドリューが、ジェフがいじめられている時はクライドの側にいること。クライドがいなくなるとジェフのそばに来る。まだ子供なのに大人以上に悪質なクライドの行動(あの時ガスが現われなかったら、ジェフはどうなっていたんだろう)。それでいてハロウィンではみんなして普通に集まって話をしていること。その直前ジェフはルネに似せた人形を使ったイタズラで、はらわたの煮えくり返るような怒りや屈辱味わわされたはずなのに、家に帰りもせず仲間に加わっているという・・。そんな境界のない、もやもや具合が、何だか私には印象に残った。今回感想を書くために二回見たけど、その二回目には「あれ、意外とよくできてるじゃん・・」と思うことも多かった。他の人はそんな時間の無駄遣いはしないんだろうけど。