インクレディブル・ハルク

インクレディブル・ハルク

アン・リー監督の「ハルク」は見ていない。今回のこれも、エドワード・ノートン主演じゃなかったら見ないかも。彼がこういうのに出るなんてすごく意外。でも彼ならこういうメジャーな大作でも大丈夫、支えきれる。その期待は裏切られなかった。ノートンの演技に酔いしれた。文字通り彼を一人じめした(お客私一人!)。正直言ってハルクに変身してからはどうでもよかった。アボミネーションとの対決もそう。そりゃお金かかったのは、お客に見てもらいたいのはこういうシーンだろう。でも私にはどうでもいい。「リーグ・オブ・レジェンド」でもクライマックスは怪物が肉弾戦くり広げた。やってること、見せられることはあれと同じ。この映画で一番びっくりするのは、蜂の巣みたいなリオの一角だろう。あんなにびっしり建っていてたくさんの人が住んでいる。ハルクの変身よりよっぽどすごい。CGじゃないし。ブラジルでの逃亡生活、ブルース(ノートン)は息を潜め暮らしている。ポルトガル語を学び、仕事にはげみ、心をコントロールする修行をする。でもそんな生活も長くは続かない。忍び寄る追跡の手。やっと築き上げたささやかな生活はあっという間に破壊される。なぜこんな目に会わなければならないのか。彼は自分を治したい。治ればまわりを破壊せずにすむ。彼は自分の欲望を押さえつけている。しかし今回もまた変身してしまった。今までの苦労は水の泡。彼の生活は何度もリセットされる。住む場所を失い、着るものがなくなり(変身の際破れてしまう)、靴もない。半裸でさまよったり浮浪者のようにうずくまってるシーンなんか気の毒で・・。でも数日たつとまた何とか暮らし始める。彼はしぶとい。なぜかアメリカへも戻ってこれる。どこかにお金を隠しているのか。恋人ベティ(リヴ・タイラー)は、ブルース失踪後別の人とつき合い始めた。レナード役は「エボリューション」のタイ・バーレル。真面目でいい人だからベティは幸せになれるだろう。でもブルースと再会してしまった!いつもはしおらしいベティだが、神風タクシーから降りた時にはヒステリー起こしていた。さすがはロス将軍(ウィリアム・ハート)の娘、気の強さも合わせ持ってる。志願して変身するのがブロンスキー(ティム・ロス)。ロスは演技は申しぶんないけど、見る度に肩幅が狭いなあ、背が低いなあ・・と思ってしまう。まあとにかくノートン主演で続きぜひ作ってください。