A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー

A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー

ずいぶん変わった映画だ。見たことないけど「ゴースト/ニューヨークの幻」とかああいった感じの内容なのかなと思ってた。最初の方で夫が死んじゃうし。でも全然違った。死んだのはてっきり撃たれたからだと。そしたら交通事故なんだそうで。何日かたつと妻が、送ってきた男と玄関でキスしてるので、こりゃてっきり・・邪魔な亭主殺人事件と思ったら違うし。夫C(ケイシー・アフレック)が生きている間、妻M(ルーニー・マーラ)は勤めに出たくても出られなかった。でも働きに出るようになって新しい出会いもあった。そういうことなんだろう。Cは成仏できなくてシーツかぶったまま帰宅。別にシーツかぶっていなくてもいいんだけどこれだと安上がりだろうな。アフレックは回想シーン以外はシーツかぶりっぱなし。目のところに穴が開いているけど、目がはっきり見えるわけじゃない。表情わからないしセリフもなし。シーツかぶって立ち尽くすか歩き回るか、それだけ。批評読むと夫の霊じゃなくて地縛霊と書いてる人もいる。だから妻がいなくなっても家から離れることはないのだと。隣りの家にも同じようなのがいる。こちらは花模様がついてるから女性か。妻が引越しした後ヒスパニックの家族が越してきたけど、幸せそうなのをやっかんだか怖がらせて追い出す。こんなところは夫の霊っぽい。途中パーティがあって、中年男が長々と演説たれる。そのうち家の中は荒れ果て、取り壊される。その後ビルが建って、それだけではなく都市になって、いったいどれだけの歳月が過ぎたのやら。ビルから落ちてみたけれど成仏できず、今度は開拓時代に出てきちゃった。信心深くて希望に燃えた一家が住み着こうとしたけれど、先住民にでも襲われたのか全滅。そこからまた時間がたってCとMが家を見にきた。見ている方は、おおこれでやっと今度こそ必ず絶対にきっと不明なところが説明されるに違いない・・と期待する。なぜCは死んだのか。Mは何を思っていたのか。でも・・何も説明されません。なぜCがいきなり成仏できたのか、あのメモには何と書いてあったのか、それらは謎のまま。「6才のボクが、大人になるまで。」という映画があったけど、こっちは「事故死したボクが、成仏できるまで。」でした。こういう静かな映画も嫌いじゃないけど、見続けるのには忍耐力いります