サバイバル・シティ
最近ブルース・ウィリスの映画が多いな。なぜか知らんが。多いだけでなくみんな駄作ってのがアレですな。今回も始まってすぐ、ああこりゃはずれだと直感が告げていたけど、私はよっぽどのことがない限り途中でやめるってことはしない主義。時間無駄にするにしても97分とそんなに長くないし。・・どこかの市警の刑事コンビ、年のいってる方がデヴィッド(ウィリス)で、若い方がキャル。キャル役スウェン・テメルはちょっと真田広之氏入ってる。麻薬組織を追っていて、倉庫まで尾行。功名にはやるキャルは、応援を待てというデヴィッドの言うこと聞かない。まあここらへんでアレなんですわ。ろくな展開にならなさそう。思った通りすぐ気づかれて撃ち合いに。デヴィッドが撃たれるけど、さあ撃ってくれと言わんばかりに体をさらす。ウィリスじゃなかったら死んでますぜ。ウィリスだからあたるにしても致命傷にならないところにあたる。弾の方でよけてくれるというセガールの境地にまでは至っていないが・・って何のこっちゃ。キャルは単身ミッキーとヴァイオレットのカップルを追う。二人が逃げ込んだのが農場で、そこのあるじのエリックは二週間前に交通事故で妻子をなくしたばかり。生きていく張り合いなくして、酒びたりっぽい。エリック役はチャド・マイケル・マーレイ。この人鼻の形が独特。先っぽがクイッと上を向いてる。つまみやすそう・・。「ドント・サレンダー 進撃の要塞」でウィリスと共演してましたな。普通ならエリックは同情を誘うキャラ。後でキャルに話したところによると、彼はイラクで負傷。すべてをあきらめていたどん底状態の彼を救ってくれたのが看護師のハンナ。彼女のおかげで立ち直り、結婚してかわいい娘もでき、幸せいっぱい。車を運転している最中でさえ、助手席の妻を見ながら「愛してるよ」と言わずにはいられない。いやいや、本当に愛しているなら運転中にふざけたり、よそ見したりしませんてば。ちゃんと前を見て運転しますってば。車下りてからだって好きなだけ奥さん見ていられるでしょ。バッカじゃないの?もう事故を起こすって見え見え。ところで奥さんも娘も死んだのに彼は無傷?ハンナ役の人はきれいだ。サラ・ローマー・・ってことは「ディスタービア」の人?何とマーレイの奥さんなんだそうな。
サバイバル・シティ2
この後は農場の中や周辺をウロウロして時間が過ぎる。題名からすると都会が舞台に思えるが、どんなシティも出てこない。どうにでもシティ、これくらいでかんべんシティ・・ってなもんである。金がないんだろうな。どの批評もけなしまくっていて、それでもウィリスの病気や引退はもう知れ渡っているので、そこらへんはちょっと同情気味になっている。キャルはてっきりデヴィッドは死んだと思っていたけど、フランクやその手下と共に農場へ。実は私はデヴィッドはもしかしたら向こう側の人間かもと思ったりしたのよ。長年一つの組織を追い続けているベテラン刑事、実は裏では組織とつながっていて、悪徳刑事、汚職刑事だったとか。ウィリスならありそうでしょ。撃たれたのだって手違いかも。でも今回はそんな(手垢のついた)ひねりもなし。椅子に腰掛けてるシーンが多く、年のせいで立ってるのがしんどいのかしら・・と思う。じゃあ若い連中が溌剌と動き回るかというと、全然。とにかくモタモタしてる。アクションシーンになるとカメラをメチャクチャに揺らすので、何が何やらわからない。したがって見ていてもムダ、見てなくていい・・となる。キャルはこれは俺の戦いだとか言って、エリックには手を出して欲しくなさそう。一方エリックはここは俺の農場だと譲らない。二人とも頑固者。しかしその後は協力し合う。どうしようもないのが相手の連中。金目当てにかき集められたって感じで、突入という時に銃持ってない・・となったり、車で追ってる時、片方は運転で手が離せないのにもう片方は銃で撃てと言われるまで気がつかなかったり。取り出した銃を落としてどこだどこだと捜してやっと見つけたと思ったら暴発して自分が死ぬとか。そのうちボスのマイケルが登場するが、これがまた頭でっかちで。途中エリックを心配して友人のアンドリューが訪ねてくる。もうこういう映画には欠かせない不運キャラ。殺されてしまうと後は用なしで、それっきり忘れ去られる。事件が解決しても彼の死などなかったようにスルーされる。あんたら健忘症かよ。ラストもフニャッとしていて、何となく終わる。この映画でよかったのはハンナの美しい笑顔だけだな。