MEG ザ・モンスター

MEG ザ・モンスター

ジェイソン・ステイサムの映画を見るのは久しぶりだ。最近では「ワイルド・スピード」シリーズに出ているようだが、一本も見ていない。この映画には、サメ映画のお約束がほとんど全部盛り込まれている。海洋開発・海洋研究には莫大なお金がかかる。億万長者のモリス(レイン・ウィルソン)は投資をする以上、それ以上の儲けを期待する。主人公ジョナス(ステイサム)には、仲間二人を見捨てざるをえなかったという過去をくっつける。五年たった今はタイで飲んだくれているが、体には贅肉一つない。医師ヘラーは彼が仲間を見捨てたことを非難し続ける。そうしなければ彼を含め全員死んでいたというのにである。ジョナスはマナ・ワン海洋研究所のオリジン号救助の要請を断るが、クルーの一人が元妻ローリーだとわかると、即気を変える。マリアナ海溝の下には、さらに未知の世界が広がっているという設定。当然そこには思いもよらない生物がいるわけで、五年前のも今度のも同じ生物による攻撃。クルーのうち、日本人のトシ(マシ・オカ)は、自らを犠牲にする。ジョナスとローリーのやり取りがなければ、ジャックスがあんなに太っていなければ、トシも助かったはず。救助艇のせいで海中に通り道ができ、巨大ザメ、メガロドンが上がってきてしまう。一匹やっつけて、それ以上のこと心配しないのもお約束。殺すのではなく研究のため生かす道をとか、金儲けの対象にとなるのもお約束。そのうち他でも被害が出始める。サメの密漁船だ。次はビーチ。当局に連絡しても、太古のサメの存在など信じてもらえない。ビーチでは太った少年が母親にねだって海へ。こういう時はふくよかな少年と決まってる。その他どれもこれもお約束通り。たった一つ私の期待を裏切ったのは、ヘリコプターを下からパクリがなかったこと。それともあれはサメじゃなくてワニだったっけ?ジョナスはローリーとよりを戻すかと思ったら、スーイン(リー・ビンビン)と仲良くなる。シャワー浴びて上半身裸のジョナスから目をそらしたり、かと思えば部屋を出てからそーっと窓から覗いたりするのがよかった。他にクリフ・カーティスが出ていて、地味ながらいい味出してる。スーインの父親ジャン博士役ウィンストン・チャオもいい。ばかばかしい映画だが、こういう穏やかで謙虚なキャラがいると映画が締まる。ペチャペチャとうるさいキャラがいて、早く食べられてしまえと思いながら見ていたからなおさら・・。

MEG ザ・モンスターズ2

あれから5年たってるらしい。もう内容なんかきれいさっぱり忘れちゃった。ジェイソン・ステイサムは相変わらずだ。体がよく動く。潜水艇の中とか動きの少ないシーンが多いが、ちゃんと冒頭コンテナ船でキレのいいアクションシーン見せてくれる。ストーリーは・・何が何だかさっぱりわからない。スーインは亡くなったらしい。その娘メイインが出てくる。調査のため潜水艇で7600メートルの深海にもぐるが、近くではレアアースの違法採掘やっていて。爆発があって潜水艇がだめになり、おまけに巨大ザメに襲われ、何人か犠牲者を出しつつも何とか近くにあった海底ステーションに。水上基地では救難艇が何者かに壊されたため救助に行けない。レアアースで大金を稼ごうとする連中のスパイが基地にも入り込んでいて。う~ん、自分達のやってること知られたくないのなら救艇を壊すのではなく、潜水艇を壊して、当分調査ができないようにした方がいいのでは?メイインが潜水艇へもぐり込むのはお約束。どんなピンチになってもジョナスは「問題は一つずつ、一つ解決したら次へ進む」と冷静。ステイサムは自分に独自のルールを課す男が似合う・・なんちゃって。さて、深海でピンチに陥っていたはずなのに、なぜか浮上し、クライマックスは明るい太陽のもとでくり広げられる。巨大なサメだけでなく、陸では小型の恐竜がなぜか大量に登場し、「ジュラシック・パーク」状態。かと思うと巨大なタコが登場し、「テンタクルズ」や「オクトパス」状態。この一帯でいったい何が起きているのだろう!巨大ザメがいっぱい出てくるから「モンスターズ」なんだろうと思ったけど、恐竜やタコも出てくるからそっちの意味での「モンスターズ」なのかな。ジョナスとメイインは生き残るだろうけど、スーインの兄ジウミンはどうかな・・と心配しながら見ていたが、生き残ってホッとした。ジョナスとは対照的な楽天的なタイプ。演じているのはウー・ジン。・・てことは「SPL/狼よ静かに死ね」の非情な殺し屋ね。あれから20年近くたって目尻にもシワが・・。どことなくキー・ホイ・クァンに似てきたぞ。他にクリフ・カーティス、シエンナ・ギロリー。この分だと「3」も作られそうだ。