ドクター・ドリトル

ドクター・ドリトル(2020)

ドリトル先生物は子供の頃けっこう読んだ。挿絵が独特で、ドリトルは太っていた。映画だとエディ・マーフィのがあるけど見たことなし。こちらのドリトルは探検家リリーと結婚したものの、彼女は海で遭難死。ドリトルは女王(ヴィクトリア女王らしい)から庭園を贈られ、動物の診察をしていたが、妻の死後は人間との付き合いを断っている。ところが女王は病気になってしまい、もし死んだらこの庭園は封鎖されてしまう。仕方なく女王を見たドリトルは、彼女がベラドンナという毒を盛られていることに気づく。で、それを治すエデンの樹がある島へ。動物や助手志望のスタビンズ少年と共に船で出発。女王の娘ローズが跡継ぎでは敵国につけ込まれると王位を狙うバッジリー卿は、マッドフライにドリトルの邪魔をするよう命じる。ドリトルはロバート・ダウニー・ジュニア。アイアンマンやシャーロック・ホームズに続き、ドリトル役も当たり役となるか。バッジリーがジム・ブロードベント、マッドフライがマイケル・シーン。シーンはこういうコミカルな役もうまいな。リリーの父で海賊の首領ラソーリがアントニオ・バンデラス。動物達の声がまたすっごく豪華。エマ・トンプソン(オウム)、ラミ・マレック(ゴリラ)、レイフ・ファインズ(トラ)、トム・ホランド(犬)、オクタヴィア・スペンサー(アヒル)、マリオン・コティヤール(アカメギツネ)などなど。動物は小はナナフシから大はクジラまで。ドラゴンも出てくる。ドリトルは妻を失った悲しみを引きずっている。ラソーリは娘を失った悲しみ。ゴリラは臆病だしシロクマは冷え性、トラはコンプレックス、ドラゴンは便秘などそれぞれ悩みを抱えている。別にもっとノーテンキでもよかったような気がする。こういう設定にして感動させてやれみたいなところが鼻につく。クライマックスのドラゴンのシーンはちょっと暗くてわかりにくかったかな。アヒルのダブダブが恐怖のあまり、卵を産んでしまうところは笑えた。それと、アヒルが鳴くところはどうしても”アフラック”と聞こえてしまうな。CGがあるからどんなことでもできてしまうし、ものすごく金と手間がかかった映画だと思う。だけどそれでおもしろいかと言うとそんなことはなくて。何となく物足りなさが残るのはなぜなんだろう。