Mr.ノーバディ
主演のボブ・オデンカークは知らない人。内容は・・中年のさえないオッサンが実は・・という、どこか「96時間」ぽい設定。でもあっちのような娘にベッタベタはなし。度を超すと、見ている方も気持ち悪いもんね。ハッチ(オデンカーク)の家にある晩二人組の強盗が入る。ゴルフクラブを手に取り、打ちすえるチャンスもあったけど結局は思いとどまった。息子のブレイディは勇敢にも強盗の一人にタックルしたのに。ハッチは金型工場の会計士を務めるフツーのオッサンだが、実は戦闘のスペシャリスト。と言うか、殺し屋?その気になれば強盗もすぐに捜し出す。でも彼らには赤ん坊がいて、しかも病気らしい。モヤモヤした気分の帰りのバスで、チンピラグループと乱闘騒ぎに。あの運転手何で彼らを乗せるかね??大暴れして何かが吹っ切れたような気がして、妻ベッカ(コニー・ニールセン)との仲も改善。ただ、あのチンピラの一人テディはロシアン・マフィア、ユリアンの弟だった。仲は悪かったけど、殺されたとなればそのままにはしておけない。せっかく家族間のムードがよくなったのに・・。ハッチの父デヴィッドは元FBI。今は施設にいて、いつもテレビの西部劇を見ている。彼も引退はしたものの以前の生活が忘れられないクチ。演じているのはクリストファー・ロイド。年は取ったものの、今回の役は楽しかったろうな。バンバン銃をぶっぱなして。撃たれて死ぬ心配もないし。ハッチがラジオと会話するシーンがある。あれは私はハッチの心の声かなと思っていたが、クライマックスで助太刀に現われた黒人が声の主らしい。演じているのはRZA。デヴィッドのことを父さんと呼んでたからハッチとは異母兄弟か。いきなり出てくるのでこっちも誰?って思っちゃう。ニールセンは若い頃のようなキリッとしたところがなくなり、ふっくらしてきた。「グロリア」の頃のジーナ・ローランズみたい。ユリアン役アレクセイ・セレブリャコフは、うつる度にトランプ氏に似ているなあ・・と。銃撃戦は一方的で、ロシア側はめくら滅法に突っ込んできてはバタバタとやられるだけ。デヴィッドが見ている西部劇に出てくるインディアンじゃあるまいし、芸がなさすぎる。あとハッチは自宅を焼いていたけど、そんな必要あるのかね。