IP~サイバー捜査班スペシャル(2021)ソーシャルハッキング
佐々木蔵之介氏が出ているので見る気に。単発の2時間ドラマかと思ったら違うのね。9回あるみたい。1回目だけ長い。佐々木氏は・・ちょっとヒゲがむさくるしくて残念。京都府警の中にあるサイバー捜査班。ここに新しく加わったのが古宮山(福原遥さん)。主任が安洛で、他にプロファイリングが得意な平塚(杉本哲太氏)、オタクっぽい岡林、それに七波。古宮山と行動を共にするのが多和田(間宮祥太朗氏)。フィッシング詐欺グループのアジトに踏み込み、木沢を逮捕。ところが相棒の石本が殺されていて。彼は元刑事で、なぜか胃にはUSB。それを一課の連中が不用意にパソコンに差し込んだら・・あらら、ランサムウェアの発動だ。5時間以内に10億円払わないと府警のデータはすべてパーになっちゃう。この混乱の中で木沢が脱走。しかし上部組織龍翠会によって始末されてしまう。安洛の見るところ、今回のソーシャルハッキングには木沢は無関係。彼が殺されたのはフィッシング詐欺の線から龍翠会に捜査の手が及ぶのを恐れたため。石本を殺し、ハッキング騒ぎを起こした犯人は別にいる。安洛は合理的な思考の持ち主で、無駄なことを嫌う。しかし古宮山は人間的な感情の方を調べることが事件解決への糸口になると思っている。そもそも石本がクビになったのはなぜなのか。浮かんできたのは鞍馬山で静野という青年が転落死した事件。目撃者が三人いて、どう見ても自殺なのだが・・。そのうちタイムリミットが来るが、データは失われることもなく、正常な状態に戻る。どうやら犯人の目的は金ではなく、府警のデータを手に入れるための時間稼ぎにあったらしい。一般の人には手に入れることのできないデータ。息子の死の真相を探り出すための、五年間にわたる計画。元々は石本が自殺に疑問を抱いたのが始まり。しかし上から圧力をかけられ、クビになってしまう。お定まりの議員の息子、今度父親の後を継いで立候補、大麻・・いやもうホントそれしか考えつかないのというくらいありきたり。母親役は菊池桃子さん。こういう・・機械にうとそうな中年女性がハッキングってのはありえなさそうだけど。それができちゃうくらい府警のセキュリティはザルだってこと?ラストは・・古宮山が安洛に「私のお父さんですか?」の爆弾発言。一方多和田は父親の命令で、安洛のこと調べてるみたいだし。まあ海外ドラマでサイバー班をよくやってるから、日本でもいっちょやってみようかと作ってみた・・そんな感じ。
IP~サイバー捜査班2遠隔操作
2時間ドラマで終わりかなと思ったら二回目以降もやってくれるようで。土屋という男が、芸妓と一緒の写真をSNSにまき散らされたと苦情を言ってくる。一緒にうつっていたのは舞菊で、どうやらパソコンを乗っ取り、画像を拡散した者がいるらしい。突き止めてカメラマンの寺西のアパートを訪ねると、死んでいて。彼は有名人の隠しどり専門で、時には恐喝もやっていたようだ。容疑者として警察に連れて行かれたのは石山。寺西のアパート付近にいたのがタクシーのドライブレコーダーにうつっていたらしい。彼は黙秘を続ける。彼は舞菊の幼なじみで、土屋との写真を拡散したのは彼。これをきっかけに芸妓をやめて自分と一緒になって欲しかったのか。置屋の女将役が国生さゆりさんなので、彼女が・・と思ったら違った。女将の妹春菜は舞菊出産時に死亡。父親田沼は傷害致死事件を起こし、服役中だった。出所後父親とは名乗らず、男衆としてカゲながら舞菊を見守ってきた。それを寺西が嗅ぎつけ、ゆすってきたと。別に前科があるとばれてもいいじゃん。事件起こしたのだって春菜をひいきにしている旦那が差し向けた若い者に襲われたからだし。変に隠そうとするからつけ込まれる。
IP~サイバー捜査班3なりすまし
松永はサイトを通じて知り合った知里と結婚する。ある日突然知里が失踪。松永にはわけがわからない。普通人捜しは担当じゃないが、安洛にも過去似たような経験がある。以前縁・・古宮山の母・・が突然姿を消し、つらい思いをした。いろいろ調べていくと、本物の知里は一年前に交通事故にあい、昏睡状態なのがわかる。誰かが知里になりすまし、松永に近づいて結婚したのだ。本物の方の知里も、松永もネットに自分の情報を・・好みとかものの考え方を上げて・・と言うかさらけ出していて。これって危険だよなあ。だから誰かは松永の好みにぴったりな女性を演じることができたのだ。知里が自分の写真をアップしていたらなりすましは無理だけど、それをしてなかったのもニセモノにとっては好都合だった。安洛は知里の状態を知っている者・・病院関係者と推理し、浮かんだのが元看護師の千広。彼女が別人になりすまし、松永に近づいたのは夫のDVから逃れるため。で、てっきり夫の直也が彼女を連れ出したのかと思ったら・・彼のことはほうりっぱなし。ここらへんはおかしい。松永はなりすましだろうが何だろうが妻を愛しているが、現実として彼女はまだ直也の妻。これからいろいろ大変だと思うよ。松永は建設会社社長の跡取り息子。直也はきっと法外な慰謝料要求してくるぞ。結局犯人は知里の婚約者だった荻野。意識を取り戻す可能性がほとんどないというのもショックだけど、誰かが彼女になりすまして結婚。彼女の持ち物や家族が死んだ事情も利用したってんだから頭にくるのも当然。でもアンタは弁護士でしょ。なぜちゃんと警察に届けて千広を罰しないの?千広の方も、やむにやまれぬ事情があるとは言え、荻野にごめんなさいの一言くらいあってもいいんじゃないの?さて、安洛は自分が父親かどうかはっきりさせるためDNA鑑定を提案するが、古宮山は迷った末鑑定しないことにする。彼女はそれでいいかもしれないが、安洛はこんな生殺し状態が続くのかと・・そこが笑えた。福原さんは顔も丸いし目も丸くてかわいい。松永役木村了氏は先日大相撲中継にゲストで出ていたな。
IP~サイバー捜査班4デジタルタトゥー
MAY(明紗)とYUKI(雪世)はSNOW LIGHTという匿名音楽ユニットを組んでいたが、ネットの誹謗中傷がもとでYUKIは自殺してしまう。半年後、MAYは中でも特に悪質な10人に24時間以内の謝罪を要求、謝罪しない場合は個人情報を公開すると宣言。そのうち謝罪を拒否した二人が殺され・・。MAYの行動は純粋にYUKIを思ってのことだが、事務所の社長狭間(河相我聞氏)や弁護士の榊原は違う。話題作りや、裏で示談に持ち込み、賠償金を・・なんて企んでいる。今回はややわかりにくかったな。YUKIとネットを通じて心を通わせていた立花(佐野岳氏)が暴走するのだが、狭間や榊原はともかく彼はMAYをつかまえてどうするつもりだったんだ?二人で力を合わせてというのなら話はわかるが。
IP~サイバー捜査班5ソーシャルゲーム
安洛はヤキトリで一杯やってご機嫌・・のはずが、平塚が押しかけてきたため、気分はぶち壊し。安洛は一人が好きなんだろう。だから平塚にパパ友なんて言われて迷惑。平塚の妻は息子拓夢が15歳の時に亡くなった。拓夢はゲームにはまっていて、父との交流はなし。ま、よくある話。今人気なのがクラファルト社のアズーロアドベンチャーというゲーム。そこの社員鶴本が殺される。社長の吉岡、広報の小谷、ゲームのシナリオ担当の竹村、アート担当の川合。今はたもとを分かってケーエルゲー社を作り、社長をしている秋原、経理担当の高堀。それに死んだ鶴本を加えた七人がクラファルト社の創立メンバー。最初のうちはうまくいっていたけど、そのうち不満が出て分裂。独立したものの、ケーエルゲー社の出したゲーム、ヘルトリガーは不振。ま、これもよくある話ですな。一方問題になっているのがアカウントの売買。最高レベルのアカウントは高値で売れる。その取引を持ちかけているのがシャイロック。で、このシャイロックが拓夢だとわかり、鶴本殺しの容疑者として引っ張られ、平塚は大ショック。こちとらゲームには全く興味ないし、何で夢中になるのかよくわからん。結局吉岡は上昇志向のいやなやつ・・ではなく、秋原を包み込む度量の広い人物なのがわかる。秋原は何をやっても彼にかなわず、相手をたたきのめしたいというのがヘルトリガーにも出ていて、それが売れ行き不振の原因。吉岡はそういうゲームはよくないと思っている。まあそこらへん・・吉岡の人柄がわかるくだりはよかったと思う。もちろん真犯人がわかって拓夢の容疑も晴れ・・。でもそもそも拓夢と平塚の関係がぎくしゃくした原因はなんだったんだ?母親が死んで、それからどうした?
IP~サイバー捜査班6ジュースジャッキング
エストレーモ鴨川はIoTマンション。すべての解錠はスマホでピッ。廊下の防犯カメラはないが、非常階段にはあり、ベランダからの侵入もチェック。404号室の峯が帰宅すると、妻里美の首吊り死体。自殺に見えるが、スマホが見当たらないのはおかしい。峯は売れっ子漫画家で、下の304号室を仕事場に使っている。現場のベランダ側は開いていたが、避難用ハッチはさびついていて梯子は動かない。疑いがかかったのは405号室の三好。彼女は看護師でシングルマザー。二年前息子櫂人が名門中学に受かり、里美の息子が落ちたことから、いじめが始まった。その上結局は櫂人が公立中学に通うことにしたことも、里美の怒りをあおった。彼女は他のママ友も巻き込んで、三好を無視。三好にとってはつらい日々。何で引越ししないのかね。シングルマザーじゃこういう高級マンションに住むのは大変だと思うが。さて、今は漫画家と言ってもPCを使うし、出版社とのやり取りもリモートですむ。それなのに編集担当の藤崎はひんぱんに訪れる。こりゃもう犯人はバレバレですな。ママ友の家ではこの頃子供の教育をめぐって夫婦間でもめることが多くなっている。どうやら教育関係のニュースがトップに来るようなウイルスにスマホが感染しているらしい。後でそれが櫂人の仕業だとわかる。彼なりに母親を心配してのことだが、中学生でもそういう装置簡単に作れるの?そのうち里美が離婚を考えていたことがわかる。ますます峯が怪しいが・・。500冊の漫画本を階段状に並べて、里美の死体を304から404へ避難用ハッチを使って引き上げるというのは・・ムリだと思うんですけど。本って滑りやすいものだし、女性とは言え大人の死体だし。藤崎が協力してというのならわかるけど。それにしてもこのマンション。便利かもしれないけど何もかもスマホでというのはかえって危険なのでは?それに今回はスマホが見つからないことで自殺に見せかけた意味もなくなったし。
IP~サイバー捜査班7デジタル終活
影森という青年が死体で見つかるが、部屋の中にはスマホやPCを始め、遺留品がない。代行削除業というのがあって、彼がネット上の自分の痕跡を削除しまくっていたことがわかる。普通は特定のデータだけを削除する。全部となると金もかかる。彼は窃盗など多くの前歴があり、四年前には偽造クレカで実刑も受けている。この時不起訴になったのが同じ高校出身の酒井。影森の両親はすでに死亡し、妹の瞳とは絶縁状態。怠惰な生活を送っていた彼が働き始めたのが三ヶ月前。同僚の話では体調が悪そうだったと。はい、ここまででもうあらかたストーリーは予測できちゃいますね。咳をしていたから彼は肺ガンか何かでもう長くないのだ。彼が生き方を変えたのは、妹が結婚するからだ。ポアロやマープルでなくたってこれくらいわかりますがな。後でお涙ちょうだい的展開になるに決まっとる。お兄さんは実は・・。妹のために改心し・・。それと酒井は絶対後ろ暗いことしてる。まあ彼が影森殺しの犯人となったのではストレートすぎるから、別の人にしてありますが。でも四年前の偽造クレカの件は彼が犯人。はあ、警察はいったいどんな捜査してたんでしょうか。自分の行ないを悔いてだけではストレートすぎるから、瞳の盗撮映像の拡散を防ぎたいからにしてある。盗撮したのも酒井。瞳役松井愛莉さんは福原遥さんみたいな目がパッチリタイプではないが、清楚で、なかなかきれいな人。
IP~サイバー捜査班8ディープフェイク
安洛の弱点は古宮山・・と、楡井に最終報告を送った多和田。普通こういうのは誰かを追い落とすために利用するけど、今回は安洛を警察庁へ引き抜くため。多和田はいろいろ観察してきて、安洛と古宮山が親子だと確信している。隠しているのはいやなので、自分の役割を古宮山に正直に話す。次の異動で安洛は東京へ移ることになるだろう。楡井はそうなったらIPも解散させる気でいる。そもそもIPを作ったのは安洛の能力を試すため。多和田にも警察庁にポストを用意してやってもいいぞよ。いくら楡井が自分の父でも多和田は気分がどよ~ん。とは言え今巷を騒がせているディープフェイク事件を解決しないことには話は始まらない。そのため切れ者の桐子警視正がIPに出向。彼女は犯罪インフラの撲滅に意欲を燃やしている。ID屋、名簿屋、名義屋。フェイク動画を簡単に作れるアプリを売り捌いている人物を突き止めたら、何と現職の警官永尾だった。彼のアジトを急襲すると、毒を飲んで死んだ直後。しかもその様子をネットで拡散。どうやら次回へ続くようです。桐子役は内田理名さん。
IP~サイバー捜査班FINALディープフェイク
永尾の動画が拡散され、彼は殉教者に祭り上げられる。多和田は安洛を引き抜く本当の理由を楡井から聞かされる。永尾もそうだが、警官による犯罪が増加しているので、管理システムの構築を安洛にやらせたいらしい。管理と言うか浄化と言うか。多和田はますます自分の行動を悔やみ、安洛に事実を告白することとなる。隠し事が苦手なのね。一方例の動画を分析し、永尾が自分の主張を述べている前半はフェイク、毒を飲んで死ぬところは加工なしとわかる。おまけに毒を盛ったのは桐子だった!あらま、あっさり。彼女がサイバー関係の機密情報を、メディアアーティストの西堂に渡したことも明らかに。ここらへんはややわかりにくい。桐子と西堂の密会シーンと称する動画があって、西堂はこれをニュース番組でフェイクだと説明するのだが、その中で桐子が彼にUSBだか何かを密かに渡すところがうつっていた。桐子は西堂に分析を頼んだはずが、情報を流したことにされてしまい、それをネタに脅迫されていたらしい。永尾に渡した錠剤だって、ドラッグだと聞かされていたわけで。ちょっとした油断のせいで彼女は積み上げてきたキャリアもだいなしに。でも、何で密会シーンなの?という気もする。ここで桐子は退場、本当の黒幕は西堂。彼は古宮山を連れ出し、爆薬を仕かけた小屋に監禁するが、これは時間稼ぎ。自分はゆうゆうと国外へ高飛び・・のはずが。小屋に駆けつけた安洛、「父さんが絶対助ける」・・思わず口走っちゃいました。ここはよかったどす。西堂役は大東駿介氏。