Tin Star-もう一人の俺-

Tin Star1

BS12では「金曜キラー通り」と称して外国のテレビシリーズを2話ずつ放映している。そう言えば「ハンニバル」とかやってたな。今回見る気になったのは新聞に小さな紹介記事が載っていて、主演がティム・ロスとあったから。とうとう彼もテレビシリーズに出るようになったのか・・。一回目だからまだよくわからないけど、カナダのリトルビッグベアという田舎町で警察署長やってるのがロス扮するジム。妻アンジェラ、娘アナ、息子ピーティの四人家族。アナはこんな田舎はいやだと思っている。以前はロンドンにいたらしい。ピーティはまだ5歳。ジムはアルコールや薬物の依存症だったが、神父のグレッグや女医のスーザンのおかげで立ち直りつつある。署員は勤務中だというのにテレビゲームをし、ジムは魚釣り。それほどのどかな町なのだが、ノースストリーム・オイルという企業が進出し、製油所ができると様子が変わってくる。多くの労働者が入り込み、店によってはうるおうが、犯罪が増えるおそれも出てくる。また、野鳥の死など汚染の疑いも。住民は賛成派と反対派に分かれている。ジムは来たばかりなので、まだ町そのものになじんでいない。そのうちスーザンが死ぬ。彼女は以前ノースストリーム・オイルを告発する文書を提出したが、逆に周囲から攻撃されたらしい。彼女がアルコール依存症になったのはそのせいか。彼女はつきまとわれているとおびえる。酒を飲み、車の中で拳銃自殺ということになるが、ジムには殺人事件に思える。あれこれあって彼は身の危険を感じ、家族を連れてカルガリーへ向かう。途中ガス欠で寄った給油所で、仮面をかぶった男に銃撃される冒頭シーンから、一年前に戻り、今またそのシーンに戻ったわけ。仮面とかいかにも悪夢っぽいが、現実の出来事だったのだ。どうやらピーティが死に、アンジェラが頭に大ケガをして手術中。ジムとアナは血まみれだが、ケガはしていないようで。病院の洗面所で血をぬぐうジム。背中にはタトゥー、鏡の中には別のジムがうつっているところで”続く”。ロスは1961年生まれだからもう60近い。身長は170センチと小柄。顔が大きく、やや猫背と、あまり見映えはよくない。その分雄大な景色は圧倒されるほど美しい。いや、ホントは二回目以降がすっごく楽しみ!とか書かなきゃいけないんだけどさ。

Tin Star2

調べたらこれは25話あるらしい。今回放映されたのは10話だけ。他のもやってくれるんじゃろか?ネットで見ろとか言わないで欲しいな。10話じゃ尻切れとんぼなのは明らかで、そのせいで感想書くの躊躇していたのよ。さて、ジム達を襲ったのは四人組。仮面をつけていたのはホワイティ(オリヴァー・クーパースミス)。小柄だけど若くてまあイケメンな方。ブリーフ一枚の裸だったり、クネクネ変な踊りしたり・・まあ異常ってことなんだろう。ヒゲが生えてるのがフランクで、ホワイティの伯父。刺青してるのがジョニーで、元々はミュージシャン志望だが、ギャンブルの借金まみれ。もう一人が大柄な黒人ゴッズウィル。何で四人もいるのかなって感じ。まだ理由ははっきりしないが、ジムを狙っているのはホワイティ。ジムを狙って撃ったが、彼がとっさに身を伏せたため、ピーティに弾が当たってしまった。アンジェラはそのとばっちり受けて・・。四人はノースストリーム・オイルの従業員として町へ乗り込む。他にも仕事を求めて大勢人が流れ込んでいるから、彼らにまじれば目立たない。ジムのところに連邦警察の捜査官レへインが来る。演じているローク・クリッチロウはエリック・ブレーデンにそっくりだ。ジムは道路封鎖を命じ、操業に影響すると保安責任者ガニヨン(クリストファー・ハイアーダール)はいらつく。広報担当のエリザベス(クリスティナ・ヘンドリックス)が交渉に来るが、ジムは追い返す。ガニヨンはいかにも冷酷で腹黒そう。エリザベスは捜査に協力するとか、スーザンの死が殺人らしいと聞いて驚くなど、悪事にはタッチしていなさそうに見えるが、まだわからない。1話の感じでは何でもやりそうな感じだったし。夜、ホワイティがジムの家に忍び込むが、彼とアナはホテルにいるので、目的は果たせない。翌朝荷物を取りにきた二人を狙うが、ジムの部下デニースが来たので断念。以前アナは吸い殻を見つけ、ジムのだと思っているが、実はこれはジョニーのもの。DNAを調べられたらおしまいだ、娘を殺せ、いや殺すなとなる。うん、だから人数が多いとこういう時もめることになるのだ。と言うか、ヘマをやるのも出てくるのだ。川で釣りをしているジムを狙って撃てばすむことなのに。アナは何を思ったかホテルを抜け出す。途中で止めた車を運転していたのはホワイティ。さあ、どうなる?

Tin Star3

冒頭ホワイティが石で何かを何度も打つ。血が飛び散るってことは誰かを殺してその顔を・・。川には赤いバッグが浮いている。これはアナのものだ。前回彼女を車に乗せていたから、彼女を殺し・・と思わせて・・。今回はやたらめったら時間が飛ぶ。戻ってみたり進んでみたり。でもまあアナが死んだとは誰も思わんでしょ。前夜、バーで飲みまくっているジム。朝になってホテルへ戻るとアナがいない。一晩中番をしていたニックにはわけがわからない。おまけにジムに殴られる。たぶん彼はこの件でジムのこと徹底的に嫌いになったと思うよ。禁を破って飲んでいたジムが悪いのだし、黙って抜け出したアナも悪い。実はアナは抜け出した後、ランディの店に向かった。そして飲んでいる父親を見てショックを受ける。ホワイティは自分の母親も依存症だったと話す。ホントにそうなのか、アナに話を合わせているのかこの時点では不明。彼は彼女のバッグから吸い殻を抜き取りたいが、なかなかチャンスがない。フランクやジョニー達はいらつく。ジムはジャクリンという女性の部屋で目を覚ますが、何があったのか記憶がない。どうやら別の人格ジャックが出ていたらしい。ジャックのことはアンジェラも知っているようだ。ここは居留地で、入ってはいけないところ。で、男達に連れ出される。彼がホテルへ裸足で、足の裏から血を流しながら帰ってきたのは、途中で車から降ろされたからだ。レへインには24時間たたないと捜査に乗り出せないと言われる。ジムはランディの店へ行ってアナ捜索の協力を呼びかけるが、客は知らんぷり。エリザベスは人手を集めようとするが、ガニヨンに邪魔される。アナとホワイティはダムに来ている。立入禁止区域だが、アナは酒を飲み、ヤケになっている。ダムからの通報でジムが駆けつけるが、先住民達に邪魔される。代表っぽいミナヒクはデニースの父親らしい。彼女のとりなしも効果なし。と言うか、ここらへん何がどうなってるのかよくわからない。ジャクリンの件も説明されないし。アナはダムに飛び込もうとするが、ホワイティが止める。バッグはダムに落ちてしまった。結局アナは誘拐でも失踪でもなくまわりに迷惑かけただけ。客は知らんぷりしていて正解だったのよ。アナが以前ジョニーを家の近くで見かけたことを思い出したため、危機感を抱いたホワイティは彼を殺す。これが冒頭のシーン。

Tin Star4

冒頭パトカーの大行列。何事かと思ったらピーティの葬式。まだやってなかったの?参列者の中にはホワイティもまぎれ込んでいる。背後からジムに近づき撃とうとするが、まわりには大勢いるし、警官もたくさんいるのに気づき、思いとどまる。あのねえ・・その場になってそんなことに気づくなんてありえないでしょ。いかにもな感じでうつしておいて、結局は何もしないで終わる。先送りにされる。そんなのばっか見せられるのでは、ああこの番組あんまりいい出来じゃないんだ・・って宣伝してるようなもの。うわべばっかりでなかみ極薄。ジムはほっぺたはたるんでるし、不精ヒゲは伸びてるしで、主人公のくせにパッとしない。アナは母親のこと考えてジムの飲酒の件は黙ってることにしたが、デニースとニックの話・・女と寝たこと・・を聞いてしまう。後でジムに探りを入れたが、女のことではウソをつかれる。その女・・ジャクリンはスーザン殺害現場にいたらしい。彼女はたぶんあの時ジムに助けを求めたんだろうが、酔って別の人格になっていたジムには記憶がない。ジャクリンは失望したことだろう。結局殺した男のことを話すと自分が殺されると、証言を拒む。ジムの家は監視カメラだらけになっている。アナはホワイティに電話してそのことを話す。つまり情報筒抜け。筒抜けと言えばジムのオフィスも同様。ガニヨンが前に来た時デスクに盗聴器仕かけていった。一方フランクはジョニーが逃げたと思っているが、殺されたと知り、驚く。ホワイティは今後自分が仕切ると宣言する。ところで今回ジャーナリストのダーモット役でクレイグ・ビアーコが出てきたのでびっくりした。エリザベスとは長い付き合いらしい。レへインはダニーを疑っているが、ジムはノースストリーム・オイル社を疑っている。記者会見でそれ・・ピーティ殺しを匂わせたため、会社の評判はガタ落ち。株価は下がり、稼働は延期。ガニヨンはエリザベスに圧力をかけ、仕方なく彼女はダーモットにジムと女の件をリーク。早速ダーモットが訪ねてきたため、アンジェラも知り、怒ってジムを追い出す。ジムは酒場でウィスキーを浴びるように飲む。ネットで調べるとジムのキャラに不満持ってる人もいるようだ。確かにあっさり禁酒を破り、事態を自ら混乱させていくのだから、見ていて情けなくなる。

Tin Star5

ノースストリーム・オイル社のトラックに近づくニックとデニース。ドライバーは意識不明、積荷・・パソコン?・・は盗まれたようで。近くでホワイティが銃で狙っている。ところがお目当てのジムがいない。そう言えばジムは前回誰か・・バイカー?・・をたたきのめしていたな。ホワイティは同僚を撃てばジムが現われるなどアホなこと言い出す。ジムが来る前に非常線張られてお前ら動けなくなるぞよ。結局撃たれたのはデニース。死なずにすんだのはフランクが邪魔したせいか。いくら何でも警官撃ったらやばいと・・。ホワイティは怒っていたけど、こんなまわりくどい方法取るアンタはどうかしている。デニースが撃たれたのでニックはショックを受ける。いくら呼び出しても出てこないジムはランディの店で飲んだくれている。ニックは怒りを通り越して呆れ果てる。店にはホワイティもいる。一方フランクはなぜかランディに近づく。今のやり方じゃ儲けはしれたもの、もっといい方法があると持ちかける。ランディは相手にしないだろうと思ったら・・意外とあっさり話に乗っちゃうのね。エリザベスがアンジェラを訪ねてくる。署長解任の話が出ているそうで、そりゃ無理もないわな。でもそうなるとアンジェラ達の生活は苦しくなる。会社批判を取り下げてくれれば悪いようにはしないみたいなこと言うけど、アンジェラもアナも相手にしない。ホワイティはまたまたまわりくどい方法を取る。ゴッズウィルをカウンセラーに仕立て、ジムを連れ出させ、自分は車であとをつける。もちろんゴッズウィルはジムに殺され、ホワイティはそれを見ていることしかできない。ゴッズウィルは仲間のことはしゃべらず、ピーティ殺しも自分がやったと、ホワイティをかばったまま死ぬ。うん、だから今の時代ホワイティはスマホくらい持ってるでしょ?ジムの行動・・殺人、車にガソリンまいて火をつけるなどを撮影して投稿すれば、アンタの代わりに法律がジムを裁いてくれますってば。何もせずオタオタするばかりでバッカじゃないの?ゴッズウィルの血にまみれたままのジムを、なぜかアンジェラは受け入れる。追い出したんじゃなかったのかよ。ゴッズウィルが身代わりで死んだと泣くホワイティ。一人じゃできないと今更のようにフランクを頼る。しかしここでもジムの前にまず家族をと・・まだそんなこと言ってるんかい!

Tin Star6

前回ホワイティがジムの家に近づいていくところで続くになったけど、見てる人誰も心配も期待もしないと思う。どうせ何もなくて終わるに決まっているから。ただ、今回はなぜかガニヨンの一日の始まりを描く。たぶんこのシリーズで一番謎めいているのは(ジムやホワイティではなくて)ガニヨン。前回ランディやアンジェラが脱いだけど、男も脱ぎますとばかりに全裸で登場。トイレの便器に座ってる。いろんなカプセル飲むので、不治の病かしらと思ったけど、サプリのようだ。筋トレやるし、部屋は断捨離成功後みたいにすっきりしている。ちょっとでも汚れると・・指紋とか?・・拭き取るし。朝食もきちんととる。オレンジをしぼったフレッシュジュース、いれ立てのコーヒー、オムレツ。さて出勤と車に乗るが、なぜかジムが後部座席に潜んでいて、首を絞めにかかる。で、24時間前に。ドアが開いてるので中に入ったホワイティ。アンジェラに銃を突きつけられるが、アナが命の恩人と紹介する。ホワイティはナイフや銃を隠し持ってるようだが、いざとなると何もできず、そのうちマキ割りなんか始めちゃう・・やれやれ。一方ジムはロンドンへ戻ることを考え始めている。家族に危険が迫っているように思える。バッジも退院して来たデニースに渡す。仕事なんかどうでもよくなってる。一方エリザベスはガニヨンがなぜジムに関わるのか理由がわからない。彼は保安担当だから、従業員達に目を光らすべきなのに。訪ねた時のガニヨンは狩りの獲物の解体中らしく、エプロンや顔に血がついてる。てっきり菜食主義かと思ったらそうでもないのね。タバコも吸うし。ガニヨンの態度を不審に思ったエリザベスは、彼の経歴を調べることにする。すると一点だけ・・レベリーという土地で先住民ともめ事を起こしたことがあるとわかる。ネットで調べると「連続する謎の死」なんていう記事が・・。ジムの泊っているホテルにアンジェラが現われ、二人して酒を飲むシーンがあるが、ウィスキーと言うよりお茶に見えるな。で、冒頭のシーンに。不思議なのは死闘をくり広げた後で二人してコーヒー飲んでること。さっきの殺し合いは何だったのかいな。ここで初めてジムが潜入捜査官だったことがわかる。ホワイティの部屋には子供時代の彼と母親、ジムの三人がうつった写真が貼ってある。ジムは彼と自宅で会った時、全く無反応だったけど。