ポイズンローズ

ポイズンローズ

この映画のことは何も知らなかったけど、ブレンダン・フレイザーが出ているらしいから。ネットで調べると、変わり果てた写真が出てきてびっくりさせられる。そう言えばWOWOWでやった「コンドル」のシーズン1に出ていて、ちょこっと見た限りでは太ってはいるけれどそんなに異様でもなかった。でもこの映画では・・。「コンドル」は録画したけどまだ見てない。シーズン2が始まったけど、ブレンダンは出ていないようなので見なくていいかな。話を戻して1978年の設定。ロスで私立探偵やってるカーソン(ジョン・トラボルタ)。浮気調査とか失踪人捜しとかがほとんどだけど、時には変わった案件にぶつかることも。レイモンドというネコを飼っている。カーソン・フィリップス・・フィリップ・マーロウ・・レイモンド・チャンドラーってことかね。前の仕事の決着のつけ方が依頼人には気に入らないようで、男達に追われている。連れ戻すよう言われた娘を、虐待を受けていると聞かされ、逃がしてやったらしい。本当に虐待受けてたのか不明となって呆然としたり。つまり彼は美女に弱いのだ。すぐ同情しちゃう。今回の依頼人も美人。精神を病んでガルベストンの療養所にいるおばのバーバラと連絡が取れないので調べて欲しい。ガルベストンと言えばカーソンの故郷だ。近づきたくないが、小切手帳を出されると断るわけにもいかず・・。この女性はいかにもな感じだが、以後出てこない。私は気づかなかったが、寄こしたのはジェインと書いてる人も。療養所は大きくりっぱだが、所長らしい医師ミッチェル(ブレンダン)は妙な男。最初現われた時、シャツが半分外にはみ出している。受付へ来ると白衣を着て聴診器を首にかけ、医者らしい格好になる。櫛でひとすきして髪を整える。今回のブレンダンはカツラなしなので、後頭部の地肌が透けて見える。彼の特徴である顔の細かい演技は健在。何と言うか、本当に医者?患者じゃないの?という感じ。ミッチェルは何のかのと理由くっつけてバーバラに会わせない。どうもおかしいがカーソンはいったん引き下がる。クラブへ行くと旧友達がいて、20年の空白も感じない。ドク(モーガン・フリーマン)は大物ブローカーになり、娘のローズはここのオーナーだ。ウォルシュ(ロバート・パトリック)は保安官になったし、元ヒッピーのスライド(ピーター・ストーメア)は今でもクスリやってるみたいだ。

ポイズンローズ2

若いのが数人いて、そのうちの一人ハッピーがカーソンに気づき、さんざん侮辱するが、カーソンは相手にしない。彼はアメフトのスター選手らしい。20年前のカーソンがそうであったように。彼には恋人ジェイン(ファムケ・ヤンセン)がいたが、八百長に巻き込まれ、この町を去ったらしい。20年前に大学生なら今のカーソンは40代か。トラボルタは60過ぎてるからちょっと苦しい。ヤンセンとはちょうど10歳違いだし。でもまあ映画だからね。トラボルタは「将軍の娘」の頃は腹のあたりがたっぽんたっぽんしていて心配したが、今は大丈夫だ。まあブレンダンの横にいれば誰だってやせて見えるけどね。ジェインはカーソンが去った後チャーリーと結婚したが、死別。娘のベッキーはハッピーの妻だ。彼はハンサムでスター選手だが、生意気で怖いもの知らず。ローズを始め、あちこちで浮気。後でわかるが、ベッキーに暴力をふるっていた。ミッチェルの言動を怪しんだカーソンは療養所に忍び込む。患者の記録を調べようとするが、支払明細書はあっても診療記録はなし。患者が死んだのにそれを隠し、入院費だけ受け取っているってことだ。それとミッチェルは賭けが好きらしい。さて、アメフトの試合の最中突然ハッピーが倒れ、搬送先で死亡する。カーソンは自身がアメフトやっていたから、試合中のヒットで死に至ることもあると考えていたが、検視官の話ではケガもあるがドラッグその他も検出されたらしい。ウォルシュはベッキーが殺したと疑い、逮捕する気でいる。心配したジェインはカーソンを雇うと言い出し、その一方でドクに取引を持ちかけたりする。そのうち薬物の中には抗ガン剤も入っていたことがわかる。医師の処方がなければ手に入らない薬だ。この頃にはジェインが怪しく見えてくる。チャーリーの死因は心臓病だから抗ガン剤は関係ないけど。まあこの映画の特徴は、わかりやすいということだ。見ている人は気づくけど、カーソンはなかなか気がつかない。バーバラは・・死んでいるに決まってるじゃん!ジェインが咳をしている・・病気・・ガン・・抗ガン剤!あと、ベッキーがカーソンの娘というのもね。カーソンは驚いていたけど、男って残してきた恋人に子供ができたかも・・なんて考えないのかね。

ポイズンローズ3

途中で撃ち合いになったりするけど、こういうのでも入れとかないと見ている人は寝ちゃうかもね。ゆったりまったりもったりモード。ジェインとのダンス、ベッキーとの幸せなひととき・・。さて、探偵にしては血のめぐりの悪いカーソンだが、死んだ患者が埋められているのを見つける。どうやってこの場所・・と、見当をつけたんだ?療養所の庭は広いぞ。ミッチェルは賭けが好きでドクに借金をしている。ドクはここの敷地を手に入れたいようだ。彼は一方ではチャーリーの石油事業も手に入れたい。チャーリーが土地の汚染を隠蔽してたことも知ってる。彼は事業にしろ、仲間とのポーカーにしろ、絶対負けないのだ。ミッチェルはロレンゾと組んで麻薬を製造している。ハッピーは八百長・・試合に負ける代わりに麻薬を手に入れていたようだ(そう言えば金では動かん・・みたいなこと言ってた)。だからいつもミッチェルは地元チームが負ける方に大きく賭けていて。ミッチェルは密売で儲け、借金を返し始め、そうなると彼はドクの言いなりにはならなくなる。ライバルになりかねない。まあミッチェルは体は大きいけど器は小さいから脅威にはなりそうもないけどね。カーソンのせいで療養所内の麻薬製造設備は燃え上がり、ミッチェルは患者に撃ち殺されてしまう。ラストは・・誰もがカーソンとドクの対決‥と思うが、何もなくて終わる。思いがけず娘ができたし、ジェインの余命はわずかだし、三人で静かに暮らすのか。このままじゃベッキーはハッピーに殺されかねない、守ってあげたくても自分は死ぬからそばにいられない・・というのがジェインの動機だが、離婚は考えなかったの?結局ハッピー殺しはミッチェルの仕業にされるんだろう。てなわけで新味のないストーリーだったけど、トラボルタの枯れた感じはよかった。ベッキー役エラ・ブルー・トラボルタは娘。かわいくて仕方ないだろうな。ブレンダンは・・彼のところだけ異様で、まるでホラー映画見てるようだった。ちゃんとカツラをつけて、50キロくらい減量すれば美中年になれると思うけど、もうそんな気は全くないのかな。ファンとしては悲しいけど・・病気にならないかと心配だけど・・健康に気をつけて異様キャラでも何でもいいから磨いていってください!