プルート・ナッシュ
製作費は1億ドル?けっこうお金かかってるってわかるもんね。舞台は月だからそれらしいセット作らなきゃならないし、21世紀後半だから車とかもデザイン違うし。それで興行成績は?・・おかしいなあ、この数字・・440万ドル台?あの~もしかして信じられないくらいの大コケ?ストーリーはちょっとわかりにくい。二回見るとああなるほど・・って思うけど。プルート(エディ・マーフィ)は元密輸犯だが、出所後つぶれかけたクラブをトニー(「フェイク シティ」のジェイ・ムーア)から買い取り、今では大はやりさせている。ところがクレイターという男が店を売れと言ってくる。プルートは断るが、店を爆破され、召使ロボットのブルーノ(ランディ・クエイド)、ウエートレスのディーナ(ロザリオ・ドーソン)とともに逃げ回る。果たしてクレイターの正体は?あちこちで知った顔が出てくる。バート・ヤング、ピーター・ボイル、パム・グリア、アレック・ボールドウィン。重要な役かな・・と思っているとそれっきり出てこなくなるので、ありゃりゃ・・となる。見ている人のほとんどはボールドウィンがクレイターだと思う。でも違うのだ。そして混乱する。いちおうクローンがどうとかっていう伏線は張られているんだけど。前にも書いたが私はマーフィが苦手。オーウェンが出てるから「アイ・スパイ」を見るとか、そんな感じ。マーフィ目当てで映画を見るってことはまずない。でも今回のプルートは驚くほど真面目。軽い性格ではあるが熱心に働く。ディーナに対しても店長と使用人という立場を取り、色目を使ったりしない。この映画がコケたのは、まともなマーフィにお客が失望したから?いつも通りうるさくてわざとらしいマーフィ見たかったの?私はこの映画悪くないと思う。しっかり作ってあるしけっこう笑えるし、プルートのキャラは好きと言ってもいいくらい。プルートがまともなのは、クライマックスで出てくるいつも通りのマーフィと対比させるためかな。このシーンは自信作なのかかなり長い。くどい。まあネタバレになるからこれ以上は書かないけど。クエイドは丸坊主なので「ヒットマン」思い出す。大男で大きな二丁拳銃さっと出して撃つところが笑える。ドーソンは横顔などアンジェリーナ・ジョリーに似ている。他にルイス・ガスマン、「エコーズ」のイレーナ・ダグラス。まあ・・とにかく大コケが信じられないほどよくできた、おもしろい映画ですよ。