ある天文学者の恋文

ある天文学者の恋文

著名な天文学者エド(ジェレミー・アイアンズ)と、その教え子エイミーは、出会って六年たつ。年の差もものともせずラブラブだが、エドには妻子がいるので関係は秘密。ある日エドが死んだと聞いて呆然とするエイミー。その後もメールや手紙、プレゼント。どうもエドは人生の最期を、エイミーあての通信につぎ込んだようで。死因は脳腫瘍か。見ている人はこんなに愛してくれるなんて・・と感動するより、死んだ後まで束縛するその執着心にゾッとするのではないか。もちろんそうならないよう作り手はあれこれ工夫する。静かで悲しげな音楽、美しい風景。それよりも何よりもエイミー役オルガ・キュリレンコが好ましい。1979年生まれだけど若く見える。スラリとしていて健康そう。スタントウーマンをやっているくらいだから体も動く。その一方で勉強に励む。彼女一人でも人生を切り開いていけたはずだが、エドは愛をささやき、勉強のヒントを与え・・。母親との確執に触れられた時にはさすがに頭にきて通信を断つが、すぐに後悔し、来るはずだった通信を手に入れようと尋ね回る。ふとしたことから手に入った画像には、病のせいでうまくいかないビデオメールの撮影にいら立つエドがうつっていた。彼女のところへ来る時には編集されて何事もなかったようにふるまっているけど、裏ではこんなに苦労を・・。映画館ではさぞすすり泣きの声がもれたことだろう!何年たったか知らんがエイミーは博士になる。その彼女に贈られたのはイタリアの島にある別荘。二人の思い出の場所。エドが人生の最期を過ごしたところ。もうここまで来るとやり過ぎと言うか。もらったはいいけど管理費、維持費がかかりまっせ。交通費もかかる。まあ勝手にしてください。エド以外の男性には目もくれないエイミーだけど、彼女のことそっと見守ってる男性がいた。スタント仲間のジェイソンだ。いいやつなのでエイミーと幸せになって欲しい。エドとの思い出に生きるにしてはエイミーはまだ若すぎる。でもしがないスタントマンと、イタリアに豪華な別荘がある天文学者の彼女とじゃ釣り合いが取れない。こりゃどう見たって男性との出会いをぶち壊してやれというエドの企みとしか思えませんわな。このジェイソンよかったです。演じているのはサイモン・ジョンズとかいう知らない人。でも・・よかったです、彼!!