ウエストワールド
これは題名だけは知っていたけど、見たことはなかった。NHKBSでやってくれたので早速・・。ロボットが反乱起こすってのと、ユル・ブリンナーがロボットやってるってのと、知ってるのはその二つだけ。だからジェームズ・ブローリンとリチャード・ベンジャミンが出てきたのにはびっくりした。ブローリンはジョシュ・ブローリンのパパ。ジョシュはダイアン・レインと別れちゃったけど、パパはバーブラ・ストライサンドとまだ続いている。私が彼を知ったのはテレビの「ドクター・ウェルビー」。医者物ってたいていベテランと若手の組み合わせ。これも「パパは何でも知っている」のロバート・ヤングが主演。でもどうしたって横にいる若くて精悍なブローリンに目が行きますわな。「カプリコン1」は映画館で見たし、確か「ジャグラー/ニューヨーク25時」もそうだと思う。あんまり昔のことなのでよく覚えていないが。あと彼は「面影」という映画でクラーク・ゲーブルをやって話題になった。私は見てないけど。ベンジャミンの方は「ドラキュラ都へ行く」を映画館で見た。監督としては「花嫁はエイリアン」とか「くちづけはタンゴの後で」をとっている。この二人・・ジョン(ブローリン)とピーター(ベンジャミン)が、デロスというテーマパークへ行き、さんざんな目にあうというストーリー。あ、ところでこの映画の監督(脚本も)はマイケル・クライトン。クライトン、テーマパークと言えば「ジュラシック・パーク」だが、こちらのデロスは1880年代のアメリカ西部、13世紀の中世ヨーロッパ、古代ローマ(ポンペイ)の三つに分かれている。ずいぶん欲張った・・いや、意欲的な設定だが、私から見るとそのせいで印象が散漫になったような印象受ける。たぶんそれを反省して「ジュラシック」では恐竜オンリーにしぼったのだろう・・なんちゃって。デロスは料金が一日1000ドルと高額だから、誰でも気軽に来られるわけじゃない。例えばピーターは弁護士だ。ジュリーと別れて半年たつが、いまだに未練持ってる。たぶん親友のジョンはそんな彼の気を引き立てようと、ここへ誘ったのだろう。ジョンの職業は不明だが、デロスには前にも来たことがあって、余裕たっぷり。
ウエストワールド2
他に中年の夫婦がいて、夫の方は中世、妻の方は古代ローマとなぜか別行動。もう一人の男は西部。客のうち描写されるのはこの五人だが、いずれも生活には余裕がある模様。デロスにいるのは皆ロボットで、ちょっと見は人間だが、手を見れば区別できる。関節がない、あるいは掌紋がないらしい。すべてを制御している管理室が地下にあって、モニターを見ながら、例えば決闘ならここらへんで人間が勝つよう持っていこうなどと操作する。西部だと銃には弾が入っているが、人間は撃てないようになっている。熱を探知するからだ。とは言え、実弾が使われている時点でこんな設定アウトでしょ。いくらリアルさが売り物と言ってもこんなのありえない。どうもロボット達には不具合が生じているらしいのだが、まだ想定内ということで、そのままになっている。最初の方で客達を案内する従業員達は人間?エレベーターのところで出てくる若い女性はきれいだが、いやにうつろな表情をしている。ジェーン・フォンダ、あるいはガブリエル・ドレイク似の美人。途中で出てくるアパッチ・ガールもナタリー・ウッド似の美人だが、他は不作。さて、ホテルに荷物を置き、酒場へくり出す二人。ピーターに因縁つけてきたのがブリンナー扮するガンマン。「こぼしたぞ」という最初の一言聞いただけでゾクッとさせられる。深みがあり、響く声。いでたちが「荒野の七人」のクリスと同じというのが映画ファンにはたまらない。こちらはロボットであるから、体の動きとか目線にややぎこちないところがある。初めはためらっていたピーターだが、ジョンにけしかけられて、思いきって発砲。あっけなく倒れる相手。ここでアレなのは、ピーターが一発ではなく何発も撃つこと。相手は血を流すというリアルさ。しかし人間ではないから大丈夫。自分はスカッとできるし、自信もわいてくる。その後は娼婦を相手にますます自信を深める。外では銀行強盗騒ぎ。誰か他の客がそのシチュエーションで楽しんでいるのだろう。それにしても・・ベッドでの一部始終もモニターで見られているのでは?二人がホテルへ引き上げる時、通りには多くの死体が転がっている。深夜、車が来てそれらを回収する。
ウエストワールド3
夜の間に修理、修復され、朝になるとまた送り出されるのだ。中には馬もいたようだが・・?ここらへんは「デッド・シティ2055」を思い出させる。くり返し使われているうちに不具合が・・というのも同じ。まあ「ウエストワールド」は異色SF映画として(一部の)映画史には残るだろうけど、「デッド・シティ2055」の方は忘れ去られるんだろうなあ。不具合は、六週間前あたりから出始めた。まるで感染症のようだが、機械が感染するなんてありえないし。70年代にコンピューターウイルス的考え方?斬新だなあ。翌朝またピーターはガンマンを倒す。こういう・・同じキャラを殺させるというのは、相手がロボットであることを思い出させ、リアルさをそぐことになるからやらないと思うけど。でも今回は保安官に正当防衛だと言っても聞いてもらえず、ブタ箱へ。このままだと縛り首の運命。そこをジョンの手助けで脱走して、無法者気分にという趣向。そこまではよかったが、ジョンが毒蛇に噛まれてしまう。この蛇もロボットだから命に別条はないが、蛇が人間を襲うなんて・・と、管理室の連中はいよいよ危惧を抱く。閉鎖の意見も出るが、こういう時上はうんと言わないのが普通。で、手遅れとなる。ガンマンは最新のユニットに交換される。中世の騎士になってる夫の方は、女王といい仲になってるらしいが、それに怒った黒騎士と決闘をするはめになる。その間にも若く美しい使用人ダフネに目を止めるが、このダフネがなぜか夫の指示に従わない。本当は言うこと聞かなくちゃならないのに。決闘の方も途中で黒騎士が倒されるはずが、夫の方が剣で刺し殺されてしまう。ありゃ~殺傷能力のある剣なんか使うからこういうことになる。リアルさも時によりけりだってば。女王役はヴィクトリア・ショウ。どこかで聞いた名前だ。誰かの奥さんだったよな、確か。調べてみたらテレビの「サンセット77」のロジャー・スミスの元奥さん。スミスはその後アン・マーグレットと結婚。2017年に亡くなるまで添い遂げたらしい。話を戻して、西部の方ではまたまたガンマンが現われ、ピーターもそのしつこさにはうんざり。しかし今度のガンマンは今までと違ってる。人間を撃てないはずなのに撃つ。で、ジョンが死んでしまう。あら、やられるのはジョンの方なの・・あ、そう。
ウエストワールド4
管理室の方では電源を切れとか何とか騒いでいて、何だかよくわからんが、ロボットを制御できないだけではなく、自分達も閉じ込められ、空気がなくなって窒息するらしい。んなアホな。いったいどういう設計になっているんだ?万一の場合に備え、ドアをぶち破るためのハンマーとか用意してないのか。車にだって閉じ込められた時の用心に窓をぶち破るための・・。古代ローマでも混乱が起きていて、妻の方はいつの間にか殺されてるみたい。混乱の描写はへたくそだが、見ている人は中世も古代ローマもどうでもよくて。ガンマンは拳銃だけでなくライフルも持ってる。それとためらいがない。ただ、よく見るとそれ以上のものはない。ガンマンの目にうつるのはモザイク状の景色。鮮明である必要なんかないからね。これだと近くでなら問題ないけど、距離があると標的を捕捉しづらい。ピーターは途中で銃をなくしてしまい、そのせいで反撃できず逃げるだけ。そのうち古代ローマのエリアに入り込む。井戸のようなところから地下へ下りるが、なぜ知ってるのかは不明。都合のいい展開だ。地下は広く、そのうち管理室を見つけるが、中の連中は皆窒息して死んでしまっている。次に修理用の部屋に。ここで都合よく硫酸と塩酸を見つける。スキを見てガンマンの顔に浴びせ、そのせいで熱探知センサーが誤作動を起こし、人(の体温)と燃えている火との区別がつかなくなったりする。ところでここらへんは中世のエリアみたいだが・・まあ、いいか。やっつけたと思ったらまた襲ってくるというのは、「ターミネーター」連想させる。ただ、ガンマンの場合はものすごい力があるとか、手足が武器とかそういうのではない。銃を持ってるから優位に立てただけである。したがって反撃も大したことはなく終わってしまう。そこが物足りないと言えば物足りないが、1973年製と考えれば、これはこれで大したものだと思う。野暮ったくぎこちない作りではあるが、ブリンナーの存在感は、それらを補って余りある。「未来世界」という続編があるらしいが、それも見てみたい。ラスト・・一人残されたピーター。しかし夜になれば夜間勤務の・・回収や修理担当の従業員がやってくる。それまでの辛抱でっせ~。