ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷

ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷

1906年、エリックはウィンチェスター社からの依頼で、社長の未亡人サラの精神鑑定をすることに。サンノゼにある屋敷は、次々に計画もなしに増築され、姪のマリオンの話では部屋が100以上もあるとか。24時間ぶっ通しで工事が行なわれ、作ったり壊したりをくり返している。重役達がサラの正気を疑うのも無理はない。サラは夫も娘もなくし、いつも喪服姿。マリオンは夫をなくし、息子のヘンリーとここに身を寄せている。ヘンリーは時々何かに取りつかれる。階上から飛び降りたところをエリックが抱き留め、ことなきを得たこともある。サラは呪いのせいと信じているが、エリックには罪悪感のせいに思える。ウィンチェスター銃によって巨万の富を得たが、その一方で多くの死傷者が。サラは撃たれて死んだ人の、その時の状況・・部屋を再現し、霊が説得されて安らかに解放されると、そこを壊す。そしてまた次の部屋を作る。部屋の作りは霊がサラに描かせる。中には平安を得られない霊もいるが、13本の釘で部屋を封印する。今度の霊はかなり強力。つまり強い恨みを抱いている。後でベンという伍長だとわかるが、彼は召使いの一人として早い段階で姿を見せている。彼はエリックにだけ見えていたのか。こういう映画のお約束で、エリックはつらい過去を抱えている。妻のルビーを妄想性障害と診断し、自殺に追いやってしまった。その時に使われたのもウィンチェスター社のライフル。全体的に暗いシーンが多い。特に室内が暗く、そのせいで何がどうなっているのかよく見えない。何かが見えたり横切ったり、その度に大きな音。一度この効果音なしでやってみたら?別の怖さが生じるかもよ。こういうたくさんの部屋がある建物って私の興味をそそる。前テレビでちょこっとこの屋敷のことが紹介されていたけど、外観だけだったような。中はどうなっているのだろう。クライマックスはベンの霊との対決で、まるで地震が来たように揺れ、建物が壊れる。後でホントに1906年に地震があったと説明され、見ている者の気分は大いに萎える。サラ役はヘレン・ミレン、エリックがジェイソン・クラーク。マリオン役サラ・スヌークはジョディ・フォスター風味。いちおうサラの行動の意味は説明され、頭がおかしいわけではないということになる。映画としては怖さがなく、ダン!ダン!と、芸のない効果音に頼る。酷評されたそうだが、それも無理はないな。