フィフス・エステート/世界から狙われた男

フィフス・エステート/世界から狙われた男

これは日本では未公開か。2013年に公開された映画の中で、最もコケた映画なのだそうな。監督はビル・コンドンで、いい俳優揃えてそれなりに作ってあるとは思うが、わかりにくいし、さほどおもしろくもない。イギリスだけでなく、アイスランドとかドイツとかあちこちに話が飛ぶ。いろんな人達が出てくるが、どういう人達なのかよくわからない。CIA?NSA?政府?ジュリアン・アサンジとかウィキリークスとか、新聞では見たことがあるけど、ぴんとこない。国家機密、機密漏えい、告発者、暗号化・・頭がついていかない。うつし方もチャカチャカした感じで、見ていて疲れる。たぶん重要なこと言ってる、見させられてるんだろうけど、頭に入ってこない。これを見たのはもちろんベネディクト・カンバーバッチがアサンジをやっているからだ。こういうユニークな、人から誤解されやすい、まわりと協調するのが苦手なキャラを演じると、俄然光ってくるのがカンバーバッチ。共感してくれなくてもいいんだも~んタイプ。アサンジ本人からは、出演を考え直して欲しいと言われたらしい。映画の内容も事実と違うと言ってるらしい。映画が全部真実でないことくらい私にもわかるけど、一度映像になって流れてしまうと・・。と言うか、それって自分がやってたことじゃ・・。真実を公開するのが信条だから、告発文はそのままにというアサンジと、告発者の安全のために編集をというデイヴィス。アサンジは約束を破り、そのまま公開。告発者に命の危険が・・。まああれこれあるけど、巨大な問題だから決着がつくわけでもなく、感想も書きにくい。公開する前に裏を取ること、情報提供者の安全と秘密を守ること、最低限これくらいはしないと。正義のためなら何をしてもかまわないとはならない。その人にとっては正義でも、他の人にとっては違うかもしれないんだから。ラスト部分はいらない気がする。アサンジに協力し、そのうちたもとを分かつダニエルがダニエル・ブリュール、ガーディアン紙のデイヴィスがデヴィッド・シューリス、イアンがダン・スティーヴンス。「ダウントン・アビー」で美形ぶりを発揮している人かな?他にスタンリー・トゥッチ、ローラ・リニー。タレク役の人は「ポアロ」の「ひらいたトランプ」でシャイタナやってた人かな。