淋しい狩人(2013)
原作は読んだけど、短編だったよな。見ながらあれ?こんなだったっけ?と思ってた。と言うかよく覚えていないので、もう一度図書館から借りてこなきゃな。推理小説作家の安達が失踪して10年になる。もう死亡ってことになって、彼の蔵書を引き取ったのが古書店やってる岩永。妻はいなくて嫁の梨沙子と孫の稔の三人暮らし。息子の雅史は10年前に事故とも自殺ともわからぬ死に方をしている。原作では岩永は一人暮らし。店と自宅は別々で、通いだったよな確か。安達の娘明子は14歳の時事故で失明。あれ?明子って盲人だったっけ?明子は岩永に相談を持ちかける。安達の最後の作品「淋しい狩人」は未完のまま出版された。だから最後の方は白紙が続く。で、自分が小説を完成させるという手紙が、母の侑子宛てに二通届いた。しかも小説に書かれている通りに事件を起こすと宣言。すでに八王子で20代の女性が、続いて雑木林で男性の死体が見つかっている。今はみんなスマホ持ってるから野次馬達はいっせいにスマホをかざす。刑事の樺野は雅史の友人で、月命日だけでなくしょっちゅう岩永のところへ顔を出す。たぶん半分は岩永の作る食事が目当て。岩永は手紙のことを樺野に話す。犯行が雨の日に行なわれること、心臓をナイフで一突き、手に38という数字が刻まれていることなど共通していることはあるが、次の犯行を予測しようとしても小説は場所や時刻があいまいで、しぼり込めない。犯人はマスコミにも声明文を送りつけ、侑子や明子は外にも出られない。侑子は体調を崩して入院。気丈な明子も、失明した時には絶望して自殺を考えたとか。それを思いとどまらせてくれたのはある男性。樺野かなと思ったが違うようで、それなら雅史だろう。彼は会社の不正を勇気を出して告発したが、かえって会社をやめるはめに。だからまわりは自殺したのだと思っているが、岩永や樺野は絶対違うと信じている。自殺か事故で、何で他殺は疑われなかったの?さて、三人目の被害者女子高生は何とか救出されたものの、犯人の手がかりはなし。そのうち侑子がお父さんは生きてるかもと言い出す。ただ、今は警察はそれどころじゃない。明子と岩永は安達が目撃されたという八ヶ岳周辺の聞き込みに回る。で、史恵という女性と牧場で暮らしている安達を発見。失踪理由はお定まりの「書けなくなった」「追いつめられた」。だからって妻子をほっぽり出して逃げていいのかよ。しかも娘は障害者。山にこもって精神修行ならまだしも別の女性と。まあ史恵もDV亭主と離婚し、息子抱えて心細い思いしている時だったから、今度こそは自分も幸せになれるかも・・と期待したのよ。史恵はともかく安達には責任がある。岩永は引っ込んでいる安達をほじくり出し、世間や家族に対してけじめをつけさせようとする。
淋しい狩人2
他にも目的はある。安達が生きてるとなれば未完の部分を犯人が埋める必要もない。結末は安達の頭の中にあるはずなんだから。もちろん才能が涸れ果てた安達には結末もへったくれもなし。せいぜい自首してくださいとお願いすることしかできない。明子はそれでも恨み言を言わずにはいられなかったけど、侑子はもう未練はないみたい。カフェか何かやっていて、夫のいない暮らしを確立していると言うか。三年前店に来た史恵を見て、はは~んと。そこは女の勘、妻の勘。そのうち例の38という数字の意味が判明する。1964年にニューヨークで起きた有名な事件。事件が起きていると承知しながら何もしなかった傍観者の数が38。は~「ギャザリング」ですな。何もしなかったことで罰を受けなきゃならないと。で、今回の三人は事件にあう前にネットで・・。私思うのよ。テレビなどで流れるスクープ映像。こんなのとってるヒマあったら逃げたら?あるいはすばらしい景色などにみんなしていっせいにスマホかざしたり、カメラ覗き込んだり。自分の目で見たら?とったらとったでネットで流さずにはいられない。あと今回犯人が三人を特定できた理由もねえ。ネットで自分の情報気軽に流しちゃったりとか。一度流しちゃうと削除は難しい。郵便物なら取戻請求ってのがあるけど。犯人はもう出てきたとたんわかっちゃう。ちょこっと出てきて、その後ずっと出てこないけど。別の男性が告白したとかまぎらわしくしてあるけど。関係ないけど万引きした少年、原作ではあれこれあったけどこちらではスルー。クライマックスは原作ではどうなっていたんだっけ。バスじゃないのは確か。バスに岩永が乗り込んできた時にはいくら何でも都合よすぎると思った。でもラストはほっこり。明子の命の恩人は雅史でした。明子を助けるくらいだから雅史は家族を置いて自殺なんかしない・・と、岩永も樺野も改めて自信持つ。いやでも雅史が屋上にいたってことは・・。自分も飛び降りようかと思ったけど先客がいたので思い直したと、私にはそう思えたんですけど。岩永役は北大路欣也氏、梨沙子が藤田朋子さん、樺野が田辺誠一氏、安達が森本レオ氏、侑子が中田喜子さん、明子が加藤あいさん。他に窪田正孝氏。・・図書館でざっと読み返してきた。明子の失明も息子の不審死も史恵との暮らしも犯人の同情すべき過去もみ~んななし。原作ではまだ高校生の稔が10歳くらい年上の女性と深い仲になって、連続殺人と同じくらい比重かかってるんだけど、テレビではそれはなし。全体的にはうまく作り替えてあるなという感じでしょうかね。