デモリションマン

デモリションマン

これはノベライズが出ているようだが、古本屋で見かけないな。あれば買って読んでる。1996年のロサンゼルス。フェニックス(ウェズリー・スナイプス)という悪党がバスの乗客を人質にしていて、何タラカンタラで大爆発。実は冒頭数分見て一度やめたのよ。ガシガシ全開で押しまくるこういう映画は体調のいい時、時間に余裕のある時でないとムリ。で、後日再挑戦。は~録画機能ってありがたいわねえ。ロス市警のスパルタン(シルベスター・スタローン)はフェニックスを逮捕するけど、彼の場合手柄も大きいがそれに伴って出す被害も甚大。建物は全壊し、もちろんそれはフェニックスのせいなんだけど、どうしてもスパルタンのやり方が乱暴なせいにされてしまう。で、ついたあだ名が破壊屋(デモリションマン)。そのうち多数の死体が見つかり、スパルタンは爆発で乗客30人を死なせたというので刑務所へ。ずっと後で実は爆発の前に彼らはフェニックスによって殺されていたとわかるんだけど、そんなこと検視をすればわかりそうなものだ。しかし彼はフェニックスと同じ刑を受けなきゃならないのだ。細かいことにかまってられるか。スパルタンは70年の冷凍刑に。大爆発炎上の後は冷え冷え描写。おまけにスタローンの(ホットな)肉体美もサービス。よく見えんけど。で、時は移って2032年、ウ~ン、もうすぐじゃん。三市が合併してサン・アンゼルスになってる。市警のレニーナ(サンドラ・ブロック)は20世紀マニアで、何か事件が起こって欲しい。それと言うのもほとんどの犯罪は撲滅ずみ。署長アールが「デッド・サイレンス」などのボブ・ガントン、あれ?ロブ・シュナイダーが出ているぞ。ガルシアがベンジャミン・ブラットで、若くてピカピカスベスベ。もちろんブロックもモッチモチしていて弾力があって、ああ若いっていいねえ。こんな凶悪犯が仮釈放なんてあるわけないが、フェニックスは審問のため解凍される。で、拘束を解いて次々に殺人。なぜ拘束を解くパスワードがわかったのかは後で説明される。彼はコクトーの企みで、テロリストとしての知識、格闘技術、コンピューター技術などをインプットされていたのだ。更生プログラムにそんなものあるわけないから、別のルートで組み込まれたものか。

デモリションマン2

ちなみにスパルタンの方は編み物。なぜこんなことができるのかもわからないまま一晩でセーターを編み上げ、レニーナにプレゼントするのが笑える。さて今の警察力ではフェニックスには対処できず、彼をつかまえたスパルタンなら・・となって彼も解凍。36年を経て再び対決となる。コクトーは大統領かな?と思ったら知事市長(って何?)。クリーンな世界を作り上げたのは彼だが、ここ以外はどうなってるのかは不明。もちろんこういう管理社会に異議を唱える者はいて、地下で暮らしている。リーダーはフレンドリー(デニス・アリー)で、コクトーは彼を殺すためフェニックスを解凍したのだった。地下の住人役でジャック・ブラックが出ているらしい。シリアスな内容かと思って見ているとおふざけ満載で、何じゃこりゃと最初は思う。警官達が揃ってノーテンキ。ギャグをいちいち見せるから映画自体も長くなる。一時スタローンはコメディーに挑戦していたようだが、これもそのうちの一本か。ただ、慣れてくるとこの無防備な世界の描写もそれなりに楽しくはある。WOWOWでの放映の前後にコメントが流されるが、スナイプスの役は初めジャッキー・チェンに持ち込まれたとか。もちろん断られたと。ジャッキーが罪もない人を30人も殺す役引き受けるわけないじゃん!スナイプスは冒頭あたりは、え?彼がスナイプス?って感じ。しかしアクションは軽やかでキレがある。スタローンは手が主体で、あまり軽やかとはいかない。この頃はカメラを揺らすとか細切れのカットとかもないし、画面が暗くて何も見えないなんてこともなし。そういう点では20世紀の映画はよかった。今はストレス解消のために映画見て、かえってストレスたまるから。見えねーぞってね。ブラットのキャラは普通の映画なら途中で死んでしまうところだが、今作はそんなこともなく生き残。しかも途中からなぜかフレンドリーの仲間になってる。そこが笑えるし、ブラットファンにはうれしいことだが、どうしてロブ・シュナイダーをもっと出してこなかったんだろうと残念な気持ちはある。スタローンとブロックのコンビを前面に押し出そうとしているが、スタローンとシュナイダーのコンビの方がもっとおもしろくなったのでは?