マザーレス・ブルックリン

マザーレス・ブルックリン

エドワード・ノートンは好きな俳優だけど、見るのは久しぶりだな。「ボーン・レガシー」以来か。1950年代のニューヨークが舞台の探偵物。ライオネルは今だったら何と言うのかな、チック、奇声、抜群の記憶力。「スコア」もそうだったけど、ノートンは何かつけ加えずにはいられない。アラン・ラッドなら絶対やらないキャラ。孤児院育ち、友人であり恩人でもあるフランク(ブルース・ウィリス)の死の真相を調べ回り、途中で美しい女性とめぐり合うという、王道の要素タップリ。ノートンだってうつし方工夫すりゃ美形に見える。フランクの妻ジュリア(レスリー・マン)に誘惑されるとか。でもチックに奇声じゃムリ。ストーリーはわかりにくい。ラストシーンは・・は?それで結局どうなったんですかい?これからどうなるんですかい?問題解決したんですかい?状態。その一方で、これでいいのだ・・とも思う。これは答の出る映画ではなく、ムードを楽しむ映画なんだ・・って。ただ、それにしては2時間半近くもあって、長すぎるけど。地下鉄でローラ(ググ・ンバータロー)が座ろうとすると、荷物を置いて座れなくする白人客。黒人への差別が露骨。L&L探偵社は送迎サービスもやっているのか。探偵の仕事だけじゃ成り立たないのか。ライオネルは仲間からはフリークショーなんて呼ばれる。でもフランクはブルックリンと呼んだ。母親がいないからマザーレス・ブルックリン。レスリー・マンは年取らないな。逆にダラス・ロバーツは老けた。町を牛耳るモーゼスがアレック・ボールドウィンで、その兄がウィレム・デフォー。困ったな、ホントはこんな周辺のことじゃなくてメインの事件について書かなきゃならないのに、文章が浮かばん。大きな事件のはずが、そのうち実はローラはモーゼスの娘で・・などと小さくなる。で、ライオネルとローラが仲良くなって終わり。見てる方としてはこれがアラン・ラッドだったら、ヴェロニカ・レイクだったら・・と思考が飛んでも仕方ないわけ。時間もさっぱり1時間は短くなって、二人の美しい金髪がモノクロのスクリーンに映えて・・。そりゃノートンは名演技ですよ。あたしゃそのうち彼は絶対アカデミー賞とると思っている。でも・・彼のオーソドックスな探偵も見てみたいんですわ。