アップグレード

アップグレード

前知識何もなし。知ってる人誰も出ていなさそう。でもホラ、SF映画って時々拾い物に出会えるでしょ。時代設定は近未来。車は自動運転、空にはドローン。あれってけっこう音がうるさいんじゃないの?いっぱい飛んでるようだけど。グレイはヴェッセル社の経営者エロンのところへ車を届けにいく。彼は整備士か。帰りの足がないと困るので、妻のアシャにも来てもらう。海辺の地下にエロンの家はある。アシャは負傷兵のロボット義足を作るコボルト社に勤めている。ヴェッセルも同じだが、問題にならないとエロンは鼻であしらう。彼は二人に高性能AIチップ、ステムを見せる。何でもできるらしい。帰り道、自動運転をいいことに、二人はイチャイチャし始める。ところが車は家へ向かわず別の場所へ。エラーを起こし、そのうち横転。四人の男が現われ、二人を引きずり出す。アシャは撃ち殺され、グレイは重傷。手足がマヒし、動かせるのは首から上だけ。ヶ月後、技術の発達とグレイの母パメラの世話で何とか暮らし始めるが、捜査が進展しないのにいらつく。生きるのがいやになって薬で自殺を図るが、助かる。なぜかエロンが訪ねてきて、ある手術を勧める。マヒは脳と手足の間の信号が分断されたため。例のステムを埋め込めば歩けるようになると。ただしこのことは他言無用。何やら手術をして、初めはぎこちなかったけど歩けるようになり・・。ところが、どこからか声が聞こえ始めてびっくり。頭がどうかしちゃったのかしら?いやいや、あのステムが鼓膜を振動させているのだ。だからまわりの者には聞こえない。心を読むわけではなく、グレイの目を通して得た情報を分析する。彼が気づかなくても、目にうつりさえすれば。着脱はできないけど、「タキシード」みたいな感じだな。犯人の一人を割り出し、逆襲されてもステムに任せれば反撃してくれる。何となくコメディーっぽいが、相手を殺してしまったとなると・・。キャ~大変、ボクチャン殺人犯になってしまったよ~かと言ってステムの機能を停止すると、たちまち元の手足マヒ状態。それにしてもエロンはどうして彼を自由にさせておくのかな。もっと厳重に監視し、行動を制限するはずだが・・。ステムが話すと聞いた時にはえ?という顔してたし。次にグレイはトーランという男に近づく。ちょっと痛い目にあわせて白状させるつもりが、キャ~また殺しちゃったよ~!

アップグレード2

捜査を担当しているコルテス刑事はグレイを怪しみ始めるが、彼は手足マヒのはずだしぃ・・。まああれこれあるのだが、グレイ役ローガン・マーシャル=グリーンがパッとしない容貌なんですわ。地味で目が小さくてしかも生気がなくてどよんとしてる。そりゃ絶望しているキャラだからそれで当然なんだけど、それでもねえ。アダム・サンドラーにちょこっと似てるかな。逆にアシャ役メラニー・バレホは目が大きくて生き生きとしている。エロンの生意気な言葉も受け流す大らかさ。エロン役はハリソン・ギルバートソン。小柄で、顔立ちと髪の色が合ってなくて・・。シーンによってはラミ・マレックみたいな感じで。こういうエキセントリックなキャラが出ていると、私なんかはそれだけで見てよかった!と思ってしまうんですの。さて、アシャが殺しのターゲットだと思わせて(コボルト社の人間だし)、実はグレイが本命だったとわかる。リーダー格フィスクが言うには、あの時事故を起こさせ、グレイに重傷負わせたのは、手足マヒにするため。ステムを埋め込むのに適した状態にするため。アシャを殺したのはおまけ。そうか、黒幕はエロンだったのか!そう思わせといて・・実はエロンも自分の作ったステムに操られていたのでした。結局グレイの心は破壊され、肉体はステムに支配され・・。まあ見ていてもよくわからないんだけど、ネットで調べると、ステムがグレイに四人組を殺させたのは、不完全だかららしい。フィスク達は体に武器を埋め込むなど特殊な肉体を持っているが、意志は機械には左右されない。ステムは意志を持たない肉体が欲しかったのだ。また、グレイにエロンを殺させたのは、今以上に進歩したチップを作らせないようにするためなのだそうな。競争相手はみんなつぶしておけということですかね。ただ、見てる人全員疑問に思うはずだ。グレイは超人的な動きはできるけど、不死身じゃない。彼が死んだらどうするの?ステムはそれ自身では移動できない。誰かに取り出してもらって、誰かの体に埋め込んでもらわなければならないはず。だから何でエロンを殺しちゃうのかいな・・というわけ。いや全くその通りですな。「2」もできそうな終わり方で、テレビシリーズに・・みたいな話もあるようだ。まあがんばってください(あたしゃエロンが死んじゃったので、もうどうでもいいですぅ~)。