ヒート HEAT

ヒート HEAT(1998)

いきのいいアクション映画期待してレンタルしたけど・・だめでした。そりゃ生身のアクションはたっぷりあったけど。ま、香港映画だから筋の通った展開なんか期待しないけどそれでもねえ。何を描きたいのかよくわからん。冒頭マフィアのボス、フォン(コリン・チョウ)が裏切り者を優雅に、しかも手際よく始末するが、ストーリーには無関係。続いてクラブのギター弾きがなぜか襲われる。エレキギターって電気なくてもエレキの音するの?彼の名前は”川飛び男”。・・これも意味わからん。”渡り鳥”にしたら?なぜ襲うのか聞いても相手の答は別のこと。会話がかみ合ってないぞ。次にシャオパイが襲われ、少女チェンファンと弟パオも誘拐される。その一方で刑事ダン(ドニー・イェン)は勤務中なのにのんびりスーパーでお買い物。もちろん強盗が入り、ダンは親友ペンとともにつかまえるが、上司ルーに怒られたため辞職する(早!)。”川飛び男”、シャオパイ、チェンファンの三人は実は兄妹で、チャン・チン教授が父親らしいが詳しいことは不明。三人は宝のありかがわかるものを分割して持っていて(後で翡翠の首飾りとわかる)、フォンはそれを狙って三人をつかまえようとしたのだ。パオの父(チェンファンにとっては養父)は大金持ちだから身代金要求した方がよっぽど効率がいいが、フォンの父親も宝を狙って果たせず、その遺志を継いで・・ということらしい。生き別れになった兄妹の再会、宝捜し、ダンとペンの友情と盛りだくさんだが、寄せ集めただけなので何の機能も果たしていない。ドニーのアクション期待してレンタルしたのにちっとも出てこない。ペンが助け求めてもいつも遅れてくるので、そのうちペンはやられてしまう。そこで涙流したってどうにもならん。他の連中も出番多くても小粒で、この映画の主人公はいったい誰なんだろう。女殺し屋はなかなかがんばっていたが、何で銃使わないんだろう。一番印象に残ったのはフォンの腹心の小柄な男(張藝騰)。余計な口はきかずフォンに忠実。邪悪な殺し屋だが、ひん死の状態で「やれることはやりました」と報告するのが泣かせる。何があっても動じないフォンが初めてショックを受ける。ダンとペンの信頼関係より感動的だなんてどうなってるんだ!宝の方は・・水にぬらすと浮き出てくる地図を防水でもない箱に入れて川に浸けとくなんて・・あら、みんな宝捜さないで帰っちゃったわ(早!)。