エレメンタリー1

エレメンタリー1の1 摩天楼の名探偵

前には見逃した一回目。なかなかやってくれなかったけど、やっと。シーズン2が始まるのかな。もう一度見て予習復習しておけと?シーズン終わり頃にはアイリーンが出てきて、ホームズの様子もおかしくなるけど、一回目はまだ大丈夫。パイロット版はいい視聴率取らなければならないから、リキ入ってるのがわかる。医者のマントロの妻エリーが絞殺される。マントロは精神科医か。こういう場合まず夫が疑われるけど、現場に残された靴の跡のサイズや、首に残された指のあとから、犯人はマントロよりも大柄な男・・と、ホームズは断定。でも、あのままマントロを調べていればボロが出たかもしれないんだよな。ゲストにダラス・ロバーツの名前があったので、いつ出てくるのかな~と思ってたんだけど。どうやらマントロが彼のようで。「シスターズ」の時とはヘアスタイルが違うし、メガネかけてるしで・・。あっちはヒース・レジャー風だったけど、こっちはヴァル・キルマー風。もちろん太っていない時のね。ワトソンは6週間の契約で雇われたばかり。お互いまだ少し遠慮があって、手探り状態。ジョニー・リー・ミラーがまだういういしく、水を得た魚のように伸びやか。私が見始めた5話目くらいでは、はや汚れが感じられて。いや、汚れったって不潔とか、そういうのじゃないですけど。ホームズが引っかかったのは、エリーが整形していたこと。美人で、そんな必要があるとも思えないのに。小物がなくなっていることから、記念品を持ち去った・・連続殺人の可能性も。同じような手口、被害者の共通点・・という視点で調べ、浮かび上がってきたのがピーターという男。しかし一足遅く、彼は自殺。証拠も揃い、事件は解決したかに思えたが、ホームズは納得しない。彼はすでにグレッグソンに協力している。ベル刑事はおらず、別の人。ホームズとワトソンが知り合いになっていく過程、事件の捜査が手際よく描かれる。事件のカギとなるピーターのケータイが、意外なところから見つかるのもいい。それにしてもケータイって洗濯しても乾かせばオッケーなのか。警察は思い込みでかたづけていることが多く、気になる。たぶん〇〇だろうとか、どうせ大したことじゃないとか。見終わってから設定が「扉の影に誰かいる」と似ているのに気がついた。精神科医が精神に問題のある男を利用して、邪魔な妻を始末しようという・・。

エレメンタリー1の2 あなたが寝てる間に・・・

ケーシーという男性が殺される。今回ベル刑事が登場。彼の見たところ強盗殺人だが、ホームズは強盗と殺人と断言する。強盗の方は向かいの住人の仕業で、すぐ解決。ベルは殺人もこいつの仕業だと思っていて、女を見かけたという証言も無視。しかしホームズは、銃を撃った時になぜか犯人は椅子に腰掛けていて、椅子に残った香りから、殺人犯は女性だと思っている。似顔絵からその女性がわかるが、何と事件の三日前に自殺未遂を起こし、昏睡状態で入院中。こうなるとベルはもうそれ以上調べようとしない。ちょっと調べりゃその女性イヴェットが双子だってわかったのに。ホームズは双子の片割れレベッカに詰め寄るが、彼女の態度から見て無実なのは予想つく。そのうち今度はアナという女性が殺される。同じ香り、同じ凶器。実は二人は(本人達は知らなかったが)異母兄妹。レベッカとイヴェットの父親で海運王のエリソンの落としだね。女たらしの彼はあちこちに子供を作り、亡くなる直前それを告白。これで何となく筋書きが読めてくる。莫大な財産が会ったこともない兄妹に行くのだ。自分達の取り分が減るわけだから動機は十分。ホームズはレベッカがイヴェットに化けて二人を殺したのだと思っている。二卵性なのであまり似てないが、カツラや化粧で何とかなる。レベッカの説明によると、二人の存在を知って動揺したが、特にイヴェットは精神が不安定に。生活は荒れ、既婚者と不倫の関係に。自殺未遂もそのせいだと思っている。この、男がいるという言葉で見ている者はぴんとくる。イヴェットには動かせないアリバイを用意し、男が殺人を・・。あ、でも目撃されたのは女性か。その後ホームズはイヴェットの病室で騒ぎを起こす。もう一人落としだねがいると触れ回る。もちろんこれは罠。引っかかって現われたのはイヴェット。不倫相手の医者と組んで昏睡を仕組んだのだ。椅子に座って撃ったのは、体力が低下しているからというもっともらしい説明がつく。けなげなレベッカは犯行が明らかになってもイヴェットを助けようとするが、ホームズは忠告する。イヴェットが最後にはレベッカまで始末する気だったのは明らかだから。

エレメンタリー1の3 消えた誘拐犯

五年前アダムという少年が誘拐される。現場に風船が残されていることから、犯人は風船男と呼ばれた。その後も何人か子供が誘拐され、遺体が見つかったり、アダムのように生死不明のままだったり。マリアナは七人目。マリアナの父親役はヤンシー・アリアスだ。いろいろあって犯人の車を見つけたが、乗っていたのは何とアダム。彼はなぜか殺されず、犯行を手伝わされていたのか。誘拐された子がそのうち犯人に共感を抱き、逃げようとしなくなるのはよくあること。マリアナの両親からなじられても、アダムも被害者なのでグレッグソンの立場は苦しい。アダムは何も話そうとしない。犯人をかばい、自分が免責になるという書類にもサインしようとしない。ホームズは警察ではないという立場を利用してアダムを説得。ここらへんは、犯人アボットを父と慕っているアダムのジレンマが伝わってきて、このシリーズにしては重い内容だな・・と。突入した警察の前でアボットは自殺。マリアナは無事で、事件は解決したかに思えたが・・。ホームズは家の中の感じや、アボットがコルセットをしていたことから、自分が思い違い・・アダムにだまされていたことに気づく。今の彼は14歳で誘拐され、長期間異常な状態に置かれていたのだから、心の傷が癒えるまで見守るべきだとみんな思ってる。誘拐や殺人、死体遺棄に手を貸したとしても、情状酌量の余地があり、免責になるというのは決定ずみ。彼がアボットを操っていたなんて・・。子供を誘拐し、親がテレビに出て涙ながらに訴えるのを楽しんでいたなんて・・。しかも彼はホームズまで操っていたのだ、そりゃシャクにさわるわな。徹夜続きの彼はちょいむさくるしくなってるが、本人は興奮状態。事件が解決した後も、今なら頭がさえてるから他の未解決事件も・・なんて張り切る。もちろん最後には爆睡しちゃうけど。さて、何もかも見通していたアダムだけど、一つ穴があった。アボットが腰の手術で入院していた間に、六番目の子供を誘拐して殺した。アダムが単独でやったので、免責の条件には当てはまらない。ちゃんとオチをつけて終わるのがよかった。それにしてもアダムは早くも次の犠牲者を物色中で、ホームズがつかまえなければもっと犠牲者を増やしていただろう。こんな異常者も珍しい。ところでアボット役の人・・彦摩呂氏にそっくりだ。

エレメンタリー1の4 失踪

今回はわりとよく考えられた内容。ただ、ホームズやワトソンの私生活の描写も多く、その分事件の比重が軽くなるのは残念。ワトソンがホームズの過去をほじくるのは仕事上仕方ないが、時々鬱陶しい。グレッグソンからのメールで、ホームズは投資会社の幹部会議へ。COO(何のこっちゃ)のタルボットと連絡が取れないが、警察は48時間たたないと乗り出せない。でも、ホームズならすぐ行ける。トップらしいフォークス役はクレイグ・ビアーコ。彼の秘書はドナだが、ホームズは”秘書さん”と呼び、名前を言わない。これがラストの伏線か。ワトソンが文句言う略語だらけのメールもそう。ホームズはすぐタルボットを見つけるが、ヘロイン中毒ですでに死亡。事故死に見えるが、ホームズは殺人だと思っている。そばにあったサラダにヘロインをまぜてあったに違いない。注射はその後だ。それにしても犯人はなぜサラダを出しっぱなしにしておいたのだろう。タルボットは見つかったし、仕事は終わりなのだが、ホームズは引き下がらない。調べてみると、ここ何年かでタルボットも含め五人も亡くなっている。犯人の条件に当てはまるのはフォークスだが、事件当時入院していたとか当てはまらない事件も。でも、どこにいても誰にも疑われずにすむ人物が一人だけいた。ドナだ。秘書は何でも知っている。長い時間をかけ、計画を練り、フォークスのライバル達を消していく。彼の出世は、彼女の給料アップに繋がる。誰も彼女のことなんか気にしない。名前すら覚えてもらえない。でも、操っているのは私。みんなバカ。彼女が変わっているのは、フォークスに特別な感情は抱いていないこと。たいていは密かに彼を愛していて、彼のためにやった・・となるけど、彼女は違う。それどころか犯行がばれるとホームズを殺し、フォークスに罪を着せようとする。彼が失脚すれば後釜に座るのは若いチョウ。そうなれば彼の経験不足を補うために、自分のようなベテラン秘書が必要になるはず。ここらへんはうまくできてる。彼女のミスはホームズに代わってワトソンにメールを打ったこと。せっかちなホームズのメールは略語や絵文字だらけ、暗号もどきのはず。打っているのは彼じゃない!

エレメンタリー1の5 死の天使

世の中なぜかシャーロック・ホームズばやり。私はまだ原作一冊も読んでないけど。ドラマは時代を現代に、場所をニューヨークに、ワトソンを女性・・しかもチャイナ系に変更だ。いつの間にかWOWOWで放映が始まり、気がついたらもう5話目。相変わらず乗り遅れている私。ある病院で死体の首を絞めたり、プロレスの技(←?)かけたりのホームズ。それもこれも研究のため。中に1時間前に死亡したばかりというのがあったが、彼は病死ではなく殺人だと見抜く。病室では清掃員が掃除中だったので追い出すが、これって後で考えると意味深。掃除を完了していれば手がかりはなくなっていたかも。ワトソンは昔の同僚キャリーと偶然再会。彼女が医者をやめたのには何やら事情がありそうで。調べていくと、全部で九人、病死を装って殺されたようで。最初に出てきた外科部長ボールドウィンが怪しく、また事実その通りだったのだが、そこへ行くまでにふたひねりほどしてある。ホームズは医師のケルティの態度が引っかかる。彼は患者用のモルヒネを自分に打っていた。つまりヤク中。彼が言うには、末期患者と長時間話し、医学的知識があり、自分の知らない(と言うことは医師仲間ではない)男がいるようで。見ている者はボールドウィンを疑っているから、ここで「あれッ?」となる。そのうち例の清掃員グラが浮かび上がる。彼は元医者で、末期の苦痛から解放すると称して、患者に薬を投与。九人のうち、一人は末期患者ではなく、グラの言い分と矛盾するが、ホームズはカルテの改ざんに気づく。ボールドウィンが自分のミスを隠すため、カルテを書き換え、グラが手をくだすよう仕向けたのだ。ワトソンはキャリーの担当患者のある症状を見て、手術をすると死ぬ危険性があると忠告するが、聞いてもらえない。そこで検査の必要ありと密かにカルテに書き加え、おかげでキャリーはミスをせずにすんだ。そしてこれがホームズにヒントを与えた。ケルティもボールドウィンも自分のために罪を犯したが、グラは患者と向き合い、十分観察し、説明した。たぶん患者の同意は得ていたと思う。そこらへんはっきりさせてもよかったのでは?ホームズが仕事中のグラを追い出し、後で無礼を謝罪するが、グラがエレベーターのボタンを押しまくって仕返しするのが何だか笑えた。

エレメンタリー1の6 危険なフライト

ホームズは無線を傍受し、事件はないかと待っている。飛行機が墜落したと知ると、早速(呼ばれてもいないのに)駆けつける。運輸安全委員会のモリナーリ役は、「エイリアンズVS.プレデター」などのレイコ・エイルスワースだ、お久しぶり。ホームズは大張り切りで推論を展開。事故ではなく殺人と断言。犠牲者はパイロットのジョーと、お客三人。三人とも弁護士だが、そのうちの一人ジェラードは事故前にすでに死んでる。と言うことは、犯人も死んでる?しかし凶器がない。弁護士達はカーマント・フーズ社の甘味料の発ガン性の訴訟を担当。しかし結局そちらは無関係。ボイスレコーダーから、後部貨物室に死体が置かれ、そのせいで機がバランスを崩したらしい・・となる。そんなちょっとしたことで小型機って墜落するの?しかしホームズは、直接の原因は燃料に入れられた砂のせい・・と、見抜く。狙われたのはパイロットのジョーなのでは?ジェラードは、犯人が砂を入れてるところを見てしまったのだろう。となると、航空会社のオーナー、クーパーやパイロットのバーツが怪しい。コカインを密輸していたらしいバーツは失踪。彼が告白したとクーパーが証言した時点で、真犯人は彼に決まり。とにかくものすごい勢いでホームズが推理するので、そのうちよくわからなくなり、もう一度見るはめになる。さて、父親から夕食を一緒にというメールが来ているのに、ホームズは無視。今まで一度だって約束を守ったことはないから。仕方なくワトソンは一人でレストランへ。そこで待っていたのは・・あら、「刑事ジョー/ママにお手あげ」の悪役ロジャー・リースだわ。だいぶシワシワになったな。実は彼はホームズに頼まれた代役アリステア。ホームズの言う通り父親はドタキャン。ワトソンの胸中は複雑だが、彼女は改めてアリステアを訪ね、ホームズについて聞く。彼女は彼のリハビリ(麻薬中毒の?)の付き添いとして雇われているらしい。元外科医だが、精神分析医みたいなことやるはめになってる。ホームズの過去に関わる人物の名前をアリステアから聞いたワトソン。てっきり「モリアーティ」だと思ったら・・アイリーンですってさ。関係ないけど、アリステアが働いている大型書店・・図書館みたいにゆったりしていて、コーヒーなどを飲むスペースもあって、ステキ。

エレメンタリー1の7 忘れたい過去

ワトソンがアイリーンの名前を口にしたせいで、ホームズの態度は硬化。グレッグソン警部から協力の依頼があった時も、ワトソンを置いてけぼりにし、一人で出かける。やることが子供っぽい・・と言うか、ケンカになるのを避け、正面からぶつからないようにしている。事態は好転しない代わりに、悪化もしない。ワトソン、ホームズに続き、今回はグレッグソンまで・・どいつもこいつも忘れたい過去があるようで。ある夫婦が殺され、金を奪われるが、手口がクルーズという男の犯行にそっくり。彼はグレッグソンが1999年につかまえて服役中だから、模倣犯の仕業か。あるいは当時クルーズには共犯者がいて、そいつが犯行を再開したのか。一番あって欲しくないのは、グレッグソン達が間違っていて、真犯人が別にいること。クルーズが無実だということ。グレッグソンは彼が犯人と確信しているし、何も後ろ暗いことはしていないが、当時の彼の相棒ケリーが証拠を捏造していたことをホームズが指摘。グレッグソンは窮地に立たされる。クルーズは無実を訴えているし、容疑者としてナーダンという男も浮かび上がった。出所の時期と、犯行が再開された時期が一致、宿泊しているホテルの部屋から凶器の銃も見つかった。否認しているが、証拠は揃っている。第二の犯行では三人が犠牲に。メディアも冤罪ではないかと取り上げ始めた。ただ、ホームズはナーダンの犯行とは思っていない。犯行そのものはクルーズには不可能だが、誰かにやらせた可能性はある。クルーズが以前不倫していた女性の息子・・実はクルーズの息子ショーンの所在がわかり、事件は解決に向かう。ショーンは母親の死後、日記を見てクルーズが父と知り、興味を持つ。刑務所の図書館で働き、接近。そのうち自分の素性を打ち明ける。クルーズの方は息子の存在を喜ぶと言うより、彼を利用し、洗脳し、刑務所を出る手段にしてやれと思ったはず。犯行の手口や銃のありかを教え・・まあそれはいいとして、容疑者にはナーダンが最適・・となるのはどういう経過で?また、ショーンが父親のためとは言え、見ず知らずの人を五人まで殺すのって、いくら何でもありえないのでは?父親と同じ殺人鬼の血が流れている・・って、それだけじゃ説得力ないぞ。

エレメンタリー1の8 長すぎた導火線

ウェブデザインなどをしているオフィスで爆発が起き、死傷者が出る。通気口に爆弾が仕かけてあったのだが、なぜか起爆装置はポケベル、詰め物に使われていた新聞は2008年のもの。番号間違いのせいで爆発するまでに四年も間があいている。その頃ここは別の・・バンオーエンのオフィスだった。元々はこの会社が標的だったのか?調べていくうちに、当時の社員で、上司と口論になって、その後失踪したプラディープが浮かび上がる。彼は有能だったのでとんとん拍子に出世したが、給料アップをしきりに要求するなど、目に余る態度を取っていた。自宅を訪ねると、妻はもう夫は死んだとあきらめているようで。ホームズは室内の様子から、壁に死体が塗り込められていることに気づく。出てきた遺体の所持品の中に銀行の貸し金庫の鍵があって、ビデオテープが見つかる。それにうつっていたのは・・。どうもプラディープは娼婦とのあれこれを隠しどりしていたようで。その後バンオーエンに就職して、そこの社長が元娼婦だと知ると、テープをネタにゆすり始める。仕事では有能なので要求に応じてもまわりは疑わなかったが、図に乗った彼は要求をエスカレートさせる。バンオーエンは彼のオフィスに爆弾を仕かけるが、起爆装置は働かず失敗。で、銃で殺し、当時ちょうど妻が帰国していたのを利用し、壁に塗り込めたと。ははあ・・爆弾を手作りした後は大工仕事、左官仕事ですか。壁を壊し、その後元通りにねえ・・ちょっとムリなんじゃないの?その時貸し金庫の鍵に気がつかないとか、爆弾を回収せずそのままにしておくとか、ずさん。さて、ワトソンは自分の契約が切れた後のことを心配している。まだホームズは危なっかしいから、自分がいなくなった後、彼を支える人を決めておかなくちゃ。で、アルフレードが選ばれるんだけど、ホームズは自分で選んでおきながら気乗り薄。彼と会う約束もすっぽかすので、ワトソンはいたたまれない思いをする。ところがこのアルフレード、怖そうな外見とは裏腹に、心は温かく、忍耐強く、物静かなので、ワトソンもホッとする。彼はこの後も出ていたな。冒頭ホームズが見ているテレビの一つにクロード・レインズの「透明人間」がうつっていた。

エレメンタリー1の9 瞳の中の暗殺者

ホームズはインフルエンザらしく、熱があるが、ベルからの呼び出しに応じて出かける。いつぶっ倒れるのかな・・と思いながら見ていたが、大丈夫だったな。大学教授アナンジオが殺されるが、両目を撃たれるという残酷な方法。よほど恨まれていたのか。妻のジュンはアジア系で、小さな娘がいる。アナンジオは賭け事が好きだったようで、そのうち殺害場所の賭博場が見つかる。強盗が入り、アナンジオが殺されたわけだが、警察沙汰になるのが嫌で、オーナーが死体を移動させたのだ。監視カメラが決め手となってラミレスという男をつかまえるが、彼は雇われただけと主張。実行犯は見つけたものの、依頼主は不明のまま。ホームズが目を付けたのはアナンジオの助手オブライエン。どうも彼はジュンと不倫関係にあるらしい。最初否定していた彼は、ジュンに疑いがかかりそうになると、自分がやったと自白。ジュンの告白によると、実はアナンジオはサディストで、彼女をさんざん虐待。逃げようにも移民法の関係で・・よくわからんがアナンジオは約束を破り、彼女と正式には結婚していなかったようで。それで彼女は不法移民として強制送還されてしまうらしい。一番困るのは娘と引き離されてしまうこと。娘はアナンジオの子供だからアメリカの市民権はあるということか。虐待を証明しようにも証拠となる映像はパソコンから消去されていた。また、虐待も、あとが残らぬ方法でやっていたそうで、彼女の主張を裏付けるものは何もない。結局アナンジオは目のガンにかかり、余命わずかだったことがわかる。同じ死ぬにしてもジュンやオブライエンを不幸にしてやりたい。自分の死で二人が幸せになるなんて・・。オブライエンが疑われるよういろいろ細工し、ガンだとわからないよう両目を撃たせる。ん~てことは医者にはかかってなかったってこと?まあ最後はハッピーエンドで、二人は即結婚。急がないと強制送還されちゃうからね。いろいろ辛い目に会ったジュン、アナンジオのせいで将来を潰されたオブライエン。二人には幸せになってもらわなくてはねえ。ジュン役クリスティ・ウーは「メンタリスト」に出ていたな。オブライエン役のキャメロン・スコギンス君は若い頃の・・やせている頃の・・フランク・ランジェラに似てますな。

エレメンタリー1の10 ダイヤモンドは永遠に

キャスタリー・ロック社のリヴァイアサンという金庫が破られ、4000万ドルものダイヤが盗まれる。堅牢さが売り物なのに、これで二度目だ。前回の犯人四人のうち、一人は病死、残りの三人は服役中なので、今回の犯行はムリ。どうやって金庫を開けたのかはいまだに不明。犯人の一人ブリッグスによると、主犯のエイヴリルは、病気で死ぬ前に”騎士”という有名な泥棒に手口を売ったらしい。ホームズは”騎士”を見つけるが、彼は卒中のせいで犯行はムリ。結局ブリッグスの話は何だったのかな?単なる思い違い?次にホームズが注目したのは裁判記録。証拠として何の価値もないような、コーヒー注文のメモが、三度も陪審員の前に持ち出されている。裏には意味不明の数字や文字があったが、ホームズはこれがアルゴリズム・・暗証番号の手がかりだと気づく。陪審員の中には、ロック社の主任の姉や、金庫のソフトウェアのエンジニアもいた。事件後二人殺されるが、分け前めぐって仲間割れでも起きたのか。そのうちの一人ガスリーの部屋には血痕が残されていたが、DNAを調べたところ従軍牧師のものとわかる。しかし彼女は今アフガンにいるのだ。ここでワトソンの医学的知識が役に立つ。白血病の患者が骨髄移植を受けると、ドナーと同じ血液になるのだそうな。髪や爪などのDNAはそのまんま。普通DNAを調べるには唾液を採取するから、犯人は現場の血痕とは一致しないとわかってる。だから採取にも動じない。犯人がわざと血痕を残したのか、気づかなかったのか不明だが、わざと残したのであれば、余計なことをしたものだ。過去の病歴やドナー名は調べりゃすぐわかる。それにしても・・担当した窃盗団と同じ能力を持っている者が陪審員の中にいて、自分達も同じ方法でやろうぜ・・となるのは、話に無理があるな。今回はワトソンの母や兄が登場。特に母親は、娘がなぜ医者をやめたのか理解できないでいる。確かに女性でチャイナ系で医者というのは難しく、それだけに娘が誇らしかったと思う。しかも医者は人の命を救う崇高な仕事だし。それを何で・・。しかしホームズがうまいこと言って・・自分もワトソンのおかげで救われたとか何とか・・それでやっと納得する。ワトソンは母親に会うのに女学生のような清楚な服装をしていて、微笑ましかった。

エレメンタリー1の11 命の洗濯

ワトソンの契約はあと10日ほどで切れる。ホームズは延長して欲しいが、プライドが邪魔して素直に頼めない。部屋を散らかしたり、汚れた食器やら冷蔵庫のカビやら遠回しな方法取る。君がいないとこうなるぞ・・と言うわけだ。ホテルの支配人テリが殺される。仕事ができ、家庭は円満で、慈善活動にも熱心・・と文句なしだが、それは表の顔。裏では旅行客やビジネスマンに女を斡旋し、部屋にはカメラをつけて盗撮していた。これをネタにゆすっていたのか。そのうちホームズは、テリも夫のパーセルもロシアのスパイだと見抜く。彼らは夫婦を装い、娘カーリーまでもうけるが、それも使命のうち。盗撮はゆすりではなく情報収集のため。あの~それだと売春婦関係ないじゃん。売春婦目当てで次もここへ泊まるようにするため?パーセルはカーリーに情が移り、スパイにはしたくない。でもテリは跡を継がせたい。突然事情を明かされたカーリーは母親に反発。争っているうちにはずみで・・。「ミディアム」や「メンタリスト」を見続けているから、最初にカーリーが出てきた時点で母親の死に関係しているな・・とわかる。で、予想通り彼女は自白するけど、真犯人は別にいるなというのも予想がつく。慈善家のシルヴァーが実はテリ達の黒幕で真犯人。彼はカーリーを逃がした後、息を吹き返したテリを殺す。カーリーは自分が殺したと思い込んでいるから、後始末をしてやれば彼女やパーセルに恩を売ることができる。スパイを継ぐことを断れまい。死体を洗濯機に入れたのはカーリーを容疑者からはずすためだが、彼女が犯人でないとすると、彼自身のアリバイが必要になってくる。カーリーが自白したから彼のアリバイ証明は不要になったけど、彼女がつかまったのでは彼も困るはずで。だったら転んで頭を打って死んだというふうに見せかけるのが普通では?てなわけで出だしは「ソルト」みたいで期待させられたけど、そのうちぐずぐずに。でもシルヴァー役が何とジェイク・ウェバーで、ここはびっくりしたな。最初近所のオバサンはテリは不倫している、これが証拠だと写真見せて「ハンサムでしょ」。でも小さすぎて顔が見えん。で、本人出てきて「ジョーだ!!」とびっくりするわけ。そういえば「ザ・セル」のコメンタリーでも監督がウェバーのことハンサムだと言ってたっけ。今回は薄くひげが伸びていて、そこは残念だった。

エレメンタリー1の12 Mの悲劇

ホームズの宿敵と言えばモリアーティ。だからMとくれば、そいつの登場かと思うが・・。ヴィッカーズという男が殺される。手口を見たホームズは、Mの仕業と断言。昔ロンドンで追っていて、10年で37人も殺したのだそうな。後でわかるが、ホームズが愛したアイリーンを殺したのもM。Mはどうやったのか、ホームズの自宅に手紙を置いていく。警官が二人で見張っていたのに・・。でも玄関を二人で見張っていて、裏口はノーマーク。これじゃあ警備にならん。それに・・二人でいればどうしたっておしゃべりするわな。それとちょっとコーヒー飲んでくるとか、ションベンしてくるとか、退屈だからいろいろする。ホームズのすごいところは、家の中に監視カメラをいくつも仕かけておいたこと。だから侵入したMの姿もばっちり。次にカレンという女性が殺されそうになるが、なぜかホームズが現われ、Mをとらえる。ここらへんは説明不足だが、顔もわかったし宿泊しているホテルも突き止めたしで、尾行していたのか。わりと簡単にとらえられたことでもわかるが、このM・・モランはモリアーティとは別人。アイリーンが殺された時も服役中でシロ。復讐に燃えるホームズは、手がかりもグレッグソンに伝えず単独で行動。モランの弁明も信じないが、結局は・・。モリアーティをつかまえ、アイリーンの仇を討つにはモランの協力が必要と考え直すのか。彼は殺人鬼と言うよりは殺し屋。モリアーティの指示通り殺してきたが、標的には何か共通点があるのか。それとも無作為に選んでいるのか。モラン役はヴィニー・ジョーンズ。モランもモリアーティにだまされたと怒る。意外とプライドが高いようだ。グレッグソンはホームズの抜け駆けにカンカン。関係悪化か?一方ワトソンは契約を延長してもいいかな・・と思い始める。宿敵登場でホームズの精神状態が悪化するのではと心配。彼の父親に延長を打診するが、あっさり却下される。ホームズには延長が受け入れられたとウソをついていたが、無給でも続けるつもりか。ウソはつかない方がいいと思うが。また、彼女はセラピーに通っていて、これは意外だった。向こうの人は何かあるとすぐセラピーだ。たぶんワトソンの場合、医者をやめたことと関係あるのだろうが、そういう設定はくっつけないで欲しいな。

エレメンタリー1の13 戦争ゲーム

今回はあまりよくない。エピソード名は映画の題名に似せてあることが多いが、意図的か?そのわりには今回は「戦争ゲーム」。「ウォー・ゲーム」でいいじゃん!ワトソンはセラピストに無報酬で働いていて、しかもそれを黙っているというのはよくないと注意される。そんな時にもケータイがかかってきて・・。他のシーンでも度々ケータイが会話を中断する。目の前の相手より、今ここにいない相手の方が優先されるなんて、おかしな世の中になったものだ。内容はわかりにくい。陰謀説を扱うサイトがあって、その管理人レンが殺される。彼の扱った中に戦争ゲームに関するものがある。演習だから内容は公開されてるのに、2009年のだけは公表されていない。関係者の一人は事故死、一人はまだ若いのにアルツハイマーで、日々記憶をなくしていく。誰かが関係者を殺そうと、あるいは記憶を消そうと企んでいるのでは?アルツハイマーの症状は結局毒物によるものだったし。しかしレン殺害の犯人は自首。動機は戦争ゲームとは無関係。今度ばかりはホームズの勘違い?勇み足?もちろん彼は自説を曲げない。レン殺害は偶然にしても、他のメンバーに危険が迫っているのは間違いない。しかしメンバーは誓約したからと、誰も何も話そうとしない。よくできた戦争シュミレーションなら、それを買いたい者はいるはず。現にメンバーにはいろんな勧誘の手が伸びてきていた。軍、政府、FBI、CIA・・いろいろ出てくるが、結局はメンバーの一人が犯人。ちょっと見は遺産の分配めぐっての犯罪に似ている。相続人が減れば、取り分は多くなる。こちらは売り手が減れば買い値が吊り上がると・・。ただホームズは今回は金が動機じゃない・・と見抜く。自分は金では動かないけど、他のメンバーは動くかもしれない。要するに他人を信じられない。だから殺す。多数の人命助けるためには仕方がない。でもあんまり説得力はなし。計画に関わったせいで人生が変わってしまったというのはリアルだけど、それ以外はどうも。犯人はどつぼにはまってまわりが見えなくなってる。他のメンバーにはいい迷惑だ。ホームズは犯人の前で大芝居を打つ。秘密でも何でもない、もう外に出てる、現に自分もアクセスに成功した・・。当然犯人にじゃあなかみを言ってみろ・・と言われるわけだが、ここは・・肝腎な部分なのに省いている。これじゃあ見ている者は肩透かし。逃げるなよこら!レンのペットの亀の扱いはよかった。

エレメンタリー1の14 殺人鬼のプロファイル

服役中の連続殺人犯エニスは、妹パトリシアに腎臓を提供するため、病院へ。で、五人殺して逃亡。以前彼をつかまえたFBIの分析官ドラエモン・・じゃない、ドラモンドは、ホームズの元カノ。ロンドンにいる頃関係(仕事及び肉体)があったらしい。彼女はエニスを題材に「殺人鬼のプロファイル」という本を出版。ホームズのことも「推論者」という論文にまとめている。ホームズは彼女の才能を買い、いろいろ手ほどきしてやったのに、自分を分析するとは・・と、よく思っていない。ドラモンドに、そのうち依存症になると書かれ、実際そうなったのもショックで。だって、彼女が正しかったということになるから!エニスはドラモンドにウソを書かれたことが許せない。彼女のせいで父親は自殺、母親も後を追うように亡くなった。彼女の分析が間違っていることを証明したい。でもそのために殺される方はたまったもんじゃないけど。なかなか自分の非を認めようとしないドラモンドだったが、ついに証言を捏造したことを認め、病床のパトリシアに謝罪する。その頃ホームズ達は、とんでもないことに気づく。パトリシアはわざと病気になったのだ。移植が必要なほどの重病になれば、エニスは手術にかこつけて刑務所を出ることができる。彼が逃走すれば、必ずドラモンドが呼ばれる。その時が復讐のチャンス!・・って、別にわざわざ自分から病気にならんでも・・。パトリシアは刑務所に入ってるわけじゃないから、いくらでもドラモンドに近づける。殺せる。エニスにやらせたかったというのならわかるが、結局ドラモンドを刺したのはパトリシアで。「ちょっとあやまったくらいで許してもらえると思ったら大間違いよ」という、その気持ちはわかるけどさ。ホームズ達が駆けつけたおかげでドラモンドは一命を取り留め、復讐は失敗。エニスと同様パトリシアも罪人に。手術も受けられず、このまま死を待つのか。家庭を破壊されたことを恨む兄妹の気持ちはわかる。でも、エニスが人を殺し続けることは二人にとっては異常でも何でもなく、全く問題にしていないのは理解不能。ドラモンドの方も、頭がよく自信家だから、自分の主張を裏付ける証言が出てこないのなら捏造しちゃえ・・となる。どうせ自分は正しいのだから。こういうのも異常で、理解不能。出てくるのがこういう偏った異常なキャラばっかなので、見ていても気分はよくない。エニス役の人はどこかで見たような・・目の間が狭いのが特徴で・・でも、思い出せない。調べてみたらテリー・キニー・・「メンタリスト」のボスコだった!!

エレメンタリー1の15 過去の亡霊

ある日ホームズを訪ねてきたのは古い知り合い・・麻薬の元売人だから友人と言えるかどうか・・リース。おや珍しい、ジョン・ハナーだ。娘エミリーが誘拐され、二日以内に220万ドル用意しろと脅迫されてる。彼は以前ドミニカ系組織から220万ドル盗んだらしい。返そうにも賭博ですって2000ドルしか残ってない。で、ホームズに助けてもらおうと・・。窮地のわりには冷静なので、ワトソンは不思議に思うが、ホームズを信じているからとのこと。最初怪しく思えたのはハリケーンというナイトクラブ。ホームズはすぐ覆面捜査官に気づくが、彼ディアズによるとそんな動きはないとのこと。次に怪しいのがエミリーの継父ヒューズ。資産家だったが、リーマンショックのせいで落ちぶれ、今は寒風の中駐車場係をやってる。金に困ってるし、あとをつけると食料を持って使われていないビルへ入っていく。エミリーを隠すにはもってこいの場所だ。でも違った。彼は今では住む家さえないのだ。ビルの中は暖房もないのでは?何だか今回一番気になったのはこのヒューズで。みじめな境遇だけど、真面目に働いているし、悪事には手を出さない。それに比べリースときたら・・誘拐は彼のせいだし、金はあれば使ってしまうし、心配事は誰かに任せてのほほんとしてるし。ホームズはリースを助けたいけど、麻薬を出してくるのは彼にとって苦痛だ。切断された指が送られてくると、ノーテンキなリースもあせり始める。頭がよく働くから・・と、麻薬を勧める。何とか依存症から抜け出そうと苦闘しているホームズに向かって!さすがの彼も怒り出す。怒りの半分は、なかなか犯人へ行き着けない自分へ向けられているのだろうが。最後の手段として彼は父親に電話して金を借りることにする。で、犯人だが・・一度容疑をはずれた者が実は・・という、お約束の流れ。最後はリースが体を張って立ち向かう。撃たれたので死んじゃうのかな・・と思ったら、生き延びた。エミリーはリースに大感謝だろうけど、育ててくれたヒューズのことも忘れちゃだめよ。まあ今回は誘惑に負けなかったホームズの自制心に拍手!!もちろんリースを信用せず、目を光らせるワトソンのおかげもあるけど。・・彼女ディアズに縛られていたな。と言うことはこのシリーズでは武術的な部分は全くなしってことなんだな。

エレメンタリー1の16 容疑者ベルの献身

いつも真面目で、ホームズ達にも協力してくれて好感の持てるベル刑事(ジョン・マイケル・ヒル)が絡んでくるので、期待していたんだけど・・。いつもは仕事だけの関係で、私生活とか全くわからないから、ちょこっとは知りたい。でも・・出されたものはありきたりだったな。もうちょっと変わった、思いがけないもの出してくるかと思ったのに。ベルは帰宅途中狙撃されるが、幸い命には別条なし。ホシの心当たりはある。麻薬のボス、ブラッドショーだ。抜け目がなく、つかまっても軽い罪ですんでしまう。以前業を煮やしたハドソンという刑事が証拠を捏造し、逮捕したものの、内部から告発され、ばれてしまう。そのうちブラッドショーが殺される。ハドソンはすでに自殺しているから、容疑はベルにかかる。狙撃されたことへの復讐。ホームズは彼の自宅から凶器の銃も見つけるが、グレッグソンにはベルのことは言わないでおく。人柄から見てベルは犯人ではない。誰かが彼をはめようとしているのだ。一方ベルには心配事がある。前科のある兄アンドレのことだ。危なっかしい性格で、後先考えず行動する。自分のために余計なことをしたのでなければいいが。弟の疑惑はアンドレにとっては心外で、二人の仲は気まずくなる。そのうちアンドレも撃たれて重傷を負う。結局ハドソンの件が今度の事件の遠因だった。彼のチームで働き、彼を尊敬していた巡査のレイエスが犯人。ハドソンを告発したのがベルと知り、復讐したのだ。一時レイエスとベルは交際していたようだが、詳しいことは不明。ベルの、アンドレへの疑いが前面に出され、ハドソンのことは(彼がすでに死んでいることもあって)後ろに隠れているが、ホームズはそれを暴く。さすがホームズ・・というふうに思わせたいのか。我々から見ると、ずいぶん回りくどい復讐の仕方だなとしか思えないが。車を狙撃した時点でいくらでも殺せたのに、簡単に始末してしまったのではもったいない、もっと苦しめてやれとばかりにあの手この手。余計なことをする。さて、ホームズは前回父親に金を借りた時、ワトソンとの契約が更新されていないことを知ったようだ。ワトソンのプライドを傷つけないように、恩着せがましくならないよう苦労して話しているのが何とも・・いじらしいですな。

エレメンタリー1の17 偽りの遺伝子

ホームズは早速ワトソンを特訓。探偵術の伝授・・心の中ではうれしくて仕方ないだろう(自分が優位に立てる)。ある日ライドンという富豪から依頼が来る。彼は脳アミロイド血管症と診断され、その初期症状である認知症が始まっている。しかし彼の家系にはそういう遺伝的要因はない。誰かに故意に病気にさせられたのではないか。しかし、そういうふうに思うのもこの病気の特徴で・・。ホームズは依頼を断る。病気じゃ彼の出番はない。そのうちライドンは自分の運転手を殺してしまう。自分でもなぜなのかわからない。ワット遺伝子研究所で話をしたナターシャも殺されてしまう。婚約者ポールは、すぐ前科者ベニーの名前をあげる。以前彼女の研究に協力したが、トラブっていたらしい。見ているこっちは、ベニーの名前をすぐあげた時点でポールの方が怪しいと思う。たぶんベニーは無実だ。殺害現場からベニーのDNAが出ても、ホームズは自説を曲げない。今回のようにDNAを組み合わせ、ニセの血液まで作れるとなると、犯罪捜査もやりにくくなるだろうな将来。思った通りナターシャ殺害はポールの仕業。ライドンの件とは無関係で、捜査は振り出しに。ライドンだけ調べるからわからないのであって、もっと範囲を広げると、似たようなケースが他にも起きてることがわかる。富豪で、慈善にも熱心な人が認知症になったら・・。もしそれの治療法が見つかりそうだったら・・。その病院、研究所に多額の寄付をするわな。・・となると、ワット自身が怪しいということに。ちょっとひねってあるのは、ワット自身が脳アミロイド血管症であること。病気にさせられたライドンは治るかもしれないけど、ワットの方は遺伝だから治る見込みはない。罪を犯してまで金を集め、研究したものの、まだ成果が出ていないからだ。今回ワトソンはクリーニング店へ行かされる。愛想が悪いので店を変えたいが、ホームズはその店に固執する。言葉は通じないし、はやってないしで、ホームズがその奇妙な義侠心から客になってやってるのかと思えたが・・。やたら監視カメラがあるのは、前泥棒に入られてひどい目に会ったからか・・。でも全然違った。店は見せかけで、裏では人身売買。でも・・だったら・・怪しまれないようちゃんと仕事するのでは?

エレメンタリー1の18 せめて、探偵らしく

ワトソンは探偵としての第一歩を踏み出すが、最初からうまくいくわけではない。おまけに友人達からは、恋人でもない男性となぜ一緒に住んでいるのかと不審がられる。今回は事件よりもこっちの方が興味深かったりして。他人の私生活に首を突っ込み、あれこれ詮索し、指図する。親切心でやってると信じてるから始末が悪い。ホームズは父の弁護士のところへ。弁護士の助手レベッカの妹カリーが六ヶ月前から行方不明なのだ。レベッカは妹の夫ガードナーが殺したのではと疑っているが、証拠はない。カリーは家出直前夫に画像メールを送っていて、その中で地下鉄での事件に触れていて。ホームズが調べてみると、なるほどアンナという女性が地下鉄ホームから突き落とされて死ぬという事件が。ホームズはカリーの件はワトソンに任せ、自分はアンナの方を調べることにする。ガードナーに会ったワトソンは彼が怪しいと直感するが、思い込みで暴走し、警察のやっかいに。前科がついてしまったと悔やむが、ホームズは励ます。まあ彼も山ほどミスはやらかしてるからね。しかも決してめげない。ミスに懲りて手を引こうとするワトソンだったが、新たな手がかりが。やっぱりガードナーが怪しい。どうしてもわからないのは二つの事件の関連だ。ガードナーはなぜ面識のないアンナを殺したのか。そこでカギとなったのが、カリーが一年半前にも家出していたこと。調べてみるとやはりその頃地下鉄で転落事故が。ガードナーは妻が一年半前に送ってきたメールが、六ヶ月前のものと偽るため、同じような事件を起こしたのだ。でもここらへんは見終わってから改めて考えてみると説明不足。結局ガードナーがカリーを殺したのはなぜ?金に困っていたらしいが、カリーが金持ちだったわけでもないんでしょ?第一失踪じゃあ保険金も遺産も入らない。ガードナーに女がいるわけでもない。アンナを殺す必要もない。普通に一年半前の画像見せて、ずっと以前から精神的に不安定だった、どこかで自殺したかも・・それで通せばいいのに。なまじアンナを殺すから目撃されたり監視カメラにうつったりする。ラスト、ワトソンはお節介な友人達とは距離を置くことにする。一方ホームズはワトソンを特訓しようとソワソワ。今のワトソンにはホームズの奇妙な友情の方が心地よかったりして。

エレメンタリー1の19 嵐の夜に

大雪で都市機能がマヒというシチュエーションは、ニューヨークならでは。CAやLAではムリ。ワトソンが買い出しから戻ると、見知らぬ女性がいて。ハドソンと言って、でもよく見れば男性で。ホームズの英国時代の知り合いらしい。後で気がついたけど、原作のハドソンさんのパロディ?さて、某ビルに賊が入り、警備員が殺される。新型のケータイが盗まれたが、それは見せかけ。他の階で設備図だか配置図のようなものが盗まれたようで。今回はちょっとわかりにくいが、最終的には連邦準備銀行の現金倉庫が狙いらしい。古くなって廃棄される予定の紙幣の強奪。断裁された紙の塊を残しておけば疑われない。全市停電しているし、道路封鎖や検問で警官は大忙し。ホームズとワトソンは除雪トラックに乗せてもらって移動だ。警備員の発砲で賊の一人は負傷。ベルは病院でアリサという女性を見つけるが黙秘。ホームズの推測では、世界中異常気象ばやりだから、あらかじめ世界中の都市での計画を練っておくと。今回ニューヨークが大雪に見舞われると知って、ニューヨーク用の計画を実施したと。何かアバウトな感じもするが、アリサは夫や仲間と一緒に他の国でも活動している。ホームズの推測が当たっていたのだ。とにかく銀行へ行ってみると3300万ドル分の廃棄紙幣が他の紙とすり替えられていた。ってことはそれ用の紙をあらかじめ用意していたのね?こういうことをするために設計図だか配置図だかを盗んだんだろうけど、銀行内部に協力者がいないと無理なのでは?賊は救急車で紙幣を移送中だ。で、つかまえるけどそれはニセの要請で呼び出された本物。こうなると内部に内通者がいるとしか考えられない。検問や封鎖を巧みに解いて、脱出ルートをお膳立て。で、緊急事態管理庁から応援に来ていたキャスターが内通者でしたとさ。今回やたら官庁や組織の略語が出てくるのが笑える。ラスト、ハドソンさんは恋人と別れ、愛人という立場を抜け出す決心をする。自立するための(経済的な)助けとして、ホームズは週に一回彼女に掃除に来てもらうことにする。こういうところはやさしいんだねホームズ。

エレメンタリー1の20 ブラックメール

今はこれと「ブラックリスト」を主に見ているが、こっちの方がマシである。他にも無数にやってるけど、見始めると切りがないので無視(と言いつつ「シャーロック・ホームズの冒険」にはまりかけている私)。ホームズが薬をやめてから一年たとうとしている。集会で記念のメダルが渡されることになっているが、彼は何のかのと屁理屈をこね、受け取りを拒む。その集会関連の知り合いアルフレードに頼まれ、ホイットマンの家へ。二年前娘のエヴァが暴行され、動画にとられた。犯人ガーヴァーは服役中だが、金を払わないと動画を流すという脅迫メールが来ている。自分(脅迫者)に何かあったら、相棒が代わって動画を流すと言う。ホームズにとっては、こういう脅迫は殺人以上に許せない行為だ。そのうち脅迫者はミルヴァートンとわかり、ホームズは彼の住居に侵入、パソコンを調べる。どうやらミルヴァートンは他の被害者の親もゆすっていたようだ。ところが何者かがホームズの目の前でミルヴァートンを殺害。彼はグレッグソンに知らせるが、ミルヴァートンの死はしばらく伏せておくよう頼む。でないと相棒が動画をネットに流してしまう。ミルヴァートンを殺したのがその相棒なのか、他の人物・・被害者の親とか・・なのかは不明。殺人現場を見ても動じないホームズだが、実際に目撃となるとかなりショックだったようで。私はミルヴァートンの飼い猫がどうなったのかそっちの方が心配だが。服役中のガーヴァーは何も知らないようだ。なぜか大ケガをし、ベッドの上。過去の悪行からして当然の報いだが。そのうちミルヴァートン殺しの犯人がわかる。暴行被害者の親ピストンである。ホイットマン同様ゆすられ、とうとう思い余って殺したのだ。裁判になっても情状酌量されるだろう。ミルヴァートンの死が明るみに出たことでホームズ達はあせるが、脅迫はその後も続く。つまり相棒はミルヴァートンとの約束を守らず、ゆすりを受け継ぐことにしたらしい。もちろん真犯人はピストンである。被害者の立場だったのが、ある時から加害者に転じる。娘と言っても継娘でしかも不仲だった。それに金に困っていた。さて、ホームズとメダルの件だが、どうも薬をやめると決心した翌日、またやってしまい、そんな自分が許せないとこだわっているようだ。ワトソンが「たった一日の違いでしょ?」と軽く片づけるのがおかしい。

エレメンタリー1の21 殺しのライセンス

シーズン1も終わりに近くなり、表面的には物語は佳境に・・なんだけど、順調だったホームズがおかしくなり始めるのは、私には気に食わない。冒頭ヴァンダーホフという男が殺される。犯人はゴッドリーブという知的なタイプで、野獣派モランとは対照的だ。この後もう一人殺すが、三人目狙っているところをホームズにつかまる。せっかくF・マーレイ・エイブラハムという大物出してきたのにもったいない使われ方。モランの方も、ホームズを相棒と呼び、一緒にモリアーティ追いつめるのかと期待させといてあっさり退場。でも、妹の命助けるために自殺というのはちょっと泣かせる。その分モリアーティの冷酷さが際立つ。史跡保護がどうのという事件はいつの間にかうやむやに。ゴッドリーブがつかまったって三人目のターゲット、ヒラリーがもう安全というわけでもない。次の殺し屋が差し向けられるだけ。むしろ今回はホームズとワトソンのやり取りが・・歩み寄りがメインなのか。ホームズにはヴァンダーホフが病死とは思えない。で、夜中に死体安置所に忍び込む。解剖して死因を確かめたいが、ワトソンは拒否。仕方なく自分でやろうとするが・・見ちゃおれんとばかりにワトソンがメスをひったくる。このシーンがねえ・・びっくり。だってメスですぜ。ひったくるなんてものすごく危険。しかもワトソン元医者ですぜ。それと・・こんなところで内臓博覧会やらんでください。テレビコードに引っかからないのかな・・食事中の人だっているだろうに。ヒラリーの周囲を観察している時、ホームズは蜂が飛んでいるのに気づく。ヒラリーは強いアレルギー体質だから刺されると命に係わる。誰かが彼女のジョギングコースで蜂を育てているのだ。ずいぶん回りくどい方法だ。クリスティーの作品なら針の先に毒を塗って、すれ違いざまチクリとやるだろう。その際「あ、蜂が飛んでる」とかさりげなく言う。それはともかくホームズとワトソンは蜂の巣を見張ることに。夜になってワトソンがテイクアウトのポーランド料理買ってくる。その後ホームズは自分は変わった君のおかげだとか言ってワトソンを喜ばせるのだが、私は料理が一人分ずつしっかりした紙の手提げバッグに入れられていたのが気になって。だってただのホカ弁ですぜ、レジ袋で十分でしょ?紙の手提げ二つなんて資源の無駄だ!

エレメンタリー1の22 復讐するは我にあり

モリアーティはローク殺しの真相を暴けばすべての情報を与えるとか何とか言ってくる。モリアーティの言うことなんか信用するなとワトソンが忠告してもホームズは聞かない。ロークの事件を調べ、未亡人を訪ね、遺品を借りてくる。事件は未解決で、一見強盗殺人のように見える。ホームズはケータイからたどって、警備会社の社長サッターに行き着く。彼は22年前姉を殺されたことがトラウマになっている。彼は犯人を目撃しており、その似顔絵はロークに似ている。では彼は姉の仇を討ったのか?ほどなく彼は自首し、犯行を自供。しかしモリアーティは、まだ解決してないと言う。確かにロークにはアリバイがある。サッターはロークが犯人だと信じているし、刑務所へ入るはめになったが、復讐を果たして心の安らぎを得ることができたと満足そう。妙な話だが、さらに調べるとサッターは実は犯人を見ておらず、妻のケイトが見たのだとわかる。当時二人はまだ結婚しておらず、不倫関係にあったため、ケイトは表立って証言することができない。サッターの証言は全部ケイトから聞いたこと。結局犯人はつかまらず、トラウマに苦しむサッターをケイトは必死に支え、一時はよくなったものの、20年の節目を迎える頃からまた悪化。自殺さえやりかねない。思い余ったケイトは犯人によく似たロークを見つけるとあいつが犯人と・・。夫が刑務所送りになったことよりも、重荷から解放され、生きていることの方が大事。うひょ~彼女自分が全く無関係の人を死に追いやったこと全然悔やんでいないぞ!あの~その言葉ロークの未亡人の前で胸を張って言える?何たる自己チュー女!で、モリアーティがこの事件の調査をホームズに命じたのは、復讐ばっか考えてるとこんなふうになるぞよと。もういいかげんアイリーンのことは忘れろと。ここでそっちがやめるなら、こっちももう二度と関わらないと。でももしどうしても続ける気ならどこどこへ行けと。もちろんやめるホームズじゃない。で、行った先で見つけたのは・・な、何と死んだはずのアイリーンでしたとさ。

エレメンタリー1の23 本当の嘘

死んだはずのアイリーンが生きていた!ホームズは大ショック。今までの年月は何だったんだ!?そこで回想・・ロンドンで最初に出会った時・・絵画関係の調査で複製画家のアイリーンを訪ねたホームズ。会ったとたんお互い一目ぼれ。彼女は時には複製を渡し、修復を依頼された本物は手元に置き・・なんてこともやってたけど、気に止めるホームズじゃない。彼だってそれくらいやりかねない。アイリーンには他の女性にはないユニークさがあり、ホームズはますます引かれていく。彼はちょうどその頃モリアーティと戦っていたから、いつもの手口・・吊るされ、血を抜かれ・・という現場を見た時には彼女が殺されたと信じて疑わなかった。肝腎の死体がないにもかかわらず。その後薬に溺れ、アメリカへ渡り、やっと依存症から立ち直り。彼女と再会しても、調べる気力はない。アイリーンからは何の情報も得られない。人格を操作され、今でも発作に苦しむ。こんなことになったのは自分のせいだ。そばに付いていてあげなくちゃ。だから捜査の方はワトソン頼んだぞよ・・と。ワトソンは驚くけど、探偵修行のおかげで自分も少しは進歩した。それに今のホームズみたいに目が曇ってもいない。アイリーンのいたアトリエで見つけた絵の具を手がかりに、監禁の犯人に迫る。とは言え見ている方はアイリーン登場あたりからモヤモヤ感がしてくる。ホームズもすっかり調子が狂っていて、いつもの彼らしくない。全体的に前に進んでいるという感じがせず、その場でぐるぐる回っているような感じ。それもそのはずアイリーンが実はモリアーティなのだ。う~ん、やっぱりねえ・・と言うか、かなりムリムリ感がある。今回印象に残るのは何事にも真面目に取り組むワトソンの姿勢。たいていのキャラは最小限の努力、最大限の文句垂れ。でも彼女は地道に努力する。勉強する。だからそれが捜査に役立つ。これで知識だけでなくアクション面も磨いて披露してくれたら・・と思うが、今回のルーシー・リューはアクション封印なのかな。

エレメンタリー1の24 傷だらけのヒーロー

ラストはあんなだったっけ?ホームズが麻薬に手を出して、今までの苦労は水の泡って状態で「2」へ続くんじゃなかったっけ?私の記憶も当てにならないな。さて、前回負傷したホームズは痛みに耐えながら動き回る。痛み止めすら飲んでいないようで。ホームズとモリアーティには共通点がある。二人はユニークな存在である。だから引かれ合う。でも二人とも自分が一番だと思っている。「あなたと私は同じ」と「私の方がすぐれている」は両立しないのだ。今回の犠牲者は富豪のテオフィラス(アーノルド・ヴォスルー)。元密輸業者だが、今ではすっかり改心している。彼は愛する娘を誘拐され、無事に返して欲しくばバセラ夫妻を殺せと脅迫されている。細かいことは省くが、今回はテオフィラスもバセラ夫妻も殺されてしまうので、非常に後味が悪い。おまけにホームズがついに薬に手を出して病院にかつぎ込まれるので、ますます気分が暗くなる。で、病室に現われたのがモリアーティ。自分は利口だ、10億ドル儲けたと言うんだけど、それが見ていて腹が立つわけ。彼女にとって・・と言うか、悪党はみんなそうなんだろうけど、他人は自分の欲望を満足させるための道具でしかない。殺されようが傷つけられようが何とも思わないわけ。自分はいろんな計画を立て、念入りに準備し、実行し、獲物を手に入れる。自分は他人よりすぐれ、一番なのだから成功して当然。何をしても許される。唯一の障害となったのはホームズで、自分と似ているから興味を持ち、接近して観察する。でもいつでも殺せる。生かしておくのはただの気まぐれ。負けを認めて姿を消すならそれもよし、自分と行動を共にし、楽しみを分かち合うのならそれもよし。でもいつだって最後に勝つのは私。究極のエゴイスト。ワトソンをホームズのマスコットと見下す。心のどこかではホームズに引かれているくせにそれを認めようとしない、かわいいところもある悪女・・作り手はそんなふうに思わせたいようだが、それは無理。今回の三人の犠牲者は気の毒すぎる。もちろんホームズの入院は罠で、モリアーティはあっさり逮捕されましたとさ。