俺たちステップ・ブラザース-義兄弟-

俺たちステップ・ブラザース -義兄弟-

最初はあまりにもおバカなので、借りたの失敗だったかな・・と。そのうち持ち直したけど。ロバート(リチャード・ジェンキンス)とナンシー(メアリー・スティーンバーゲン)は互いに一目ぼれして結婚するが、ロバートには40歳のデール(ジョン・C・ライリー)が、ナンシーには39歳のブレナン(ウィル・フェレル)がいた。二人とも独身で、いい年こいて仕事にもつかずぶらぶらしている。精神年齢は幼児並み。義兄弟になった二人だが、ケンカばかり。そのうち好みが同じなことに気づき仲良くなるが、いつまでたっても自立しない二人に業を煮やしたロバートは、家を売り払い、ナンシーとヨットで世界一周旅行に出かけることにする。そうなりゃ二人はいやでも自立しなければならない。しかし就職活動は失敗、二人がヨットを壊したことでロバートは激怒。ナンシーとの仲も険悪に。このままじゃ離婚だ。やっと目が覚めた二人は真面目に働き始める。ところがブレナンが取り仕切った、弟デレク(アダム・スコット)の会社のワイン・パーティでトラブル発生・・さあ、どうする?ジェンキンスはこんな役もやるのか・・という感じ。どなったり動き回ったり大丈夫?それとも見かけによらずまだ若いのか。スティーンバーゲンは老けて見えるけど実際は50代。ライリーはすっかりコメディーづいているようだ。この映画は二人のおバカぶりで笑わせるのがメインだが、彼ら以上におかしいのがブレナンの弟嫁アリス役キャスリン・ハーン。自己チューな夫デレクに虐げられ、不満がたまっているアリスは、夫を殴ったデールを英雄視し、強烈なモーションをかけてくる。きわどいセリフやなりふりかまわぬ求愛にデールはぽかん。彼女の言動は笑えると同時に気の毒でもある。自分を押さえつけて夫や子供に尽くしているけど、今にも爆発しそう。その気持ちわかるわ~という声が聞こえてきそう。とは言えそれらをコミカルに描き、深刻になりすぎずにいるところがいい。デレクは自信過剰で兄を見下すいやなやつだが、仕事には厳しい覚悟で臨んでいる。一度はメチャクチャになりかけたパーティを救ったのはデールのドラムとブレナンの歌。あまり上手ではないが意外性はあるし、心をこめて歌うので、聞いた人達は心がなごみ、愛に満たされる。おバカな中にもこういうまともなシーンをはさみ、感動を盛り上げるので後味はいい。セス・ローゲンがちょこっと出ていた。