オックスフォードミステリー ルイス警部
ルイス警部2の1 芸術のいたずら
シーズン2の1話目・・何だかちょっと肩に力入ってる。特にハサウェイのキャラ。ちょっといじくって活発にしてやれ、「シャーロック」ほどじゃないけどルイスとのコンビに萌え度を増してやれみたいな余計なサービス。90分以上たっても話が見えてこない。途中でルイスが話す筋書きが、結局は合っていたようで。あとは証拠さえ見つかれば。その証拠もはっきりしたもの・・写真とかビデオとか録音・・じゃなくて、天才的な記憶力の持ち主フィリップが描いた絵。これじゃあ裁判で引っくり返されますって。犯人は自信持ってしらばっくれてりゃいいのに、ついつい余計なことしゃべっちゃう。一人が黙っていてももう片方がしゃべっちゃう。さて・・ルイスはローラの誕生日パーティーに招かれるが、こういう騒々しいのは苦手。何か事件が起こってくれないものか。ハサウェイもこの場の雰囲気にはなじめない。「ジョークのネタが胆石ですからね」・・ちょうど近くで何かあったらしくパトカーが来る。向かいの英文学教授ストリンガーが、不審者がいると通報したようで。ストリンガーはローラの家の騒音に苦情を言う。後でルイスやハサウェイの態度・・アルコールが入っている・・にも苦情を言う。その後ルイスが、でたらめの説明をしているという苦情があったとかでネルに会いにいく。おやまあ今回は苦情殺人事件?ネルは観光客相手に無料でガイドをしているが、創造力が豊かなせいで話を作っちゃう。ネルとフィリップの関係は友人なのか、恋人どうしなのかはっきりしない。彼女はフィリップを支配し、振り回すが、彼は実はマイペース。彼にはネルのような創造力はない。しかし見たものを瞬時に記憶し、絵に描けるという才能がある。彼が何を考えているのかはまわりの者にはよくわからない。人付き合いが苦手でやや自閉症気味。図書館で整備の仕事をしているチャップマンが射殺死体で見つかる。妻スーザンの話では彼はギャンブル依存症で、離婚も考えていたほど。彼は図書館の本を無断で持ち出していたが、見開きの白いページを抜き取ってから返していたらしい。馬券売場でバイトをしているのが数学部のエリック。そのうちネルが殺される。あれこれあるのだが、中には怪しく見えて結局は何でもなかったってのがある。ジェームズやジェーンのそぶりとか。フィリップの部屋で見つかった銃は、たぶんチャップマンを撃った銃だろうが、結局どうなったんだっけ?
芸術のいたずら2
途中でエリックがいなくなるので三人目の犠牲者か?と思ったら何ともない。無料ツアーに参加していたアメリカ人ジャクソンが現われて、こりゃ怪しいとなるが、デューク・エリントンを愛する者は銃なんか持たないとか言って、ハサウェイが共感したりして。ルイスはフィリップの絵に全幅の信頼置いてるし・・何だか二人とも変よ今回は!チャップマンの更生の手伝いしてたのがストリンガーと数学科教授のウォルターズ。ストリンガーは元依存症だったが克服。ただ、離婚したのはギャンブルが原因とルイス達には言うが、ローラが聞いたところでは不倫が原因。つまりウォルターズとストリンガーは今でも関係を続けてるってこと。例の紙は原稿や手紙の偽造に使われたのか。ネルの部屋には偽造用の道具があって、「私家版」を思い出す。フィリップが本物そっくりに書き、ウォルターズがジャクソンに本物を渡し、ジャクソンが金持ちに売る。英文学教授ストリンガーの保証付き。図書館にはチャップマンがニセモノを戻す。エリックはチャップマンとの間の取りつぎ役か?何か企むには人数多すぎだ。エリックもフィリップもこれはネルのプロジェクトだと思っていた。全体が一つの作品なのだと。ネルにはそういうところがあった。しかしウォルターズやストリンガーにとっては違う。二人とも依存症から抜け出しておらず、得たお金で贅沢三昧。もっと金をよこせと言われてチャップマンを、偽造がばれれば地位を失う・・とネルを殺す。バカだねえ・・。フィリップ役はトム・ライリー。ハサウェイと並ぶとずいぶん背が低いが、いちおう178センチあるらしい。ハサウェイがのっぽなんだけど。この頃のライリーはちょっとぽっちゃりしている。絵を描くことしか頭にない純粋な性格。今後誰か彼を理解し、保護してくれる人が現われてくれるといいが。シェリーの手紙を偽造するのだが、送る相手は後に妻となるメアリー。「フランケンシュタイン」はシェリーの案という説もあるから、それを裏づける手紙が表に出れば・・。まあ私もメアリーがあれを書いたのが20歳の時というのは・・ほんまかいなと思ってるけどね。スーザン役の人は「新米刑事モース」でサーズデイの奥さんやってる。ジェーン役の人は「レッド・ライト」に出ていたらしい。トレイシー・・って、インチキ霊媒師かな。ジェームズ役ジャック・ゴードンはクセのある美形。鋭い目が印象的。ジャクソン役ウィリアム・ホープは「エイリアン2」に出ていた。
ルイス警部2の2 過去との決別
これはもう何が何だかじぇんじぇんわかりましぇ~ん。ただ一つはっきりしているのは、モースが切手代をケチって警察署の封筒で手紙を出したせいで、一人の人間が死ぬはめになったと。何人かの運命が狂ったと。そういうことですな。コールというヨーロッパ史教授が絞殺される。使われたのはボクシングの時、手に巻きつけるバンテージ。それで疑われたのが学生のジャック。同じくボクシングをやっているマイロにはサラという恋人がいるが、彼女の気持ちはジャックに傾いていて。そのせいでジャックとマイロの仲は険悪に。コールと同居しているのがリチャードで、彼は壁の崩壊前に東ドイツから出ている。父のマグナスは密告のせいで死亡。母親はリチャードが密告したのではと疑い、そのせいで同じ町にいながら疎遠に。コールが殺される前、リチャードと一緒に寄ったのがポートベロー・クラブ。酔ったコールとドアマン、ライアンの小競り合いは監視カメラにうつっていた。このクラブのオーナーがハンジーで、妻がアン、娘がサラである。アンは離婚の話が進んでいるらしく、ルイスに気のあるそぶり。ルイスもまんざらではない様子。で、ハサウェイは事件の関係者ですよと忠告したりする。あれこれあるのだが、上に書いたように何が何やら。サラとジャックのことで怒っていたはずのマイロが、いつの間にか密告者捜しに転じているのが解せない。コールに論文書き直すよう言われてたのは確かだが。出てくる人にあまり好意持てない。中で少しマシなのはリチャード。母親に疑われたことで傷ついている。後で密告者はアンだとわかるが、あの頃は若かったし、そういう時代だったしで恨む気持ちはない。水に流そうと思っている。でもアンはリチャードの口を封じようとして、逆に死んでしまう。コールを殺したのはライアンで、そそのかしたのはアン。リチャードを殺すはずが人違いでコールを殺してしまった。母親役シェリル・キャンベルはヒクソン版「ミス・マープル」の「牧師館の殺人」でグリゼルダやってた人。ジャック役ブラッドリー・ジェームズはデヴィッド・マッカラム風味、ライアン役アンドリュー・ノットはサミュエル・ウェスト風味で目の保養になる。今回ハサウェイはベルリンへ。ベルリンが似合う男だ(何のこっちゃ)。
ルイス警部2の3 業火の祈り
ルイス警部2の4 名士たちの秘密
四人の男性がいて、そのうち三人はオックスフォードの学生、一人は職業学校生。その後も三人は社会的に成功するが、残りの一人はぱっとしない。背伸びしても身分の違いはどうしようもない。ベアトリスという学生がニセのメールで呼び出される。飲んだシャンパンには睡眠薬が入っていて、眠っている間にレイプされたらしい。両親が駆けつけ、待合室にいる時、ルイスとハサウェイもそこにいた。二人でスカッシュをやっていて、ルイスが背中を痛めたのだ。ベアトリスの父親キーランは短気で、今も待合室でトラブルを起こし、ハサウェイが止めに入る。娘の件で気が立ってるのはわかるが、それにしても危ないおやじだ。ベアトリスに使われたのと同じ睡眠薬を使っているのがクーパー。もちろん常用者はたくさんいるが、彼はベアトリスの学校にいて、顔なじみ。その後ルイスはイノセントに他の警部に引き継ぐよう言われる。彼は不服だが、彼の専門は殺人だからね。ところがそのクーパーが殺されてしまう。彼は何か予感でもあったのか、死の直前あちこちに手紙を出していた。まず疑われたのはキーラン。実はハサウェイは事件の担当が変わることを彼に電話で連絡。その際、クーパーの名前を出したらしい。キーランの性格から言って、当然クーパーのところへ押しかけただろう。現に彼の靴には血がついていて。しかも彼はこの後聴取を受ける前に薬を飲んで自殺を図る。命は取り留めるものの、もう犯人は彼に決まったようなもの。ただルイスはクーパーがアリバイの証人として名前をあげた三人、アシュトン、マシューズ、アテバヨウのことが気になる。いろいろ嗅ぎ回り、イノセントを怒らせるが、やめる気はない。そのうちレイプしたのはクーパーだとはっきりする。彼の出した手紙のうち一通はルイスのところへ来る。カギが同封されていたが、どこのカギなのか。彼の妻の事故死の記事が同封されていたが、最初はただのいやがらせだと思っている。何人か出てきて、それぞれには妻がいる。職場の同僚や秘書もいる。誰が誰やらで混乱する。ルイスには三人がなぜクーパーと付き合うのかわからない。どう見ても不釣り合いだ。そういう身分の違いみたいなものを出してくるのはいかにも英国らしい。クーパーは三人の仲間入りをしたかった?彼は三人のため無報酬でアリバイ作りをしたらしい。だから今回は三人がクーパーのアリバイ作りに協力したのだ。
名士たちの秘密2
ベアトリスの事件の頃、クーパーの家で食事会をしていたと。実際は食事の支度はしてあったけど、クーパーはいなかったと。マシューズのサイトに写真を送りつけていたのもクーパー。マシューズを尾行していたことになる。アテバヨウは環境保護都市計画の実現に向けて一歩を踏み出したところ。でもルイスは送られたカギを元に、彼の詐欺を暴く。クーパーのコンピューターの知識を利用して架空の投資家をでっちあげ、それを元に他の投資家をつのって資金集め。手紙はスポレティという男にも届く。彼はマシューズの妻ジェサミンをゆする。アテバヨウを(詐欺の)手口を知ってると脅し、アシュトンにも電話する。そのうち殺される。彼の父親はアテバヨウの投資話に乗せられ、破産して自殺。次々にいろいろなことが出てくるが、こんなに複雑にする必要あるのかな。スポレティのところに来た手紙には三人の秘密が書いてあったのだろうが、ハサウェイに判読できたのは架空投資家の名前だけのようで。クーパーはなぜスポレティに手紙を出したのか。彼がアテバヨウを恨んでいると知っていたのか。そもそもクーパーが三人を裏切るきっかけとなったのが、アシュトンからアテバヨウへのメール。クーパーのことを”宦官”呼ばわりしていたが、それが間違ってクーパーのところへ来てしまった。彼は図書館から本を借りて宦官のことを調べ・・。アシュトンを尾行していたクーパーは、彼がベアトリスをつけ回しているのに気づく。それで復讐のためにレイプしたのか。あらかじめアリバイは用意しておいたものの、ルイス達の訪問を受けて逃れられないと思ったのか。自分が殺されることもうすうす予知していたみたいだし。この、クーパーの心理がはっきりしないことが見ていて混乱する原因の一つ。普通なら犯人の自白等のシーンで殺されるところがうつり、何がどうなったかがわかるものだが、そういうのなし。アシュトンは秘密を妻にばらすと脅されていたようだが、それはベアトリスが彼の娘だということか。妻にばらすというだけではああいう殺し方はしないと思うが。やはりクーパーがベアトリスをレイプしたと知ってああいうことをしたのではないか。一つはっきりしていることがあって、それはベアトリスへ行き着く流れ。昔クーパーが入水自殺を図った女性を助け、彼はその女性が好きだったようだが、結局失恋したらしい。その女性が実はベアトリスの母親マグダ。
名士たちの秘密3
彼女はキーランと結婚するが、生まれた娘は実はアシュトンの子。アシュトンをマグダに紹介したのはクーパー。数ヶ月前アシュトンが帰国したと知った彼女は、会いに行く。その頃キーランは仕事にあぶれていて、いろいろ相談したかったようで。で、その時ついベアトリスのことを打ち明けてしまう。今のキーランはアテバヨウの仕事に関連した現場で働いているようだが、アシュトンの口利きか。アシュトンはヨルダン駐在大使だったが、妻べリンダがパーキンソン病になったため、帰国。仕事も変えざるをえなくなる。そのことや、夫婦の間に子供ができないことで精神的に落ち込んでいたが、娘がいると知って喜ぶ。会いたくてたまらず、つけ回しているのを、クーパーに知られてしまったわけ。だからアシュトンには気の毒な面もあるのだ。後で名乗り出た時にも、ベアトリスには徹底的に拒否されてしまうし。一方キーランだが、彼がクーパーの家へ行った時にはすでに血の海。でももし彼の方が先だったら・・同じことをやっていたと思う。その後犯人でもないのに自殺を図ったことでもわかるが、とにかくカッとなると前後の見境がなくなる。仕事にあぶれたのもそういう性格のためだったのでは?入院中にスポレティが殺されたので、彼の容疑も晴れるが、ベアトリスに会うため現われたアシュトンに殴りかかる。ルイスやハサウェイがいなかったらあのまま殴り殺していただろう。キーランが自殺を図ったのは、ベアトリスを守ってやれなかったという後悔のせい。それを聞いてたぶんルイス達だけでなく視聴者全員彼に同情したと思う。でもアシュトンに襲いかかる彼を見たら、そんな気持ちも吹き飛ぶのでは?とにかく危なくてしょうがない。彼はベアトリスが自分の娘ではないと知って驚いたはずだ。殴りかかったのはアシュトンの挑発もあるが、嫉妬に駆られてのようにも思える。ベアトリスの父を思う気持ちには変わりはなく、それはいいとして、妻の方はどうかね。ずっと自分をだましていたことを許せるかね。もっともこれからのことは彼ら自身が考えるべきことであって、ルイスには関係ない。今頃になって妻の記事が頭から離れなくなる。クーパーは何か知っていたのでは・・。やれやれクーパーも罪作りなやつだ。死んでからも災いをまき散らす。