HACHI約束の犬

HACHI約束の犬

オリジナルは昔テレビで見たけどよく覚えていない。主人を待ち続けるハチに涙したのは覚えているけど。今回も泣くってわかってるし、迷ったけどリチャード・ギア様だからなあ・・見に行ってあげないと。前売りにはかわいい犬のマスコットがついてた。お客は三人。こちらでは吹き替え版だけ。でも「天使と悪魔」の吹き替え版はよかったし・・。で、見たら・・あら?何だこの声は・・どこの素人がやってるんだ?主役の三人が揃いも揃って最悪だ。パーカー(ギア)役は北大路欣也氏。声に深みがない。他の二人にくらべればまだマシだが、セリフの半分は「ハチ~おまえはいいこだ~」。妻ケイト(ジョアン・アレン)役は真矢みきさん。サラサラツンツン・・夫に対してそんなしゃべり方するか?娘アンディ(サラ・ローマー)役は高島彩嬢。こんな気取った他人行儀の歌うような感情のこもらない棒読みの会話する家族なんてあるわけないッ!!クソッ、聞いてるのが苦痛だ、拷問だ、金返せ!映画そのものは悪くない。冒頭の日本部分はなくてもいいものだが、ちゃんととってある。いつもならこんなの日本じゃない~って怒り狂うところだけど、この映画の日本はちゃんとしている。パーカーの猫かわいがりぶり(←?)もおかしい。ちゃんと躾けなきゃ・・と思いつつもかわいらしさに負けてついつい甘やかしてしまう。その気持ちわかる。もっとも私はパーカーがいつ死ぬかそればっかり考えてましたけど。だってそれらしい徴候全然ないんだもの。結局全くの突然死だったのね。その後の駅で待ち続けるハチの描写はねえ・・。若い時はまだいいけど老犬になって、勢いよく上に巻いていた尾がだらーっと垂れて、毛が薄汚れて・・そんなハチ見たらもういけません。涙がポロポロ止まらない。ラストはちゃんと日本のハチ公のことも紹介していて、本家に対する敬意のようなものが感じられて・・とっても誠実に作られているなあ・・と。心があったかくなってエンドクレジットはきっと作品中に流れていた美しいピアノ曲でしめくくってくれるのだろうと思っていたら・・。何やらわけのわからんふにゃふにゃした歌が流れてきて・・。吹き替えと言い、歌と言い、日本側の手によってこの作品だいなしにされている。ごめんね24・・子犬のハチ、成犬のハチ、老犬のハチ・・合わせて24。他の出演者ではケイリー=ヒロユキ・タガワ、屋台のおやじエリック・アヴァリがよかった。