リトル・レッド レシピ泥棒は誰だ!?

リトル・レッド レシピ泥棒は誰だ!?

アニメだし赤ずきんだし、しかもちょっとひねった内容らしい。普通なら私はこういうのは見ない。でも毎日新聞の批評には「おばあさんの真の姿のバカバカしさに爆笑」とか書いてあって、それで見る気になったのよ。映画を見て楽しい気分になりたかったの。東京まで行かなくてすんだし・・。つまり一ヶ月半ほど遅れて近くのシネコンでもやってくれたの。お客は18人くらい。日本語版。後でわかったけどアン・ハサウェイ、グレン・クローズ、アンソニー・アンダーソンといった顔ぶれ・・いや、声ぶれ。こちらのヒロインの声は上野樹里嬢。はっきり言ってヘタ。ここは合ってるというところと、合ってないというところがある。悲鳴を上げるにしてもこもったような、うなるような声。でも妙な話だけどそこがよかった。何しろ赤ずきんと言っても目はギョロッとしてるし眉間にシワ寄せてるしちょっと屈折している。何やら裏がありそう(実際は裏なんかなくて気立てのいいコなんだけどさ)。上野嬢の声はそんな見かけに合ってる。歌もよかったし。びっくりしたのは狼役の加藤浩次氏。上手だった~感心した~。おばあさんは小宮和枝さんで、こちらはもう大ベテラン。構成はいわゆる「藪の中」ってやつ。赤ずきんと狼とおばあさんときこりが例の話を一人ずつ証言していく。それに森ではやっているお菓子のレシピ泥棒の話を絡ませる。普通「藪の中」というと証言がそれぞれ食い違い、話せば話すほど真相はつかみにくくなり・・となるけど、こちらは反対。話すうちにするするっとあいているところが埋まってパズルが完成するようになってる。小さな子供が見てもわかるようにね。批評通りおばあさんの真の姿にはびっくり大爆笑。おかしいだけでなく何だか勇気もらえたような・・。年だからってふさぎ込んでちゃだめ。もっともっと表に出て新しいことにチャレンジし、新しい友達作らなくちゃ。そんな元気もらえるようなはりきりおばあちゃん。それ以上におかしかったのが、呪いをかけられてしゃべる言葉がみんな歌になっちゃうヤギのおじいさん。ピンチの時でもノーテンキに歌ってるし、角には洗濯物干すとか、もうとにかくおかしくておかしくて涙が出ちゃった。ホント「レミー」どころじゃないんだってば。「サーフズ・アップ」なんかどうでもいいんだってば。「リトル・レッド」はものすごくよくできていて、大笑いできる映画なんですってば!太鼓判!