フランケンシュタイン アダム・ザ・モンスター

フランケンシュタイン アダム・ザ・モンスター

「フランケンシュタイン」と言えば、誕生した時の「イッツ・アライブ!」、少女と遊んでいて水にほうり込み、溺れさせてしまうこと、盲目の男性に出会って「フレンド」という言葉を覚えること、ラスト炎に包まれるところなどがお約束。この映画もそれらのお約束は踏襲している。作り方など細かいことは抜きで、アダムは誕生する。名前がアダムというのもラスト近くになってやっとわかる。だから警官に名前を聞かれても答えられない。と言うか名前の意味もわからない。最初に見た女性、やさしくしてくれる女性・・ヴィクターの妻エリザベスをママと呼び、ヴィクターをパパと呼ぶ。ヴィクターには愛情などなく、実験の成功しか頭にない。そのうち細胞の複製がうまくいかないらしく、皮膚がただれてくる。で、こりゃ失敗だとなって始末されることに。薬殺され、解剖という時になって生き返る。彼は薬や銃、殴打などでは死なないようで。マーカスらを殺すが、脳がべろ~んなどかなりグロい。初めて外に出、追われているうちに、ふらついていた足もしっかりして走れるように。しかしその後は苦難の連続。赤ん坊状態だから意思の疎通ができない。力のかげんができないから次々に人を殺すはめに。警官も町の人もすぐ暴力をふるうし。途中で野犬と仲良くなるが、そのワンコもあっさり殺されてしまう。彼はエリザベスの名札を後生大事に持っているが、呼び出された彼女は知らないと冷たく突き放す。うちの脱走した患者ですと言って連れ戻さないのはなぜ?警官の一人は仲間が殺されたのを恨み、護送中のアダムを撃って埋めるが、死ぬことができない。歌声につられて近づいていくと盲目のエディがいた。彼にはアダムの外見が見えないから気にしない。一緒に物乞いをし、言葉を覚えていく。しかしアダムに女性を世話しようなんて余計なこと思いつくから、またまた悲劇に。エディも娼婦のワンダも死ぬ。アダムはヴィクターの家を捜しあて、再び研究所へ。そこには次のアダムが作られていて。ヴィクターは性懲りもなく研究を続けていたんかい!僕は僕だ!というアダムの抗議を無視して薬を注射。首を切り落として焼くぞなんて、アダムはゾンビかヴァンパイアかい!もちろん代わりにエリザベスが死にます。アダムは森でエリザベスと共に自ら炎に包まれるけど、研究所とヴィクターを道連れにしなきゃだめだってば!アダム役はゼイヴィア・サミュエル。大変だったと思うよこの役。エリザベスがキャリー・アン=モス、エディがトニー・トッド。怖いとか感動するとかじゃなくて、とにかくかわいそうな映画でしたな。