P.S.アイラヴユー
秋ですねえ・・「最後の初恋」に続いてまた恋愛映画ですよ。公開二週目の平日、お客は七人。泣くかな~って思ったけど泣かなかった。何か甘ったれた映画だと思う。冒頭ジェリー(ジェラルド・バトラー)とホリー(ヒラリー・スワンク)の凄まじいケンカから仲直りまでを延々見せられて思う。二人はこんなにも深く愛し合っているのだ・・って、思うわけないだろッ!君達離婚しなさい。一緒にいたってお互いを傷つけ、疲れるだけ。特にジェリー、いくらホリーを愛していたって彼女は君には合わない。ああでも彼は脳腫瘍で若くして死んでしまう。死んでしまったからこそ彼は美化され、ホリーは思い出にひたる。私はバトラー目当てで見に行ったけど、口やあごのあたりが丸くなってきているのはまずいと思う。これ以上太らないよう気をつけた方がいい。回想シーンでの、ホリーに出会って一目ぼれするジェリーはなかなかステキだ。目が、笑顔が美しい。ジェリーはアイルランドからニューヨークへ渡り、リムジンの運転手をしている。彼はホリーに合わせるため多くのこと(家族・友人・仕事・故郷への思い)を犠牲にしたと思う。でもそれを表に出さない。陽気で楽天的。一方ホリーは何をしたいのかわからなくなってる。持ち家は、子供は・・とストレスをためこむ。未亡人になっても生活に困るわけじゃない。いやなことがあればさっさと仕事やめる。母親(キャシー・ベイツ)は近くにいるし、友人(ジーナ・ガーション、リサ・クードロー)もいる。彼女に心引かれる男性ダニエル(ハリー・コニック・Jr)も早速現われる。これじゃ全然気の毒じゃありませんてば。ダニエルはちょっと変わったキャラで、お客のほとんどは彼とホリーが結ばれると思ったはず。しかし結局は「屈折した友人」という関係にとどまる。この二人お互いを深く知り合う努力全然してない。でもホリーにはウィリアム(ジェフリー・ディーン・モーガン)がいるからいいんですぅ・・ってまあ何と都合のいい展開。やさしくてあったかいウィリアムのキャラは好ましいけどね。ミスキャストだと思っていたスワンクだけどなかなかよかった。でも夫なくしても落ち込みそうにもないってふうに見えるのはまずいと思う。ウィリアムもホリーに合わせるため故郷を出るのかな。始めたばかりの靴の仕事ホリーがあきらめるとは思えん。ウィリアムには仕事なくて、それでまた凄まじいケンカするんだろう。