悪魔を見た

悪魔を見た

冬の夜、レッカー車を待っていたジュヨンは、通りかかった男に襲われる。おなかに子供がいると頼んだけど殺され、バラバラにされる。彼女の父チャンは重犯課の刑事で、もう退職したのか。婚約者のキムは半月の休みを取り、チャンからもらった四人の容疑者の資料を元に犯人を捜し始める。そのうちギョンチョル(チェ・ミンシク)が怪しいとなるが、その間にも彼は女性を襲う。彼の部屋を捜索すると、バッグや下着、靴などが見つかり、ジュヨンの指輪も。少女をいたぶっていたギョンチョルを叩きのめし、GPSを飲ませる。ギョンチョルが目を覚ますと、封筒に入ったお金がある。どうやらキムは警察には突き出さず、泳がせる気らしい。キムにとってはこれは始まり。さんざん苦しめてやらないことにはジュヨンも浮かばれない。復讐物は普通捜し出すまでさんざん苦労し、クライマックスでやっと対決となるものだが、この映画は違う。つかまえては逃がし、つかまえては逃がす。正直に言うと、見始めてすぐ後悔した。私は別に残酷シーンが見たくて見たわけじゃない。韓国映画は重すぎるものが多く、私には興味の持てないものばかり。だからほとんど見ない。イ・ビョンホン様が出ているから見る気になっただけ。しかしこりゃいったい何ですか。時々早送りしましたよ。とてもじゃないけど見てられない。キムの行動が・・ギョンチョルを泳がせるってことは、次の犠牲者が出るってこと。そりゃ彼を追跡する過程で助け出すことができた女性もいるけど、出さなくてもいい犠牲者が出たことも確か。それにチャンやジュヨンの妹に魔の手が伸びるってことぐらい予想つくでしょうに。ハラハラするより、アンタバッカじゃないの?と呆れてしまう。その間にも暴力描写は続く。人肉を食べるとか排せつ物を手でかき回すとか相手を痛めつけるとか。いくらビョン様が涼しげなさっぱり顔で魅了してくれても、清らかな涙流しても中和できないんですわ。私つくづく思いましたの。ハリウッド映画では妙ちくりんな使われ方をされることの多いビョン様だけど、そっち見てる方がずっとマシだってね。ラストも、何でギョンチョルの家族を呼び出すのかしら。何の罪もない彼らに何であんなひどい思いをさせるのかしら。こんなことをするほどキムも悪魔になってるってことを言いたいのかしら。すべてが終わって、今まで無表情だったキムの顔つきが突然変わるのはよかったけど。