ヴォイジャー

ヴォイジャー

見てびっくり。期待したのと全然違う。温暖化による飢饉で人類は存続の危機に。2063年に発見された惑星なら住めそうと、探査隊を送ることに。86年かかるから到着するのは孫世代。30人の子供だけじゃ心もとないと大人のリチャードが一緒に。10年後、そろそろ次の世代の準備をという頃、本能や衝動を抑制する薬を飲まされていることに気づいたのがクリストファーやザック。飲むのをやめると・・何しろ年頃ですからな、とんでもない方向へ行ってしまう者も。途中でリチャードとクリストファーが船外活動に。こりゃもうリチャードが死ぬって見え見え。最初はエイリアンの仕業かと思う。SFだし時々異音がするし。ザックはクリストファーが指揮官になったのが不満で、勝手な言動取る。釣られてみんな規則を守らなくなる。イチャイチャする、仕事をさぼる、ケンカをする。自分達はどうせ目的地へは着けない。あれ~おかしいな、エイリアンは?途中でリチャードの死はザックの仕業とわかる。エイリアンは彼のウソ。ザックは殺人の証拠を突きつけられても反対に居直って、こいつがエイリアンとかそっちの方へ持っていく。リンチで死者が出る。普通死者が出ればいくらアホでも目が覚めるものだが、そうならない。いじめられないためにはいじめる方へ回れ・・となる。クリストファーやセラなどまともなのは少数派で追いつめられるが、その間に結ばれたりして、ああこれって青春物なのね。たぶん多くの人はエイリアンがいるとウソついてるザックの前に本物のエイリアンが!とか、戦ってる両派の前にエイリアンが出現してこんなことしてる場合じゃない力を合わせて・・となるのかと思って見ているけど、最後までそれはなし。ヴォイジャーじゃなくてアチャ~。結局エイリアンより怖いのは歯止めがきかなくなった人間。薬で抑制でもしなきゃ目的地へ着く前に殺し合いを始めて全滅するに決まってる。ラストは、薬を飲まなくても統制が取れ、無事目的地へ着いた・・となるけど、楽天的すぎるね。それにしても人工冬眠という設定が全くないのは珍しいね。クリストファー役はタイ・シェリダン。セラ役リリー=ローズ・デップは名前でわかるけどジョニー・デップとヴァネッサ・パラディの娘。リチャードがお久しぶりのコリン・ファレル。こういう裏に何もない善良なキャラというのは珍しい。