生きうつしのプリマ

生きうつしのプリマ

ゾフィは歌手だがクビに。他に結婚式のプロデュースもやってる。生きていくのは大変。父パウルに呼ばれて行くと、ネットで見つけたオペラ歌手カタリーナの画像を見せられる。彼女は死んだ母親エヴェリンにそっくり。自分で確かめに行けばいいのに、パウルはゾフィをニューヨークへ行かせる。どうだったとしつこく電話をかけてくる。いますよねえ、こういう自分では動かなくて子供にやらせる面倒くさい親。もちろんカタリーナは迷惑がるし怒る。でもそれだと映画にならないので、そのうち軟化する。見ていても何かしっくりこないのは、カタリーナが若いんだか年食ってるんだかよくわからないせい。私はカタリーナがエヴェリン本人か双子の姉妹と思って見ていたけど、そうじゃないのね。エヴェリンが亡くなったのは一年前だというし、じゃあ瞼の母ってわけでもないんだって混乱しながら見てた。ゾフィが何のために行動してるのかわからんわけよ。エヴェリンは結婚前パウルの兄ラルフの子を宿し、堕胎したらしい。しかし実際は出産し、それがカタリーナ。だからゾフィとは異父姉妹。カタリーナを育てたのはローザ。ローザは痴呆のせいでカタリーナを見るとエヴェリンと呼ぶ。それで見ている者はますます混乱する(それともトロい私だけ?)。ラルフとパウルは子供の頃から仲が悪い。しかしパウルと結婚したエヴェリンが生涯愛したのはラルフの方だった。ゾフィはニューヨークへ行ったせいで同棲相手と別れるはめになったが、どうせもううまくいかなくなっていたんだし。それにカタリーナのエージェント、フィリップが彼女に一目ぼれしたらしくアタックして来る。歌手として面倒見てくれそう。ラルフはカタリーナと対面できた。カタリーナの亭主は飲んだくれだったが、酒を断つ決心をしたようで。パウル以外はハッピーエンドを迎えるが、それはまあ仕方ないだろう。もっともラストシーンではエヴェリンもパウルを許してくれたようで。それまでは夜寝るとうなされていたからね。カタリーナ役バルバラ・スコヴァは有名な人らしい。ゾフィ役カッチャ・リーマンは「ブラッドウルフ」に出ていたらしい。驚いたのはローザ役カリン・ドール。私は見たことないがヒッチコックの「トパーズ」に出ていた美女だ。この映画が遺作かな?と言うわけでいい映画、感動する映画と言うより、わかりにくい映画だった。ゾフィの歌声も、最初はいいが次第にしつこく感じられ、うるさくなってくる。