イーグル・アイ
公開二週目平日午前、お客は私だけ。あららそうなの?大ヒットしてるんじゃ・・。少し前はこういう映画は見なかった。スピルバーグ・・と聞いてよしッ!って思うような私じゃない。だいたいシャイア・ラブーフってあんまり好きじゃないし。今回も最初出てきた時は、いかにも口先だけの生意気そうなクソガキ。このままずっとこれだったらいやだな~って思った。でもだんだんよくなって。初めてラブーフっていいじゃん・・と思った。ラスト近くは胸キュンキュン。けなげだよなあ、ヒゲもいい。自分捜しとか言って甘ったれてるツッパリ坊やから決断力のある大人に変身。見かけは同じひ弱でもなかみは違う。落ち着いていて暖かみがあり謙虚。めまぐるしい展開の中で成長をちゃんと見せてくれて、私の心にしっかり残りましたよ。彼、エドワード・ノートンに似ているなあ。一方カーチェイスとかは全然だめだった。リアルじゃないし、何がどうなってるのか全然わからない。がちゃがちゃしたうつし方は見ていて苦痛で、こんなシーン早く終りにしてくれ・・って、そればっかり思ってた。一番印象的だったのは「彼女」の目を逃れて国防長官らが話すシーン。カメラやマイクが使えないので唇の動きで話の内容を知ろうとする。ここまでは「2001年」と同じ。でも後ろ向きだと唇が読めない。だったら発声による空気の振動で。近くにあるもの(コーヒーカップとか)からの反射で。何しろ機械だから絶対あきらめない(あッネタばれ?)。これがだめならあれ、あれがだめなら・・と次の選択肢捜す。その執拗さが印象的だった。その一方で目的達成のためならとんでもない被害出しても平気。効率が悪すぎて見てられない。画面はどんどんハデになるけど、お客は逆にしらけるのでは?最初から最後までガンガン飛ばし、音楽もじゃんじゃんとあおりまくるので、見ていて落ち着かなかった。でも主人公二人(ラブーフとミシェル・モナハン)には信頼関係は生まれるものの、恋には落ちない。そこはよかった。クライマックスでアッと思わせ、ラスト引っくり返ってホッとさせるのもよかった。そりゃ○×△の方が映画の質は上がるけど、ハッピーエンドの方が気分よく帰れますからね。他の出演はビリー・ボブ・ソーントン、マイケル・チクリス、ロザリオ・ドーソン。「彼女」の声はジュリアン・ムーアがやってるそうです。