ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ

ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ

これは見るの大変。とにかく退屈。見たのはヴァンサン・ペレーズが出ているから。いちおうファンなんで。ル・コルビュジエ役。パンツ一丁・・いや、ショーツかな、そういう格好が多い。多少おなかまわりは太くなったけど、おなかぽっこりとまではいかず、そこは安心した。彼が当然主役だと思ったけど違った。オーラ・ブラディとかいう人の演じるアイリーン・グレイの方。E.1027とかいう有名な別荘があって、設計したのがアイリーン。所有者はパートナーのジャン。ジャン役フランチェスコ・シャンナはリチャード・ギアに似ているかな。この三人の個性がぶつかり合うという内容なんだろう。でも建物がどうの、家具の形がどうのなんて、あたしゃ興味ないもんで。あたしゃ本棚以外の家具には興味なし。平板で見ているのが苦痛だけど、見始めた以上は見終わらせないと。出てくる人達に生活感がない。ひっきりなしにピアノがポロンポロンと流れる。そよそよとそよ風が吹き、アイリーンはいつだってエレガントで毅然としている。海辺の家、揺れるカーテン、体にまとわりつくような衣装、横顔の美しい女・・。どこを切り取っても絵葉書のように決まる。すでにインテリアデザイナーとして有名になっていたアイリーン。裕福だから愛のしるしにジャンに別荘を建ててあげた。だけどこの家に惚れ込んだコルビュジエは入りびたり、アイリーンがいやがる壁画を描き・・。そのうちこの建物はコルビュジエの作品だということに。でもその陰にはこんなドラマがあったんだよ・・と。ここでのコルビュジエは第三者的立場だが、アイリーンの才能に嫉妬し、自分の功績を吹聴したがる傲慢な男。ジャンは酒癖、女癖が悪く、アイリーンは彼と別れるが、戦争が終わると再会。しかし彼は肝臓ガンで死亡。酒の飲みすぎだろうな。死んだ後も動いていたけど、仕方ないね。死んだ人の首筋あたりはうつさない方がいいよ。私はいつも死体の首筋見る。脈がぴくぴく。最初の方で出てくる歌手はマルサ・ダミア。演じているのはアラニス・モリセットだ。ちなみにアイリーンは98歳まで生きたそうです。