100日間のシンプルライフ

100日間のシンプルライフ

これは毎日新聞の映画紹介欄で知った。「365日のシンプルライフ」の設定をそっくりいただいている。違いは主人公は二人にし、アプリ開発を絡ませ、365日じゃ長いから100日に短縮。「365日」と同じなのはパウル(フロリアン・ダーヴィト・フィッツ)の祖母が心理的影響を与えること。トランク一つに彼女の生涯は詰まっている。恋人ができるのはトニー(マティアス・シュヴァイクホファー)。毎日一つずつ倉庫からものを持ち出すわけだが、そこに出入りするルーシー(ミリアム・シュタイン)に惹かれる。彼女の倉庫は衣料でいっぱいで、こりゃ買い物依存症ですな。パウルは自分で開発したアプリをナナと呼び、会話する。以前アンナという恋人がいたが、トニーのせいでだめになり、そのことを引きずっている。でも今はナナがいる。このアプリにアメリカのIT長者ザッカーマン(アルチョム・ギース)が興味を示す。トニーは売値を上げ、1400万ユーロで商談成立。二人は祝いの酒の勢いで、何も持たないところから100日間という賭けを言い出してしまった。挫折した方の取り分を社員全員に分けることになっている。二人は子供の頃から一緒で、いつもトニーが勝ち組、パウルが負け組だった。でも本音をぶつけ合ってわかったのは、トニーの方がパウルをうらやんでいたということ。互いに思い違いをしていたわけ。途中でザッカーマンがパウルを引き抜きに来る。その時手にするのがリンゴ。このザッカーマンはIT長者ザッカーバーグがモデルで、アップルをライバル視しているのを表わしているとか何とか。あ、そうなんですか、あたしゃリンゴイコール誘惑とか罪とかそっちの方連想したんですが。そのザッカーマンが先にアプリをリリースし、パウル達は無一文にというところはよくわからない。技術を盗まれないようもっと注意すべきだったってことですか?1400万は、アメリカへの誘いはどうなったの?一方ルーシーは借金まみれの泥沼から抜け出すべく一歩を踏み出す。ラスト、三人は車でカンスに。また、アプリには一つ細工がしてあったことが明かされる。登場人物の中で一番印象に残るのはザッカーマン。頭の中は、心の中はどうなっているのだろう。それにしても、恋人との甘いシーンになるとカメラが周囲をぐるぐる回るってのはそろそろやめにしませんかね。ダサいよ。