キャノンボール
この映画が公開された頃はまだジャッキー・チェンのファンやってたと思うが、映画館には行かなかった。その後テレビで見たが印象うすい。今回ビデオをレンタル。DVDは「2」しか置いてない。ビデオは画像がよくないけど、こちとら別に車が目的じゃないしぃ(ジャッキー目当てよん)。オープニングの歌が流れる部分はスピード感があってよかったけど、あとはぱたっと・・。フェラーリだのランボルギーニだのマニア垂涎の車が出てくるんでしょ?でもそれにしては扱いが軽いんじゃないの?いろんな車が出てきて追いつ追われつスリルたっぷり高速レース、車の性能・魅力をこれでもかとばかりに・・じゃないのね。いろんなスターが出てきてそっちの方に比重・・なのね。バート・レイノルズは「黒のトランザムにするかな」というセリフがおかしい。ロジャー・ムーアは気取った英国紳士。もちろん007をパロっている。先頃亡くなったファラ・フォーセットは、こう言っては何だが大根にしか見えない。はっきりしないふわふわしたキャラで、彼女が登場すると映画が止まってしまう。いっそのことムーアと同乗するカワイコちゃんにするとか、銀色のジャンプスーツ着せてさっそうと運転するとか。エイドリアン・バーボーは一時アメリカでセックスシンボルだかピンナップガールとしてファラと人気を二分していたらしいが、日本ではファラだけが有名。ジョン・カーペンターの奥さんだった人で、「ニューヨーク1997」に出ている。この映画では時々胸の谷間見せるため出てくるだけ。違反でつかまっても胸谷チラで逃れていたけど、女性警官には通じなかったってところがおかしい。ジャッキーとマイケル・ホイは日本人という設定だが広東語(?)しゃべる。車は・・スバル?まあ若かったねこの頃は。逆に見るも無残な老醜さらしていたのがディーン・マーティンとサミー・デーヴィス・Jr。他にピーター・フォンダ。豪華な顔ぶれ揃えてお気楽にやってる感じ。ストーリーはメチャクチャ。レースだからタイム競うわけだが、いっせいスタートではなく、車によってまちまち。カードにパンチした出発時刻とゴールでパンチした時刻との差がタイム。だからゴール地点で皆が先を争って駆け出し、一番先にパンチした者が勝ちのはずないのよ。それにしてもジャック・イーラムの顔はすごいなあ。出演者の中で一番インパクトある。CGみたいな顔だ・・なんちゃって。
キャノンボール2
今回のジャッキーは「007」に出ていたリチャード・キールと組む。車は・・ミツビシ?相変わらず広東語しゃべってる。髪が短くてかわいい。バート・レイノルズ、相棒役のドム・デルイーズ、ディーン・マーティン、サミー・デーヴィス・Jr、ジャック・イーラム、前回負けたので今回は主催者になる石油王のバカ息子シーク。「1」から引き続いての人はこれくらいか。あッ、ロジャー・ムーアの母親役の人もちょこっと。この人は品がいい。シークの父親役がリカルド・モンタルバン、ランボルギーニ美女がスーザン・アントン。そう言えばこんな人いたな、第二のファラ・フォーセットという感じで。途中で脚線美見せるシャーリー・マクレーン、テリー・サバラス、ヘンリー・シルバは「アリゲーター」でワニに食われていたっけ。極めつけはフランク・シナトラ。ちょっと意外だったのはダグ・マクルーアとジム・ナーバス。マクルーアはシークの奴隷で、彼が父親に怒られる度に代わってビンタされるの。そして「ありがたや」って言うの。テレビムービーでのさっそうとしたヒーローぶり見慣れているから、こんなみじめな役のマクルーアなんて見たくない。ちょっと悲しい。でもすごくおかしい。シークと医者(イーラム)と彼の三人が車に乗って、医者が誤って彼に注射しちゃうところもおかしい。やたらりっぱな体つきしてるのもおかしい。ナーバスはテレビの「マイペース二等兵」のゴーマー・パイル役でおなじみ。今はネーバースと表記するようだ。今回もやっぱり二等兵で、さすがに年取って太っていたけどパイルそのまんまのキャラ。いつもがみがみどなりつけていたカーター軍曹(フランク・サットン)。井出涼太氏と内海賢二氏のやり取り・・はぁ~懐かしい。今の人は知らないね。さて今回もスピード感があるのは冒頭だけ。飛行機やヘリで変化をつけていたのはよかったが、クライマックス部分はおっそろしくモタモタしている。大スターが皆学芸会並みの演技。シナトラは人をなめたようなごうまんなキャラで、すっごく感じが悪い。あと印象に残るのはオランウータン。警官がぶちゅーとキスされるところや、殴られてもどっきりカメラだと思い込んでいるところがすごく笑えた。せっかくのギャグが、見せ方がまずいせいで笑えないとかいろいろ欠点はあるけど、「1」よりはおもしろいと思う。
キャノンボール3/新しき挑戦者たち
かなり酷評されているので覚悟して見たが・・それほどひどくもなかった。いや・・ひどいけど、それを言うなら「1」や「2」だって・・。確かに核になるものはないな。誰が主人公なの?今までだとそれでもバート・レイノルズとドム・デルイーズのコンビがいちおう中心だったけど。それとこの作品クライマックスがない。「2」のクライマックスはない方がマシだったけど。出演者はぐっと小粒。ジョン・キャンディとユージン・レヴィはいつもセットで出てくる。キャンディ扮するチャーリーと、レヴィ扮するレオの愛人ティファニー(ドナ・ディクソン)のコンビがいちおう主人公か?このマリリン・モンローを気取ったティファニーが、フラフラしていて悲観的なことばかり言っていてじめじめうじうじ。何でこんなの出してくるんだろ。コメディーなんだからもっとカラッと明るくいきましょうや。ラストも不実なレオと別れ、チャーリーに「私の面倒を一生見てくれない?」だってさ。人に寄りかかるのもたいがいにしろッ!寄生虫女め!他にカール・ルイスがちょこっと。マイケル・ジャクソンに似ているな。「アライバル ファイナル・コンタクト」に出ていたけど今はどうしているのかな。アリッサ・ミラノがちょこっと。リー・ヴァン・クリーフが冒頭ちょこっと。あれだけ?って拍子抜けするくらいちょこっと。キャノンボーラーを目の敵にする警察の本部長がピーター・ボイル。テレビ局のスタッフの一人ミミ・カジクは「タイム・シーカー」に出ていた人。「1」や「2」にはランボルギーニに美女が乗っていたけど、今回は・・フェラーリ?メロディー・アンダーソンとシャーリー・ベラフォンテ。シャーリーは名前でわかるけどハリー・ベラフォンテの娘。「1」から「3」まで出ているのはシーク役ジェイミー・ファーだけか。ジョン・シュナイダーはどこに出ているのかと思ったら冒頭のランボルギーニ。あれじゃあわからないね。彼は190センチ以上ある大男だから、座席もさぞ窮屈だろう。一番おかしいのがブルック・シールズ。格安料金の代わりにサービスは手抜き、安全も今いちという航空会社のスチュワーデス。映画が作られた1989年頃はまだ20代で美しさの盛り。名門プリンストン大学を優秀な成績で卒業という才女。でも女優としてはぱっとしないという当時の彼女の境遇をパロっている。
キャノンボール3/新しき挑戦者たち2
客にブルックスと呼ばれて怒るとか(ブルックス・ブラザースと混同しているからか)、ハイジャック犯の頭をお盆で思いっきり殴るとか、捨て身の(←?)お笑い演技。ラジー賞(ワースト助演女優賞)も見事獲得。でも私はドナ・ディクソンの方がワーストだと思うけど。機長らがハイジャック犯を取り押さえてよかったよかったと喜ぶが、気がつくと操縦室がからっぽ。飛行機は滑走路を飛び出し、一般道路へ。ここは大いに笑えた。スケールの大きいバカバカしさ。CGじゃなく、本物走らせているし。歩道橋か何かにぶつかって尾翼が折れるところもいい。ただよく見ると尾翼は壊れたけど橋には何の傷もついていないのが不思議。ちょうどいいタイミングで尾翼だけ爆発させたのかな。その後、本部長達が待ちかまえる砂漠に現われるが、ここは少し引っ張りすぎという気もした。おそらくこの映画で一番金のかかったのは飛行機だろうから、何度も使いたいのはわかるが・・。前にも書いたがこの映画クライマックスがなく、ゴールも何となく。結局誰が優勝したのかたいていの人は覚えていないだろう。だったら居並ぶ車を蹴散らしてあの飛行機が堂々ゴールとかさ。どうせならそこまでバカバカしくやって欲しかったな。ゴール後の参加者のあれこれもいらないシーンだ。ティファニーがレオと別れてチャーリーの元へとかさ。あたしゃてっきりチャーリーとレオがののしり合いながら大陸を横断し、その間に仲良くなるとか。反対にもっと仲が悪くなるとか。ティファニーはゴール地点で再登場だと思ったのに。もっとも今回のキャンディとレヴィのかけ合いはちっともおもしろくなかったんだけどね。私が一番印象に残ったのは、金持ちのスキー選手スローン兄弟がずるをしようと例の飛行機に乗って、サービスが悪くて食事も出てこない。すると隣りの席のフランス男が「私の粗末なモノを・・」と言ってくる。断っても何度もくり返す。「粗末なモノ」ってピーナッツのことなんだけど、スローンは誤解して・・というギャグがおかしい。このフランス男ジャン・ピエール何とかっていうんだけど妙な色気があってさすがフランス人(←?)。20年後の今は相撲部屋の親方みたいになっていてあちゃーって感じなんだけどね。てなわけでアホアホ作品だけど私は「1」や「2」よりこっちの方が好きだな。大スターの余裕こいたお気楽演技見てるよりマシ。