リベリオン

リベリオン

え~と、何ですかこれ。クリスチャン・ベール版「マトリックス」ということでよろしかったでしょうか。こら、そんな日本語使うな!ベールってこういうてこな映画が似合う。顔だって無表情にしているとてこでしょ?整っているように見えてゆがんでいる。最初ショーン・ビーンが出てくるけど、何もしないうちにベールに殺されちゃう。彼のファンがっかりするだろうなあ。後で死体になって出てくるけど、裸だからチチ毛が見えるぞウプッ・・なんてね。感動しなけりゃならないシーンなのに笑いこらえたりして。他にエミリー・ワトソンが出ていて、ビーンと彼女のせいで任務に忠実だったベールの信念がぐらつくわけ。ワトソンは演技は申し分ないけど、それでなくても灰色のくすんだ地味な映画なんだから、もうちょっと鮮やかな色彩感じさせる人の方がよかったような。びっくりしたような、まんまるな目をしたオバさんに、ベールが心動かされるとも思えんが。内容は近未来の超管理社会。犯罪や戦争の原因になるから、人間から感情を排除する。芸術作品も動物もだめ。感情をなくすため、毎日自分で薬を打つ。違反すれば死が待ってる。支配者役の人は「イベント・ホライゾン」に出ていた。今回はスクリーンでのみ登場。つまり実在しない。印象としては「アイ,ロボット」や「華氏451」風。こういうのはアニメでならよくある。それを実写で、地味な色合いでやってお客来るのかな。売りは「ガンカタ」とかいう武術。剣道の防具とか日本刀みたいなの出てくるし、銃乱射するし・・まあわけわからん。ベール君真面目な顔してアホなことやってくれます。どんなに締めつけても頑強に抵抗する人々は常にいて、ベールは彼らの味方するけど、反乱・・暴動は要するに殺し合いで、その殺し合いなくすために管理社会になったのになあ・・。薬の供給完全に止めるとかそっちの方へ話持っていくこともできたと思うが。いちおう薬工場爆破するけど、メインは統治者の暗殺。てなわけで人類は結局殺し合いをやめないのさッ!これを見たのはテレビ。態度がぐらつき始めたベールがわりと最後になるまで野放しにされてる。管理社会のはずなのにおかしい・・などのストーリーのゆるさが気になったが、まあ楽しめた方。そのうちDVDをレンタルしてノーカットで見てみようと思う。

リベリオン2

これを書いてからもう10年以上たつ。たぶん「午後のロードショー」で見たんだと思う。その後DVDを買った。サラサラッと感想書いたけど、それをアップして終わり・・にはしたくなくて。たまにこういう引っかかる作品があるのよ。DVDにはコメンタリーが二種類入っていて、時間もお金もない中で何とか作り上げたのだとわかる。ロクにヒットしない・・と言うか、コケたようだし、二人の批評家には「作ったこと自体が間違い」と酷評されたんだそうな。まあ私は「マトリックス」よりこっちの方がずっと好きだけどね。この映画が記憶されるとしたらガン=カタによってだろうけど、私はあんまり興味引かれなかったな。超管理社会とか独裁制、その中でも信念曲げない反逆者もどうでもいい。どこに引かれるかと言えば表面的なことで。登場した時のプレストン(ベール)とパートリッジ(ビーン)の目つきの違い。パートリッジは伏し目がちで、女性的。後で出てくるメアリー(ワトソン)なんかよりよっぽどヒロインしてて、もう笑うしかない。プレストンがさんざん撃って、暗闇にポッと光がと思ったら、熱くなった銃身を表わしているらしい。斬新すぎる~。ウィリアム・フィクトナーは独裁者側の方が似合う。映像でしか出てこない支配者ファーザーがショーン・パートウィーで、彼はすでに死んでいて、実権握ってるのは副総裁デュポン。演じているアンガス・マクファンは口のあたりがでろんとしていて締まりがない。アクションはがんばっていたけど惜しい顔つき。ファーザーの代理人がデヴィッド・ヘミングス。それほど太っては見えなかった。ワトソンはうつる度に残念で。メアリーとパートリッジがうつった写真も違和感ある。特にメアリーの目線。パートリッジの後任ブラントがテイ・ディグス。「TATARI」に出ていたアンチャン。心が揺らぎ始めたプレストンがわりと放任されていたけど、泳がせておいて、ユルゲン(フィクトナー)をリーダーとする地下組織に近づかせるのが目的だったのね。あと、プレストンの息子がよかった。ダミアンみたいな冷たい感じで、父親でさえも密告しかねないような感じだったけど、仮面かぶっていたのでした。そのきっかけは母親が連行され、処刑されたこと。子供はちゃんと見ているんですな。