穴(2001)
題名だけでなく、ストーリーも穴だらけというのがこの映画の評価。18歳の大学生が書いたという原作は、もっと漠然としているらしい。四人の学生が行方不明になる。そのうちリズが戻ってくるが、穴の中には三つの死体。いったい何があったのか。彼女に話を聞くのは精神科医のフィリッパ。そこでの四人はいやにお行儀がいい。作り話なのは明らか。四人を閉じ込めた犯人としてマーティンが疑われる。次は彼の話か。いや、彼には穴の中で何が起きたのかなんてわかるはずがない。では我々が見せられているこれは?こっちの方が事実だが。最初の方はマーティンの回想だけどいつの間にかリズの回想になっている?四人のうち、ジェフとフランキーは恋人どうし。マイクは恋人と別れたばかりだから、リズにとっては絶好のチャンス。ああでもマイクはちっとも振り向いてくれない。たぶんそれを見越してマーティンはリズに協力したのだ。彼は彼でリズに相手にされない。三日が過ぎてもマーティンは扉を開けに来ない。来るはずがない。扉は内側から開くし、そのカギはリズが持っている。ドミニカから呼び戻されたマーティンは自分が犯人にされているのを知って驚く。何でカギはリズが持ってると言わない?後で彼女に詰め寄るけど、場所は橋の上?突き落とされるって見え見え。見つかった死体からはカギが・・。もうこれで犯人は彼で、自殺したのだとなる。フィリッパはリズに穴へ引っ張っていかれ、真相を聞かされるが、リズは公表を拒む。連れていかれた時点でこうなるの見え見え。どうして録音の準備しない。どうして証人となる第三者を無理にでも連れていかない。うまく罪を逃れたとほくそ笑むリズだが、これですむほど警察は無能なのか。リズ一人がなぜ穴から脱出できたか、その説明はされていないぞ。もう事件は片づいたと決めつけるぼんくらトムを演じているのはスティーヴン・ウォディントン。「キャリントン」や「スリーピー・ホロウ」に出ている。多くの感想は、リズ役ゾーラ・バーチの演技がすごいってことと、フランキー役キーラ・ナイトレイの美しさ。おまけにちらりとヌードも見せる。私がこれを見たのはマイク役デズモンド・ハリントン目当てだけど、ギョギョッ!ローレンス・フォックスが出ているじゃないの!!若くてかわいくて天真爛漫。たぶんこの年頃のハサウェイ(ルイス警部のね)は神学校で真面目に清らかに・・(こっちは後味悪い結末だから、そっちの方を妄想して・・)。