愛しのローズマリー
これはだいぶ前にWOWOWで見たことがある。コメディーだが、ところどころやり過ぎと言うか、鼻につくところがある。それを救っているのがグウィネス・パルトロウのさっぱりした品のよさ。ハル(ジャック・ブラック)は9歳の時父親(ブルース・マッギル)をなくす。モルヒネによるうわごとを遺言と思い込み、女をものにするならとびきりの美女でなくちゃ・・と、成長した今日もせっせと口説くが、相手にされない。そりゃそうだ。太っていて暑苦しいし、自信たっぷりでなれなれしい。相手の気持ちなんておかまいなし。ある日エレベーターの故障で缶詰めになるが、一緒に乗っていたのが有名なカウンセラー、ロビンス。彼に暗示をかけてもらい、その後は女性にモテモテ。外見ではなく、内面・・心の美しさが見えるようになったからだ。と言うか、要するに彼女達は(心根はやさしいが)男性には見向きもされないタイプで。そのうちハルはローズマリーという美女に一目ぼれ。椅子が壊れるなど妙なことが起きても、彼はその意味に気づかない。美しいだけでなく、心もやさしい彼女は、ハルのボスの娘でもある。彼の提案は重役会議で大好評。恋と出世は約束されたも同然。しかし友人のマウリシオは、何であんなブスの超デブ女と?・・と心配し、ロビンスに談判。その結果暗示を解かれたハルは・・。マウリシオのやることはお節介だし、尻尾の話は下品。ローズマリーは平和部隊に志願するなど心がけはりっぱだが、あの体格で務まるのか。ラルフとの関係もよくわからない。この映画で一番印象に残るのはケイデンス。ローズマリーは病院の小児科病棟でボランティアをしているが、ハルには子供達がなぜここにいるのかわからない。どこも悪くないように見えるが・・。暗示が解けてから見ると、ケイデンスの顔にはひどいヤケドが・・。ハルは暗示によって心の美しさが見えるようになったけど、逆に見えなくなったものもあったってこと。どちらか一方じゃだめだってことだ。意地悪ナース役の老女(実際は若い美女なのだが)が笑える。