ゼイリブ
デンバーから出てきたネイダ(ロディ・パイパー)。何とか工事現場で働くことができたが、ねぐらがない。フランク(キース・デヴィッド)のおかげで、似たような境遇の連中が集まっているところへ。娯楽は一台のテレビだが、時々妙な映像が入る。電波ジャックで、何やら警鐘を鳴らしているようだが。近くの教会に不審なものを感じたネイダは中に入ってみる。段ボールと妙な実験器具。そのうち警察が踏み込んできてあたりを破壊しまくる。押収を免れたサングラスをかけてみると、そこにあったのは違う世界。目に見えているのとは違う世界。しかも人間ではない生き物がまじってる。どうやら異星人が入り込み、サブリミナル効果で人間を洗脳しているようだ。やがて相手に気づかれ、追われる身となる。関わりたくないと頑強に拒むフランクにサングラスをかけさせ、仲間にする。そのために延々と殴り合いをする。フランクがもめ事に巻き込まれたくないのは田舎に妻子がいるからだが、ネイダも左手の薬指に指輪をしているぞ。ところでこのパイパー・・知らない人だが、上半身裸になると筋肉の塊みたいだし、首もえらく太い。後で調べてみたらプロレスラーだった。ブロンドの髪を肩まで伸ばし、顔立ちはなかなかハンサムだ。誰かに似ているな・・そうそう、ジェームズ・ステイシーによく似ている。61歳で亡くなったそうな。演技はうまいわけじゃない。でも、映画全体が何となく危なっかしい感じなのだ。何がどうなってこうなったかの説明が不足している。と言うか、説明する気がないように思える。で、それでもいいじゃんジョン・カーペンターなんだしという感じ。ネットで批評見てもみんな寛大。情けないことに人間の中には彼らに取り入って甘い汁を吸おうとしているのがいる。侵略じゃないビジネス。どうせなら勝ち組につく。警察の中にも金や昇進に釣られて協力する者が。反抗する者は反政府主義者とみなされる。ネイダもフランクも事態に気づいたもののどうしたらいいのかわからない。そこへギルバートが現われ、逃げ延びた仲間達と合流。電波の発信源を突き止め、破壊すれば洗脳も解けるらしい。ところが秘密であるはずのここにも警察が襲いかかり・・。たぶんネイダが逃亡中知り合い、信用したホリー(メグ・フォスター)が知らせたのかも。彼女はテレビ局のAD。その後出てくる地下の広い基地は何となく「ウエストワールド」風味。サングラスは「MIB」風味。発信源は破壊したものの、フランクもネイダも殺される。その後洗脳が解けて現実が見えるようになった人間達がどうやって異星人と戦うのかは不明。そこまで面倒見きれないよ自分達で何とかしな・・って感じで映画は終わる。