能面検事1表情のない検察官
この作品のことは全く知らなかった。田舎にいると本屋に行くのはなかなか難しい。本屋のほとんどは郊外にあり、車でないと行けない。だから東京へ行くとまず本屋をのぞく。思ってもみなかった本に出会う。帯を見て驚いた。テレビドラマ化されて、金曜の夜スタートだって!?後でわかったが、テレビ東京なので、田舎ではやってない。偶然東京にいたおかげで見ることができた。もっと調べてパソコンで配信されてるのを知った。ああ、よかった!2回目以降も見られる!原作三冊も早速ゲット。これも東京にいたおかげ。ちなみにこの感想文はホテルで書いてます。紙がないのでそこらを回って裏が白紙なのをゲット。土用のウナギの宣伝チラシ。大阪地検の刑事部検事不破(上川隆也氏)は、どんな時も能面のような表情を崩すことがない。自分の流儀を守り、まわりに左右されない。そのせいで煙たく思っている者は多いが、隠れシンパも。研修を終え、不破の事務官として働くことになったのが惣領(吉谷彩子さん)。彼女はすぐに感情が顔に出てしまうタイプ。また、不破によく言われるのが「自分で考えたまえ」。教えてもらっていないことはできないとか、そういうのはあるよなあ。「○○ですよね」とか「○○じゃないんですか」とかそういう言い方もよくある。よく考えてみりゃ自分で考えてない。今回は前科のある性犯罪者ということで、引きこもりが続く八木沢(渋谷謙人氏)の件。被害者は原作では8歳だが、こちらでは高校生にしてある。八年前の事件も、幼女監禁ではなく、痴漢行為に。しかもえん罪ということに。犯人も変更するかな・・と思ったら、こちらは原作通りでした。不破は30代後半という設定だが、上川氏は60歳なので、いくら若く見えると言ってもちょっとアレでした。無理がある。でも原作の設定にとらわれる必要もないしな。「能面のような」という言い方はよくするけど、実際に映像でやるのはけっこう難しい。笑いをこらえているように見えてしまうこともしばしば。まあそのうち慣れるだろうけど。吉谷さんは知らない人。仁科が観月ありささん、榊次席検事が寺脇康文氏、特捜部検事高峰が竹財輝之助氏。それにしても喫茶店などでペラペラと仕事の話・・いいのかな?
能面検事2証拠の揃わない容疑者
アパートで見つかった男女の死体。女性の方はここに住んでいる須磨菜摘、男の方は楠葉。容疑者として浮かび上がったのはホームセンターに勤めていた谷田貝。彼は以前から菜摘につきまとっていて、彼女が楠葉と同棲し始めたのはボディガードになってもらうためもあった。犯行があった頃酔っ払いとケンカしていたと谷田貝はアリバイを主張。彼は前科があるので逃げ出したが、酔っ払いの方は交番へ連れて行かれたから記録が残っているはず。ところがこのことは報告されていない。不破が交番を捜して調べてみると、ケンカの記録はちゃんとあり、相手の男性長倉に確認すると迷わず谷田貝を選び、アリバイは成立。捜査は振り出しに戻ってしまった。同時に西成署で事件の資料の一部が紛失していることも明らかに。この、資料の紛失が公然の秘密になっていることに犯人が便乗したことが後でわかる。さて、谷田貝が無実となると菜摘へのストーカー行為が高じてという線はなくなる。もしかしたらとばっちりを受けて殺されたと思われている楠葉の方が本命だったのでは?楠葉は会社でクレーム処理係をしているが、聞き上手なので対応はうまかったらしい。女性に対してもそんな感じなので中には勘違いしてしまう者も。会社に押しかけてくる者、果ては自殺したなんていう女性も。途中不破は惣領の目の前で狙撃され、病院へかつぎ込まれる。昏睡から覚めるとすぐ病院を抜け出し、犯人を追いつめるけど、自分を撃ったことについては何も言ってなかったな(撃たれ損?)。原作と違うのは、当日菜摘は旅行に出て不在、楠葉一人だったはずが谷田貝のせいで巻き添えを食うはめに・・ってこと。谷田貝は疫病神ですな。ところで彼の長倉への暴行はどうなるの?
能面検事3記憶のない容疑者
不破が手がけているのは、田中という男の転落死事件。容疑者吉野はアルツハイマー病のため、記憶がはっきりしない。彼は雨が降ると傘を持って孫の佑真を迎えに行く。彼は居酒屋で働いており、ゴミを出しに外に出た時、田中が倒れ、階段の二階部分にいる祖父を見たが、何が起きたかは見ていない。佑真の母親はシングルマザーで看護師をしていたが、二年前交通事故で死亡。それ以来祖父と二人暮らし。生活は苦しく、その上祖父の世話まで。一方不破が気づいた捜査資料紛失事件。紛失しているのはいずれも大阪府警と所轄との合同捜査のもの。件数は200件以上。実はこのことは田中の件にも関係していて。佑真の母親をひいたのは田中の車だが、ドライブレコーダーの記録など資料が紛失したため、検察は田中を起訴できず、無罪に。それでも田中が一般常識の持ち主なら殺されることはなかっただろう。しかし彼はことあるごとに無罪になったと吹聴し、母親の方から飛び出してきた・・つまり自殺だなどと言っていた。後でわかるが、母親が道路へ飛び出したのは迷い犬を見つけたため。あまりにも不注意で、全部が全部田中が悪いとは言えない。しかも飼い主は自分の犬のせいで・・ってことを黙ってて。資料の紛失のせいで裁判は行なわれず、そのせいで佑真側には大きなモヤモヤ感が残ってしまって。負の連鎖ですな。佑真役楽駆氏はイケメン。
能面検事4検察の裏切り者
今回は前編か。ちょっとめまぐるしくてついて行くのが大変。今問題になってるのが森友・・じゃない、荻山学園国有地払い下げ事件。不破は42件も抱えているのでこの件は断る。戸籍売買をめぐる殺人事件が起きており、今回はこれがメインかなと思っていたら・・。荻山学園の園長と、財務局調整官の安田の間で、土地の価格をめぐって何かあったのではないか。衆議院議員兵馬とのつながりは・・。特捜の高峰が財務局をガサ入れし、事務官の前田(大西流星氏)は資料原本のコピーを命じられるが、その際一枚だけ紙質が違っているのに気づく。資料の改ざんが可能なのは特捜部か財務局の者だけ。特捜部だったらえらいこっちゃ。何しろ大阪地検は以前にも改ざん事件を起こしており、今回もとなると大変なことに。ちなみに前田はその際責任を取って辞職した検事の息子という設定。不破は今回も協力を断るが、東京から最高検の折伏(宮川一朗太氏)ら三人、それに東京地検次席岬(宇梶剛士氏)も来る。その岬の要請とあれば不破も断れない。岬の息子のことは触れられてなかったな。折伏らは露骨に女性・・惣領を蔑視。また本来なら情報を共有し、協力し合うのが筋なのに、自分達だけで抜け駆けしようとする。高峰の尋問に安田は黙秘を続け、捜査は進んでいない。不破が荻山に聞いた話では、小学校の建設予定地は二つあったはずなのに、一つが割愛されているとのこと。問題の1ページには・・差し替えられた部分にはそのことが記載されていたはず。そこで不破は割愛された候補地寺井町へ行ってみる。そこには以前学生寮があり、その学生目当ての食堂もあった。寮はなくなり、食堂は廃屋になっていたが、そこで見つけたのが仲良くおさまる高峰と安田の写真。何と二人は知己だった。捏造や収賄を疑われてもかまわないくらい彼ら二人には隠したい秘密があるのだ。不破が目をつけたのは廃院となった鏑木医院。この後敷地の一角から白骨が見つかり、それはある程度不破も予想していたけど、もう一体見つかるとはさすがの彼も予想していなかっただろう。
能面検事5白骨の本音
見つかった白骨は20代の男女のもので、どちらも殺されたと思われる。衣類など手がかりになるものはないが、男性には足に手術の痕跡がある。女性の方はそのうち例の食堂で働いていて、ある日突然行方不明になった小春だとわかる。男性の方は京阪大学応援部で、暴力団ともつながりのあった田久保だとわかる。高峰と安田は共に小春に好意を持ったことから仲良くなったが、田久保も彼女に目をつけていた。荻山学園の件で寺井町を候補からはずしたのは、工事によって遺体が見つかってしまうのを恐れたため。文書改ざんは安田がうっかり寺井町を候補に挙げてしまったため、それが記録に残ってはまずいと。あの日、店に出てこない小春を心配して捜し回っていた高峰と安田は、廃院で胸をナイフで刺され、虫の息の彼女を見つける。そばには後頭部から血を流して死んでいる田久保。小春は妹の実花のことを頼んで息を引き取り、二人はその遺志を汲んで死体を別々に埋め、実花とその母親には毎月金を送り続け、それは実花が引越すまで続いた。涙を誘ういい話だが、不破は情には流されない。田久保を殺したのは実花だと見抜く。安田はともかく高峰の方はそれに気づいていたようだが。不破の相手はよく情に訴えようとするけど、彼から見ると情に流され、正しい行動を取らなかったせいで、今の高峰や安田のように罪に問われるはめになる。いくら小春の最後の頼みでも、不破なら無視して事実を明るみにするってことか。高峰は怒りを抑えきれず、不破を殴っていたけど、不破は表情を変えず聴取に移る。たぶんこのことは記録されないだろうから、殴られ損ですな。途中惣領は折伏らの汚いやり方を見て自信をなくす。折伏がほのめかす不破の過去について岬に聞く。そこでわかったのは、20年前の不破は感情が表に出るタイプで、それを相手に利用され、一人の女性の死につながったということ。起訴もできなくなったということ。また、岬が言うには今回実花がしたことを明るみに出すことで、彼女が20年間背負っていた肩の荷を下ろせると。高峰達は小春の遺志を尊重したけど、そのせいで実花は悩み続けることになった。姉を助けるためとは言え人を殺したこと、姉に言われてそばを離れたけど次に行ってみたら二人ともいなくなっていたこと。そのせいで姉が本当に死んだのかわからなくなってしまった。ちなみに彼女は当時14歳だったし、公判は維持できないと判断した不破はこの件は不起訴に。だからますます殴られ損・・。ところで立っている不破を見てずいぶんおなかが出ているなあと思ったのは私だけ?
能面検事6孤独な復讐者
堂島駅前で次々に人が襲われ、七人が死亡する。犯人笹清はその場で逮捕される。彼は失うものが何もない”無敵の人”とうそぶき、人並みの人生が送れないことを社会のせいにする。当然彼には非難が殺到するが、自分達の不満を代弁してくれていると擁護する動きも。そんなおり、小包が爆発し、仕分けしていた前田が重傷を負う。テレビ局にはロスト・ルサンチマンと名乗る者から犯行声明が。不破は榊の命令で笹清の取り調べと、爆破事件両方を担当することに。笹清に共犯者がいるのか、テロリストの仕業か。大阪府警本部から帯津が来て、公安部と情報共有をと言ってくる。テロリストとなると公安部の担当だが、不破は断る。彼はまず笹清を精神鑑定にかけることにする。逮捕直後の彼を取り調べた成島と緑川からも話を聞く。高まる市民の声をなだめようと再現実況見分が行なわれる。不破は反対したのだが。そこでトラブルが起き、帯津は不破のせいにするが、榊は逆に帯津の失策を数え上げ、彼をぎゃふんと言わせる。ところで見分が行なわれることは秘密にされていたが、事件の犠牲者の遺族のところには知らせが届いていた。ってことは犯人は警察とかそっち関係の者ということになる。しなくてもいい余計なことをしてるという感じ。ゲストは鶴田真由さん。テレビで意見述べるのがふかわりょう氏。ところで”孤独な復讐者”って一見笹清のことのように思えるけど、実際はあの人のことだろうな。確かに孤独だもんね。今回わかったこと。不破はほとんどまばたきをしていない。まばたきすると表情が崩れるおそれがあるからね。でも目が乾くよ。
能面検事7大阪地検、最悪の一日
今回は三回のうちの二回目なので、たぶんつなぎ的な内容になるんだろうなと思いながら見る。前田が昏睡から覚めるが、まだショックが残っているようだ。彼は爆発で指をなくし(原作だと七本)たが、不破から見ると彼も容疑者の一人。誰に対しても感情を排し、平等にあたる。惣領には納得できないが。その頃あの実況見分の現場に現われた怪しい人物がやすやすと地検に入り込み、総務課の仁科達を人質に立てこもる。要求は笹清の釈放。だけどあの・・おかしくないか?何で入口を通過できるんだ?彼はかさばる改造銃を持ってるし、体には爆薬を装着している。彼はケータイで誰かの指示をあおいでいる。後で身元が割れて名前は間柴とわかるが、手袋もしてないし、最初かぶっていたピエロの面をはずして素顔さらすし、いったいどうなってるんだ?結局彼の目的は弟を死に追いやった会社の上司、桑原を捜し出すことで、人質の中にいるのだが、アンタ何で桑原はどいつだって人質達に聞かないの?と言うかアンタ顔も知らず行動起こしたの?地検を狙ったのはその桑原を不起訴にしたから。もちろんここで不破の説得があって(3分間くださいとは言わないけど)間柴は投降。あたしゃ笹清がロスト・ルサンチマンの協力で逃亡するところくらいまで行くかなと思ってたけど、不破が襲われて倒れるところまで。原作だと爆発だけどこっちは違ってたな。
能面検事最終回存在しない犯人
今のドラマってすぐ終わっちゃうんだな。でも、元々の原作のエピソード数が少ないしなあ。不破は爆発ではなく刺されたことにしてある。この方がショッキングだが、昏睡状態から覚めるとすぐ病院を抜け出し、動き回るというのはちょっとね。不死身すぎる。原作と違い前田は指は七本も失っていないようだ。テレビ向きに変更。不破がいないので惣領が笹清の取り調べをすることになるが、最初のうちはうまくいかない。視線が泳いでいる。途中不破のやり方を思い出して心を落ち着け、再開したと思ったら不破が登場。惣領の取り調べデビューは尻切れトンボ。いつの間に調べたのか不破は笹清が母親の死後父親に虐待され、性格が変わってしまったことを明らかに。余裕たっぷりだった笹清は初めて動揺。ただし、テレビでは父親は出てこない。そんなものよりうつすものがある。護送中笹清は何者かの協力で逃走するが、ほどなく死体で見つかる。原作だと自分の賛同者が現われ、喜んでいたことになっているが、テレビでは違う。不破の指摘で動揺したことにしてあるからね。不破は最初からロスト・ルサンチマンなんて存在しないと思っている。犯人の目的は笹清。爆破事件等は彼を連れ出すための手段。事件が多発すれば警察は混乱し、人手が足りなくなり、警備が手薄になる。で、真犯人は・・。彼と被害者の一人内海との出会い。それがいつの間にか愛情に発展し・・。でも片方は警官、片方は被害者の遺族(内海の父親も女性をストーカーから助けようとして巻き添えを食って亡くなっていた)だから、交際はまわりには秘密にしていた。今度の日曜日思いきって母親に報告しようと話していたあの日・・あの事件が起きた。幸せが未来がぶち壊された。笹清は逮捕されたけど、刑が確定するまで何年かかるかわからない。39条によって無罪になる可能性だってある。そんなことにならないよう自分の手で復讐を・・。でもアンタのやってることって笹清と変わらない。関係のない人にケガをさせている。それができるのは笹清と同じでもう失うものがないからだけど。今回も不破は自分を刺したことについては言及していなかったな。刺され損。ラスト、原作だと犠牲者を悼み初めて能面ではない表情を見せる不破を惣領と仁科は目撃する。テレビでは惣領一人だが、不破の表情は見せない。それでいいと思う。・・と言うわけで終わっちゃったけど、何かもったいないよね。何とかストーリーひねり出して第2シーズンお願いします。単発の2時間ドラマでもいいですから!