ブリックレイヤー
ブリックレイヤーとはレンガ積み職人のこと。アーロン・エッカート主演とくれば見逃すわけにはいかない。これには原作があるらしいが、まあ古本屋で気長に捜すしかないかな。冒頭女性が殺されるが、後でドイツ人記者とわかる。殺したのは・・ありゃ~クリフトン・コリンズ・ジュニア?老けたな~。ここはギリシャで、でも何でギリシャを舞台にしたんだろ。この記者はCIAに批判的で、したがって殺したのはCIAではないかと疑われ、それが欧州でのアメリカ批判にまでふくれ上がる。CIAの新米エージェント、ケイトはラディック(コリンズ)の存在に気づく。死んだことになっている彼が防犯カメラにうつっていた。一方フィラデルフィアでレンガ職人として暮らしているヴェイル(エッカート)。CIAとは縁を切ったけど、彼が始末したはずのラディックが生きてるってんで、呼び出される。静かな生活送っているのに呼び出され、さんざんな目にあって、途中でお払い箱にされて、それでも国の、あるいは誰かの危機を救う。プラス成就しなかった過去の恋。新米ケイトの成長ストーリーでもある。使い古しもいいとこ。あとは主人公にどれだけ見ている人を引きつける魅力があるかどうかだが、その点エッカートはね、十分魅力あります。50代後半に入って、老けてはきたけれど、さっぱりとした髪型で、むさくるしいヒゲもない。ぱちんとはじけそうなくらい太ってもいないし、重力に負けて垂れ下がってもいない。無駄のない動ける体つき。偉いなあ。動けると言えばこの映画、アクションシーンはかなり凄まじい。「ジョン・ウィック」シリーズを意識しているんじゃないかと思うくらいの肉弾戦。それはいいんだけど、うつし方がなあ・・。揺らすんだよね、たてに横に。たぶん作り手の頭には「固定する」という概念が抜け落ちてるんだと思う。揺らしときゃ迫力が出る、躍動感が出る、ごまかせる・・。クライマックスでヴェイルは胸に銃弾食らう。あらッ、死んじゃうの?とびっくり。それまでも殴られるわ落下するわさんざんな目にあうけど、何事もなかったように・・。撃たれたけど助かってよかったよかったと思ってたら、すぐ(何事もなかったように)病院抜け出してきて、落下して車の上に。それでも死なないんだからいったいどうなってるの?監督がレニー・ハーリン?あらそう、ハーリンならこんなメチャクチャもありですわな。というわけでアーロン、よかったわ。これからもがんばってね。