ゾンビランドシリーズ

ゾンビランド(2009)

これはかなりヒットしたらしい。「ダブルタップ」の方はさほどでもなかったみたいだけど、私はあっちの方がよくできていたように思う。何たってマディソンというユニークなキャラが強烈で。・・ゾンビウイルスが蔓延した世界、と言っても詳しいことはわからない。アメリカだと車があって銃を持っていないと生き残れない感じ。大学生のコロンバス(ジェシー・アイゼンバーグ)は臆病だが、自分なりのルールを決め、それを守ることによって生き延びてきた。大学の寮から両親のところへ戻る途中出会ったのがタラハシー(ウッディ・ハレルソン)。彼はゾンビ退治が生きがいの粗暴な男だが、愛する息子を失ったという悲しい過去がある。次に出会ったのがウィチタ(エマ・ストーン)、リトル・ロック(アビゲイル・ブレスリン)の姉妹。二人は人をだますことで生き延びてきた。コロンバス達も何度もだまされる。他人と深く関わると別れがつらくなるので、みんな本名は明かさないでいる。姉妹はゾンビがいないといううわさのあるパシフィック・プレイランドを目指している。ウィチタに引かれ始めたコロンバスは彼女を追う。その前のハリウッドでは、ビル・マーレイの豪邸に忍び込む。マーレイはゾンビメイクをすることによって彼らにまぎれ、生き延びていたが、ゾンビだと思い込んだコロンバスに撃ち殺されてしまう。どうも私には出てくるギャグがよくわからないことが多く、あんまり楽しめない。遊園地に着いた時には日もとっぷり暮れていて、いやな予感がする。そりゃ夜の方が遊園地の様々な明かりが映えてきれいなのはわかる。遊具や花火が際立つ。しかしゾンビ達が明かりに気づいて集まってきていよいよクライマックス・・となっても、暗くてよくわからないのだ。お化け屋敷も何がどうなっているのやら。よく見えるのはタラハシーが二丁拳銃で撃ちまくるところだけ。この映画はすごくほめてる人と、退屈とけなしている人に分かれる。私も期待したほどじゃなかったな・・と思ったクチ。ただ、「ダブルタップ」では失われていたアイゼンバーグのういういしさは堪能できる。今より少しほっそりしていて、肌がきれいで光り輝くよう。故郷のコロンバスがやられたと聞いた時の表情・・ほえ~。どんな美女もかなわない美しさってあるのよね~。他にアンバー・ハードが出ていた。

ゾンビランド:ダブルタップ(2019)

前作から10年後、四人はホワイトハウスにいる。コロンバスはウィチタにプロポーズするが、断られる。ウィチタは結婚から、リトル・ロックはタラハシーの高圧的な態度から逃げようと、車に乗って出て行ってしまう。一ヶ月後、スーパーマーケットで出会ったのがマディソン(ゾーイ・ドゥイッチ)。彼女は冷凍庫に隠れている。金髪でノーテンキな彼女はコロンバスの好みではないが、誘惑されるとつい・・。そこへウィチタが戻ってくる。途中で非暴力系のバークレーを拾うが、リトル・ロックは彼にのぼせ、ウィチタを置き去りにし、彼と一緒に行ってしまう。行き先はグレイスランド。また、彼女が言うには、新種のゾンビが出てきたとか。マディソンのせいでコロンバスとウィチタの仲は気まずくなるが、マディソンがあまりにもオバカなので、ウィチタも怒る気なくす。途中マディソンの様子がおかしくなり、ゾンビに変わる前に始末を・・となるが、銃声だけでコロンバスが実際に殺すシーンは見せないので、後でまたマディソンが出てきても驚かない。彼女はナッツアレルギーで、気づかず食べたため発作を起こしたのだ。途中ハウンドドッグホテルではネバダ(ロザリオ・ドーソン)が登場。アルバカーキ(ルーク・ウィルソン)、フラッグスタッフ(トーマス・ミドルディッチ)という、タラハシー、コロンバスをほうふつとさせるコンビも出てくるが、すぐ退場。グレイスランドは廃墟になっていたので、リトル・ロック達はバビロンへ。ヒッピーみたいなのが集まるコミューンで、高い塔がある。何となく「バイオハザード」を連想させる。ここでは銃は取り上げられ、ペンダントにされてしまう。したがって押し寄せるゾンビ達とは別の方法で戦わなければならない。途中でネバダが助っ人に現われたりする。やたら残酷なシーンが出てくるが、作り物とわかっているので怖くはない。他のゾンビ物のような”救いようのなさ”度は低いので、普通に見ていられる。ラストのマーレイのシーンは意味がわからない。ミドルディッチは「レプリカズ」に出ていた人。ドゥイッチはリー・トンプソンの娘だそうな。前作からの四人だけではマンネリ感があったが、ドゥイッチのおかげで新鮮さが出た。とにかくまれに見るオバカさん。「脳みそがないからゾンビも食わない」というセリフが笑える。