アウト・オブ・デス

アウト・オブ・デス

このところWOWOWではやたらブルース・ウィリスの映画やってる。2021年とか2022年製作のものばかりで、病気で引退するから急いでとりだめした・・って感じ。本数が多いとそれだけなかみが薄くなるんだけど、この映画もそう。父親の遺灰をまくためやって来たシャノンは、警官ビリー(ララ・ケント)が麻薬の売人を撃ち殺すところを見てしまう。すぐその場を離れりゃいいのに何をグズグズしてるのかと思ったら、彼女は写真記者。動画はとれたものの、気づかれて追われるはめに。ここの保安官ハンク、部下のトミー(ハンクの兄)、ビリー、フランク・・みんな汚職警官。トミーとビリーに殺されそうになっていたシャノンを助けたのが元フィラデルフィア市警のジャック(ウィリス)。三週間前妻をなくし、心の傷を癒すため近くの山荘に。姪のパムは保安官事務所のオペレーター。オペレーターはもう一人いるが二人とも汚職のことは知らない。シャノン役ジェイミー・キングは「バレット モンク」でジェイドやってた人。今回は金髪で、どことなく「サイレントヒル」のラダ・ミッチェル風。ウィリスならタフガイのハゲジジイがヒロイン助けて大活躍となるところだが(60代半ばなら十分可能)、病気となるとそうはいかない。しゃべるのもやっととか、動作が鈍いとか、こっちの見る目もフィルターかかってるからかもしれないが、見ていて心配になる。ハンク役マイケル・シロウやパム役ケリー・グレイソンは「ドント・サレンダー」にも出ていた。あっちも人里離れていたし、二本まとめて撮影したのではと思うほど。でもあっちでは別にウィリス見ていても心配にはならなかったけど。さて、ジャックやシャノンは警察に助け求めるわけにもいかず、不利に思えるが、追う方が間抜け揃いなのであまり緊迫感はない。シャノンはビリーの太腿を刺し、トミーを撃ち殺し、ハンクにも深手を負わせるなど一人でがんばる。ビリーはシングルマザーで、子供を残して死ぬのが心残り。「息子をお願いね」とトミーに頼むのが痛ましい。何と言うか悪人側の描写にいやに力が入っていて、彼らに感情移入させてどうするんだ?と思ってみたり。それでも見始めた時は何じゃこりゃハズレだと思ったけど、見終わってみれば、差し引きすりゃまあまあかな・・と思えた映画でした。