ディレイルド 暴走超特急
”こんなのが「ヴァン・ダムの最高傑作(←宣伝文)」か”・・と、公開当時新聞の映画紹介欄に書かれていたけど、ネットで見かける批評も手厳しいものばかり。こりゃ期待しないで見た方がよさそう。ウィーンにいたジャック(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)は、上司ラーズにガリーナ(エレナ・ローラ・ハリング)という女性の護衛を頼まれる。彼女は貴重な情報源とのことだったが、実際は軍から生物兵器を盗み、ミュンヘンへ行こうとしていた。ラーズに指定された列車に乗り込むが、追っ手が厳しいので車掌に頼んで部屋を換えてもらう。途中でメイソンをリーダーとする一団が列車を乗っ取る。困ったことに乗客の中にはジャックを驚かせようと妻マデリンと、子供二人が乗り込んでいた。そのうち容器が割れ、感染者が出始める。列車ジャックプラス感染パニック。何だか危なっかしいストーリーだ。メイソンが部屋の番号知っていたことでもわかるが、ラーズが黒幕。メイソンとガリーナは元々は仲間らしい。ガリーナが抜け駆けしようとしたのか。途中でジャックは(さすがにラーズは信用できないと悟ったのか)NATO軍のザケフ将軍に連絡。名前までふざけてる。それまでは・・と言うか、それ以後もジャックの職業はよくわからない。途中で居眠り運転の貨物列車とぶつかるが、そのまま走る。後半ほとんど運転士いない状態で列車は走る。列車の屋根をヴァン・ダムがバイクで走る。「ディレイルド」とは「脱線する」という意味だが、ストーリーも脱線しまくり。あ、客の一人アンガスはバイカーだったな。だから列車にバイクが積んであったのだ。一味はノータリンで、生物兵器持ってる相手をやたら銃で撃つ。容器が壊れるととたんにビビる。そのくせ素手で容器や感染者にさわる。ああん、もうどうにでもして!息子イーサン役はヴァン・ダムの実の息子・・クリストファー・ヴァン・ヴァレンバーグ。何だか二段重ねのハンバーガーみたいな名前だな。ハリングは猫のようなしなやかさとエレガントな美しさを見せる。腕利きの女泥棒。マデリン役の人もきれいで知的。女性二人にちゃんとしたきれいどころ揃えたのは正解。たいていの映画だと変なのが出てきて、それでますますしょぼくなる。列車などは模型バレバレだし、アクションも狭いところでやるので迫力は今いち。でもさほどひどい作品とは思わない(よくもないけどね)。欲を言えば車掌は生き残って欲しかった。後味がぐんとよくなる。アンガスと恋人との再会はよかったけど。
ディレイルド 暴走超特急2
この感想書いてから何年たつのだろう。アップせずほったらかしにしておいたのは、もうちょっと付け加えることあるかも・・と思ったからだ。でもそうなるともう一度DVDを見直さないとならない。でも他にも見なきゃならないものがどっさりんこ。後回しにしているうちに、あっという間に五年、十年たつわけよ。その間ずっと頭の隅に「もう一度見なければいけないのだぞよ」と引っかかっているんだけどさ。別にそうまでして分量増やさなくちゃならない映画でもないのに。今回再見して痛感した。うつし方がとにかくひどい。冒頭ガリーナが生物兵器盗み出すところなんか、かなりの部分脳内補完しないと何やってるかわからない。夜だから暗いのはある程度仕方ないけど、ここまでわけのわからないうつし方する必要なんて全くない。次にイーサンが蹴りを見せるところ。何で細切れにするんだよ。二回見せるのなら一回は普通にうつせ!この、いらんことばかりするのが、映画全体をおっそろしく見づらく、わかりにくくしている。画面分割、ストップモーション、揺れ揺れ・・せっかくのヴァン・ダムのアクションもほとんどまともに見せてもらえない。ドラマ部分はスカスカで出たとこ勝負。何が何やら霧の中なんだから、せめてアクションくらいは・・。列車がモロ模型に見えるのはガマンしますからさあ・・。ウム、せっかく二度目見たのに悪口ばっかだなあ・・何かいいところあったっけ?まあガリーナ役ハリングは色っぽくてきれいだな。この人「パニッシャー」でトラボルタの奥さんやってた人だ。あっちでも色っぽかった。ネットで調べたらジャックの仕事はNATO工作員とある。奥さんには20年も秘密にしていたようだけど。奥さんマデリンは医者で、演じているのはスーザン・ギブニー、メイソン役がトーマス・アラナ。イチャイチャしていた相手のナターシャ役の人はファムケ・ヤンセンによく似ている。列車が暴走しているので、砲撃してその熱で生物兵器を焼き尽くすはずが、なぜかイーサンが持っていて。橋を爆破して列車を転覆させたのが見事にムダになった?イーサンどこにいたの?いつの間に生物兵器手に入れたの?確かめるために三度目見るのは・・五年先か十年先か・・。