アンデッド刑事<デカ> 野獣捜査線
普通はこういうの見ないけど、主演がキム・コーツというのが気になる。いつも悪役で、しかも臆病だったり余計なことするタイプ。トホホなタイプ。困ったチャン。まともな役と言えば「サイレントヒル」の警官くらいか。冒頭の感じではグラフィック・ノベルが元になってる感じ。何度死んでも生き返る超人警官ダウン(コーツ)。LAではフォーチュン500という犯罪組織と、ロス市警との戦いが続いている。ダウンは警察側の切り札でもある。その存在は極秘にされ(されてないけど)、市長らとは無関係の民間による研究によって生まれたらしい。全体的にはロボコップ風味だが、部品を取り替えるのではなく、運動ニューロン病患者の念動力によって蘇生するという設定。ダウンは一人で乗り込むけど、たいていズタボロになるので、専用チームが待機し、回収する。そこに引き抜かれたのが新米巡査ゲーブル。最初は自分の仕事が理解できず、メンバーと衝突したりするが、そのうち心を通わせるように。たいていの映画ならダウンと心を通わせるところだが・・。ダウンはまだ実験段階なのだそうで、そのわりにはもう25年も死んだり生き返ったりをくり返している。フォーチュン500のボス達は禅マスター、フラッシュを呼び寄せるが、このフラッシュがまた泣きたくなるようなひどいキャラ。ひどいと言えばボス達も猛獣の仮面かぶっていて、あほらしさに花を添える(←?)。ばかばかしいストーリーなのは仕方ないとして、それでいてダウンと患者達の心の交流をしんみりと描き、感動を要求する。それは別にいいのだが、生き返ったダウンがナニをしてるか知ったら、患者達も・・。こんなことさせるために気力振りしぼって蘇生させたんじゃねえ!!と怒りそう。せっかくのゲーブルの存在も生かされてなくて、最後まで噛み合ってない感じ。画面は暗く、その上カメラをメチャクチャに揺らすので、何が何だかわからない。暴力的なシーンがこれでもかとばかりに出てくるので、爽快さは全くなく、ギャグもしょぼくて笑えない。コーツは1958年生まれだからこの映画では50代後半か。贅肉もないようだし、グラサンがかっこいい。ゲーブル役タイラー・ロスはかわいらしい感じ。顔を少し横に広げると(←?)ルー・ダイアモンド・フィリップスになる。修道女役でアリソン・ローマンが出ていたらしい。