オゾンクライシス

オゾンクライシス

DVDをレンタル。ロサンゼルスの上空にオゾンホールがやってくる。連日猛暑が続き、クジラが浜で死に、鳥は窓にぶち当たり、病院は熱射病患者であふれる。気象学者ソーン(ジョン・コーベット)は警鐘を鳴らすが、気象環境局のシフレンは何も起こらないと断言。市長はシフレンの意見を取る。その間にも状況はどんどん悪化し、テレビのレポーター、モーガンが取材したソーンのインタビューが流れるとロスを脱出する車で大渋滞が起き、暴動や略奪も起きる。ストーリーには新鮮味は全くない。オゾン層の破壊は目に見えないので危機感はいだきにくい。何かが起きた時にはもう手遅れなのだが、だからと言ってヘアスプレー等を使うのをやめる人はいない。元は同僚だが今は反目し合うソーンとシフレン。シフレンは大企業の味方。危機を認めようとしない。ソーンは正論を吐いたせいで研究所をやめさせられたが、持論はゆるがないし、今度の予想も自信がある。もちろん危機は訪れ、ソーンは奮闘するが、心を入れ替えたシフレンの協力も欠かせない。ソーンの妹ジェニファーは市長の秘書で、空軍パイロットのレーサーと婚約中。途中いきなり実は秘密兵器がある・・となって、えーッそんな都合よく・・とびっくりする。実験中だがもちろんこれが使われる。かえってオゾンホールを広げるおそれもあるが、やるしかないということになる。一種の爆弾で、オゾンホールには高高度から撃ち込む必要がある。都合のいいことにレーサーは戦闘機パイロットだ。ド素人のソーンも乗り込み、太陽に向かってまっしぐら。ミサイル撃ち込んだ後連絡が途絶え、心配させるのもお約束。もちろん二人は無事帰還、危機は回避する。何か・・危機に陥っても必ず秘密兵器(この場合オゾン再生爆弾)が登場し、爆発させることで解決する。実際は目の前の危機が去っただけで根本的なことは何も解決していないんだけどね。でもみんなこれでオッケー、いつもの生活に戻れる・・と安心する。そしてまた環境破壊を続ける。CGはちゃちで、虫がどっさり出てくるから嫌いな人はご用心。暴動・略奪シーンはニュース映像か、長々と流れ気分はよくない。災害を招くのも不必要に被害を大きくするのも人間。早まって行動した人は損をする。ところで出てくる人誰も紫外線対策しておらず皮膚はむき出しだったな。細部がいいかげんだと作品の質も落ちる。私はコーベット目当てだから別にいいけどね。