偽りの人生

偽りの人生

録画した以上は・・と、何とか最後まで見たけど、つまんないの何の!劇場でも公開されたようだが、ヴィゴ・モーテンセンが出ているからだろう。しかも二役だし。冒頭・・養蜂家らしいぺドロ・・よくわからんが末期の肺ガンか。血を吐いてもタバコはやめないし、酒も飲む。幼なじみのアドリアン、彼の名付け子ルーベンの三人で、誰かを誘拐しては身代金を要求しているようだが、何が何だかさっぱりわからない。そのうち説明されるかと思って見ているわけだが、何もなし。ラストの方で誘拐された女性はどうなったのだろう。ペドロは一卵性双生児の弟アグスティンを訪ね、自分を殺してくれるよう頼む。そのくせアグスティンが彼を溺死させようとすると抵抗する。アグスティンは小児科医。子供ができないのか、妻のクラウディアは養子を取ろうとするが、いざという時になってアグスティンは反対。怒った妻が家を出ていった後、ペドロが来るという流れ。殺した兄になりすまし、故郷を訪れるが、兄の関わっていた犯罪のせいで泥沼に。この映画で一番印象に残るのはクラウディアである。忙しい仕事の合間を縫って、養子を迎えるための面倒な手続きもこなした。それなのに・・。しばらくして家に戻ってみると、夫が浴槽で死んでいるのを発見。そうか病気だったのか、何も気づいていなかったなんて・・と自分を責める。変死だからいろいろ手続きも面倒だったろうが、葬式も終え、そう言えば兄がいたっけ・・と思い出し、訪ねてくる。もちろん途中で夫が兄に入れ替わっているのに気づき、愕然とする。すべてを私に押しつけておいて、自分は別の人生に逃げる。いったい何を考えているの!!彼女の怒りも混乱ももっともだ。見ている我々にも彼が何を考えているのかわからない。子供の頃兄とアドリアンにいじめられ、子供の持つ残酷さがトラウマとなって、子供を持つことに耐えられなかったのか。いつか二人に復讐したかったのか。とは言えラスト、彼も撃たれて死んでしまう。後味は悪いし、実りはないし、暗くてどよ~ん、退屈であいまい。いいとこなし。