ゲット・アウト
写真家のクリスは恋人ローズの実家へ行くことに。黒人の自分が白人家族に受け入れてもらえるのか不安だ。ローズの父ディーンは神経外科医、母ミッシーは精神科医、弟ジェレミーは医学生だ。管理人のウォルターとメイドのジョージナは黒人だが、どこか様子がおかしい。クリスはミッシーの催眠術のおかげか、禁煙に成功するが、悪夢も見る。親睦会と称するパーティが開かれ、客が詰めかけるが、彼らの様子もおかしい。中に一人黒人がいるが、倍ほども年齢差のある白人女性と一緒だ。ローズ以外は誰も信用できず、帰ろうとするクリスだったが・・。監督のジョーダン・ピールは「キアヌ」の人。だからコメディーかと思ったんだけど。黒人男性が白人家庭でとんでもない恐怖を味わうとか、そんな紹介がされているけど、前知識ほとんどゼロで見ているから予測つかない。そのうち黒人の肉体に憧れている金持ち連中が結社を作り、ローズが色じかけで獲物を連れてきて競りにかけ、競り落とした者が脳の移植手術で黒人の体に入り込むのだとわかってくる。今までもどこかであったような話だけど、こういうのはたいていどこかに前の持ち主の人格が残っていて・・となる。今回もそうで、乗っ取られた方はクリスが催眠術にかけられた時経験したように、どこか遠くから見ている感じ、意識はあるのに閉じ込められていてどうすることもできない感じのまま生きていくこととなる。それって死ぬよりつらいことかも。パーティの時、例の黒人ローマンをスマホでうつそうとしてフラッシュが光ったため、ローマンは取り乱し、クリスに「出ていけ」と叫ぶ。見ている時は単純にクリスに対し怒っているのだと思ったけど、後で考えてみたら・・。一瞬自分を取り戻した・・つまりローマンに乗っ取られたアンドレアがローマンに対し「出ていけ」と叫んだのかもと思えてきた。あるいはクリスに対し、ここから一刻も早く出ていけと警告したのかも。クライマックスで一瞬自分を取り戻したウォルターが、ローズを撃った後すぐ自殺するのも無理はないと思う。ぐずぐずしていたら、すぐにまたウォルターに乗っ取られて地獄へ閉じ込められるのだから。ここはとても気の毒に思えた。クリス役ダニエル・カルーヤは「NOPE/ノープ」に出ていた人。穏やかで争いを好まないクリスがあんなことになって見ていて驚くけど、彼の心の奥底にある凶暴さが目覚めたと言うより、神が彼の手を借りて怒りの鉄槌を下して回っているのだ・・そんなふうに思えた。ミッシー役キャサリン・キーナーはちょっと太ったな。ローズ役アリソン・ウィリアムズはホリー・ハンター似。正体をあらわしてからのポニーテールで白い服装の彼女は、ナディア・コマネチ風味。